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MBA Women Career Talk #12 その② -2021.09.19

女性のキャリア形成を支援する会社「A&CO」がプロデュースするオンラインセミナー「MBA Women Career Talk」。毎週日曜日の朝に開催しています。

その①からの続き)

マネジメントには割り切りも必要

橘さん まずは特殊な定期巡回っていうサービスがあってですね、この定期巡回っていうのは、何回サービスを使ってもお客さまがお支払いするのは月謝制で1ヶ月費用が決まっているわけですね。

となると、当然のことながら提供できるサービスっていうのは限られるのが当たり前なんですけども、それをご希望があればご希望があっただけ提供していたということがあって、それぞれ一人ひとりの内容を見てですね、どこが利益が出るぎりぎりラインかっていうところをまず調べていって、一人ずつ交渉して適正なプランに変えていったっていうこともあったりとか、当然住宅なんですからお金を生まない時間がたくさんあって。

でも、そこに人が配置されているので、その人の配置の仕方も整理をしていったりとかですね。

で、そのことを従業員一人ひとりに感じていただかない、これを問題意識として捉えていただかないといけないので、みなさんを集めてですね、定期的にその数字と、どこに課題があって、どういったことを解決しないといけないのかっていうことを丁寧に説明をしてタスクを書くっていう。

そのタスクは一人ひとりに与えてですね、10人ぐらいその事業所には正社員がいたんですけども、壁に一人ひとりのタスクを付箋で貼り付けて、これをクリアできたら私のところに持ってこいという感じで、一枚一枚剥がしていくという。で、それがクリアできると、また新たなタスクを課していくっていうことを収益と合わせながらやっていくという。

三竹 マネジメントですね。本当にね。

橘さん そうですね。本当にそうだと思います。それを会社でどういう風に展開させていったかっていうと、我々の会社は実はシステム開発をしておりまして、自分たちのマネジメントがしやすいように介護システムと、あとは営業管理システム、CRMであったりとか、いろんなものを開発しているんですね。

そういったところに何をどうしたかっていうことのログが残っていくので、それをたどってみんなで共用していくようなことがありました。

三竹 まさにPDCAをずっとやってらっしゃったっていうことですね、本当に。

橘さん そうです。基本的なところも、会社に教えられたことをそのまんまやっただけの話で。

三竹 すばらしい。

川原さん タスクマネジメント大事ですからね。

橘さん そこは割り切りが必要なのかなと思いますね。パートさんやいろんな方々からのご意見を聞いたりとか、ご要望があったりとかするわけですけども、それを聞いていたらある程度キリがないというのもあって、割り切る。

その気持ちはわかるし生活のこともわかるけど、会社がうまく立ちうかなくなると、それこそお客さまも守れなくなれば、あなた方の給料も失うんだっていうことで、少し心を鬼にしなさいっていうようなこともやはり必要なのかなとは思います。

言いたい人には言わせておけばいい

三竹 大学院に行かれたときって、もうマネジメントのポジションだったんですか。

橘さん そうです。

三竹 では、下の人も見ているし、中間管理職ですよね。上からも見られてっていう、そういう立ち位置なわけですよね。そのときの苦労というか、少し伺えたらなと。

事前に伺っていたとき、企業派遣で会社にお金を出してもらって行っている。で、なおかつ会社の時間を少し使ってっていうようなことも出てくると思いますけども、その辺りの周囲との、なんていうんでしょうね、軋轢っていう言葉が表現として正しいのかどうか、この辺りも含めて伺えたらと思います。

橘さん そうですね。実はその高齢者住宅のほうに異動したときに、初日は残業なしで、のほほんと「帰れるんだ」ぐらいの感じで行ったわけですよね。

当然慣れていないから、「慣れている人たちがやってくれるんだ」ぐらいの。そうしたら、行ったら誰もマネジメントする人がいない。

なので、整えるのに当日の夜からもう本当に夜中ぐらいまでなっちゃって。でも、そこの直属の上司であったりとか、役員の方々からは1週間後くらいからは責められ始めるわけですね。「1週間経って何も進んでいないけど、何ができるんだ」みたいな。「何をやっているんだ」的なことで。

で、それが毎週続くわけですね。黒服のスーツの方々に呼び出されて、3人ずらっと並ばれて責められるというようなことがあって。

もしかすると、普通であれば心がめげることが多いのもしれませんけども、「はいはいはいはい」と。この現状を作ったのはあなた方であって、それを責任転嫁するのは甚だしいっていうことを思っていまして。

三竹 すごい。割り切りがすばらしいです。

橘さん もう言いたい人には言わせておけばいい。ただ、自分と一緒に取り組んでくれる人たちと協力をして、必ず見えている、描いている絵を実現できるっていう。

まあ、仲間がいるわけですからね。その人たちを信じてやっていくっていう風に決めていたので、上司から何を言われようが、誰から何を言われようが、私たちはこういう未来を築き上げて半年後にはその口を閉ざさせてやる、ぐらいの勢いだったんですよ。

三竹 すごい。想像すると、入ったきっかけもアルバイトから入ってとか、その下積みで来ているわけじゃないですか。どっちかっていうと、外からキャリアを持って入ってきてっていう感じではなくて。

それでも、はねつけてやるっていうその自信とか、その辺りってどういうところから生まれてきているんでしょうね。やっぱりいままでのいろんな経験なんでしょうか。

橘さん 経験もあるかもしれないんですけど、まあもともとの経緯が特殊なので、普通である必要がないっていつも思っているんですね。なので、普通である必要がないから周りに認められる必要はないと思っていて。

だから、何か思われても「うん。まあ、どうぞ思っといてください」と。

だけど、私たちにはミッションが与えられていて、そのミッションをひとつひとつクリアして、クリアをしたことで一緒に働く方々も含めて自分もですけどね、成長していくことのほうが大事だといつも思うんですよ。

大学院に入ったときも、やっぱり周りは「何でお前なんだ」ってたぶん思ったと思うんですよ。いまでも思っていると思います。いろんなことを通じて。

でも、会社がもしもですけども、これは子育てが活かしているのかもしれませんが、誰かが成長しようとするときに喜んで、「頑張って頑張って。協力するからね」って言える人と、「何であんたなんだ」っていうひがみを持つ人。どっちを成長して、どっちを推薦したいか、ですよね。

例えば、子供が周りの友達に嫌な思いをさせたりとか、友達の成果を喜べないであったりとか、くじけそうになっている子を手助けしない子に育ってほしいか、頑張っている子に応援をして、そこに賛同して協力していく、一緒に喜べる子がいいかってなったときに、当然のことながら自分の子であればこうあってほしいって思うわけじゃないですか。

だから、会社だって絶対そうだよねっていう、どこかそう思っているところがあるので。

もし、そういうことが感じられたとしても、「はいはいはいはい」と。「だからそうなんだよ」「だから推薦に至らないんじゃないか」ってやっぱり思ってしまう部分が。

喜べる人は次の機会を与えよう、でもそういったことに後押しできない、協力できない人は、やっぱり推薦の機会っていうのは奪われていくんじゃないのかなあっていうことを思いますね。

その③へ続きます


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