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MBA Women Career Talk #17 その③ -2021.10.31

女性のキャリア形成を支援する会社「A&CO」がプロデュースするオンラインセミナー「MBA Women Career Talk」。毎週日曜日の朝に開催しています。

その②からの続き)

魅力的に思える人材とは

川原さん そうですよね。いまお話を聞いていてちょっと思ったんですけども、磯村さんのポジションになると、採用とはいわないにしても、けっこう人を見る機会も増えてくるのかなと想像していまして。

自分のことを振り返られることを大事なスキルっておっしゃったんですけど、磯村さんの視点から見て、魅力的だと思える人材とはなんだろうっていうところをお話聞きたいなと。

磯村さん そうですね。比較的まだベンチャーに近いような会社にいるので、どういうポジションに向いているか。大企業のほうが向いている方もいらっしゃいますしね。

特にベンチャーだとどうしても人当たりみたいな面とか、経営陣の相性みたいなところも出てくるかなとは思いますし、あとはもともと持っているスキルが重要視されるっていうところもあると思うんですけれども、先ほど申し上げた通り、企業との関係って対等でそれぞれがいい循環になればいいかなっていう風に思うので、どういう場を企業が提供して、どういうものをそこに合わせられるか。

合わせられるというか、持っているものでそこに活かせるか、みたいなところを明確にされている方が非常に魅力的だなっていう風に思います。

川原さん たしかにニーズに合わない話を押し付けてしまうってさっき磯村さんもおっしゃって、「あっ、すごい。なるほどな」って思ったのが、やっぱり転職活動も実際そういったことがよくあるんじゃないかなと思って。

いままさに三竹さんが転職支援のサービスをされていらっしゃいますけど、自分のスキルを棚卸しするのがファーストステップで、その次にそのスキルを活かせる場を、もちろんいただく機会がありきではあるんですけど、そこのマッチングっていうところがけっこう大事なのかなっていま聞いていて思いましたね。

磯村さん そうですね。

三竹 そうですよね。転職っていうと、「Must・Will・Can」っていうような、何ができて、何がしたくてっていうような、この何ができるっていうところが実は前提になったりするので、そこでさっき磯村さんがおっしゃっていた「人とは違う」っていうような、「私はこれができる」っていうことを言える人っていうのはものすごく強いですし、プロフィールを書くっていうこともおっしゃっていましたけど、やっぱりプロデュース力ってすごく年齢が上がれば上がるだけ求められてくるなっていうのは、最近間に立ってやっていて非常に感じますね。

雇う側も「この人は何ができるんだろう」っていうものの探りですし、それを明確に言ってあげるほうが早いというか、そういう感じはすごくやっていて感じましたね。

だから、磯村さんはすごくはっきりしてらっしゃるので、言うは易しで、これが本当に「できます」ってどうしたらそのポジショニングの軸を作って、それを「ここだ」って言えるかとかってなかなか難しくて。

女性って相談を受けていると、できないところにばっかり目がいってしまって、本当にTOEICとか点数高いんだけれども、「まだまだ語学力が」って。「えっ、そんなに高いのに?」っていう方もけっこういらっしゃって。

そこに目がいっちゃって、900点なんだけど「満点じゃないし」っていうその残りにっていう、そういう兼ね合いがあるかなって思ったりして。

だから、なかなか磯村さんみたいな考えにできない方が大半かなってちょっと感じるところはあるんですよね。

持っているものを伸ばす、活かす

磯村さん 私自身が大学受験とか、会計士試験みたいな試験を受けてきたなかで、そういうときって100点にするためにはあとは何が足りないんだろうって、例えば、90点だったらあと10点は何が間違っていたんだろうっていう、欠点を補うことっていうのを考えてしまうんですけれども、欠点を補ったところでたぶん長所にはなり得ないんですよね。

私は英語苦手なんですけど、いまから英語をやっても、たぶんネイティブみたいなのにはなれないので、それを強みにするのは難しくて。

それであれば持っているものを伸ばす、活かす。それって何だろうっていうのを考えていくっていうのも大事なんじゃないかなっていう風に思っていますね。

三竹 まさにおっしゃる通りですよね。いままでの我々の教育をされてきたのが、「100点を取れ」ってずっと言われてきて、なんか自分の子どもにも同じ言っちゃってるんですけどね。平均点いくためにはあと何点だ、みたいな。そうじゃないんですよね。その社会に出たときに考え方がガラッと変わる辺りが、なんか「うーん」って思っちゃうことはありますけれども、はい。

川原さん たしかに。キャリアこそ正解のない、テストでもないですし、100点の定義すらないないなかで、自分がいかに100点にさせるかとかっていうところをうまくしていかなきゃいけないのかなって思いましたね。ありがとうございます。

あとは、磯村さんが今回本も出版されるっていうところなんですけど、そこに至るまでの発信力もすごくある方なのかなって聞いていて思っていて。そういったご縁をどういう経緯でつかまれたといいますか、そういった話もお伺いしたいです。

ご縁をつなぐ行動力

磯村さん そうですね。私のつてみたいなものをもともと持っていないので、例えば、大学の同窓会に行くですとか、あとはそういう無料のセミナーに行ってお声掛けというか、感動を受けた方に名刺を交換して、で、「講演お願いしたいんですけど」っていうのを連絡してみたりとか、そういったところで繋がっていまして。

出版社の方もご挨拶した方から、「ちょっとコラム書いてみない?」みたいなことを最初に言われて、で、その方がどんどん部署を移っていかれたんですね。

移る度にその移った雑誌に何かを書くみたいなことをやっていて、で、いま単行本のほうに行かれたので、それで温めていたものを「MBAの本を書きたいです」みたいなことを言ったら、ちょっと在学中にMBAを書くっていってもあんまり魅力がないじゃないですか。で、「卒業してからにしたらどうですか」っていうのを言われて、それで、「卒業したのでどうですか」っていうご連絡をしてっていう。本当にご縁が繋がっていったっていう感じですよね。

川原さん まさにわらしべですよね。

磯村さん そうですね。わらしべです。

川原さん でも、なかなかそうやって名刺交換しに行くですとか、ひとつひとつの行動力がやっぱり長けてらっしゃるなって聞いていて思いましたね。

磯村さん そうですね。非常に腰が重いので、それでも行きたいと思ったセミナーでは何か持って帰らなくちゃとか、行くからには、みたいなところは。ちょっとケチなんですかね。なんかそういうところはありますね。

川原さん いえいえ。めちゃくちゃ大事です。

三竹 すばらしいですよ、本当に。でも、そういうのって本当だったら女性って損したくないっていう思いがなんとなく強いって思うので、もっとそういう行動に出れるのになって思っちゃったりして。

磯村さん 行ったからには何か持って帰ったほうが、お得って言うとあれですけど。

コロナ禍で変化した行動

三竹 本当にそうですよね。では、大学院でもネットワークはだいぶ広がりました?

磯村さん そうですね。それこそ、グループワークみたいなところで一緒になった方もいらっしゃいますし、今回のセミナーをご紹介いただいたのも大学院でのご縁ですし、そんなに幅広くネットワークみたいなものを持たなくても、ひとつひとつを大事にしていくことで繋がっていくっていうのもあるんじゃないかなって思いますね。

三竹 コロナになってなかなかリアルでっていう機会って本当にこの2年あまりで減ったかなと思うんですけども、コロナ禍だからこそこんな行動に変わりました、みたいな部分ってありますか。

磯村さん そうですね。私自身も出産とかもあって、家にいることも増えてしまったんですけれども、コロナが収まっては欲しいですけれども、オンラインみたいなものが増えたじゃないですか。で、すごく受けやすくなって、情報も得られやすくなったんじゃないかなっていう風に逆に思いますね。

なので、遠方のセミナーも直接リアルタイムで聞くことができたりですとか、チャットで質問したりとかもできますしね。逆に広げやすいところもあるんじゃないかなって思います。

川原さん たしかに。物理的な距離とかが理由にならない時代になった気がしますね。

磯村さん そうですね。

三竹 そうですよね。たしかに。実は、まりりんと私もまだ対面で1回も会ったことがない。

川原さん そうなんですよ。

磯村さん そういうのありますよね。

磯村さんが描く今後のキャリア

三竹 このあと、この先、磯村さんはどういうキャリアをご自身で、イメージでもいいんですけど、描いていらっしゃるんですか。どのように向かって行きたいとか。

磯村さん そうですね。まだ具体的にどうっていうのはないんですけれども、私自身が先ほど「これは嫌だ」っていうものを出してみてもいいと思いますっていうのを話したんですけれども、そこで私は、見過ごされる声みたいなものがすごくあると思っていて。

なんていうんですかね。いろんなものから取りこぼされてしまうっていうんですかね。

いろんなキャリアのうえであっても、いろんな支援であっても、見て見ぬふりをするようなことってあるじゃないですか、世の中に。そういったことで起きる不幸なことってすごくあると思っていて、いじめとか、不正とかもそういうもので起きやすいんですけれども、あとは大きいところで言えば、戦争とか、災害みたいなところで起きることもあると思うんですよね。

そういう取りこぼしてしまうみたいなところを、なにかそういう声を聞けないか、みたいなところが人生のテーマになっていて。

そういうものを助けるっていうとおこがましいですけれども、そういう不幸なことがなるべく減るようにできる仕組みづくりができたらなっていうところから、防災関係とか、そういったことも考えていまやっていますね。

ひとつの組織からっていうところで、不正だとか、そういったところに対してアプローチできる役職にいるっていうのもひとつですし、そういったことが大きなテーマとして持っています。

三竹 ご自身のお仕事っていう面でも、ひとつその大きな社会テーマを掲げて、そこに向かってキャリアというか、現在の業務っていうところもそのなかのどの部分を携わっていくかっていうような、そんな整理のされ方をしているっていうことですかね。

磯村さん そうですね。すごくよくまとめてくださって。

三竹 いえいえ。

磯村さん すみません。私がまとまりのないことを言ったので。

三竹 どうしても自分のエゴで考えていってしまうので、そのように社会関係というようなところと、テーマを結び付けていくっていうのはすばらしいなって。いままでのなかでもなかった観点ですね。

磯村さん そうですか。ありがとうございます。

三竹 結び付けてしまえばそのように私も女性活躍っていうところで紐づけながらっていうのはあるにはあるんですけれども、なかなかそれが具体的なアクションっていうようにはなっていかないですし、連続性がなかなか持てないというか。でも、いまの磯村さんのお話はすごくしっかりとテーマがあって、それに即してやってらっしゃって、しかも起業もされてというような、すばらしいなって本当に思いました。

磯村さん ありがとうございます。

三竹 残り5分になってしまって、終了の時間が近づいてまいりましたので、このあとのステップに移っていきたいと思います。ありがとうございました。

今日もコーチングっていうお話もちらっと出ましたけれども、こういったキャリアの棚卸し、ご相談を受け付けておりますので、ぜひご利用いただければと思っております。

それから、アンケートのURLをチャットにお送りいたします。アンケートの回答にご協力いただきたいと思っております。次回以降の参考にさせていただきたいのでお願いいたします。

Facebookグループも開設しておりますので、そちらもぜひご参加ください。そして、次回ですね。

次回は、20代・30代の女性はキャリアをどうプランニングしていくかということで、弊社A&COのサービスを経由して転職をされて、年収もポジションもアップされて、やりがいを非常に感じていま活躍されてらっしゃる女性と、それからヘッドハンターの方。

そして、今日もお話が出たコーチングの方。

外資系で執行役員をやられていらっしゃる、前回も出ていただいた小原さんに登場していただきまして、キャリアのプランニングの仕方、実体験、それから、考え方。今後どのようにエグゼクティブとしてもやっていけるかっていうところを2時間ですね、拡大版としてお届けしてまいりますので、ぜひ参加お申込みしていただければと思っております。

それではですね、このあと5分10分くらい、ゲストの方と直接お話できるような交流タイムを設けたいと思っておりますので、ぜひご参加いただけそうな方は残っていただいて、と思います。それでは、一度締めさせていただきます。本日はありがとうございました。

川原さん ありがとうございました。

磯村さん ありがとうございました。

(終)




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