見出し画像

【読書レビュー】マスカレード・ホテル

『マスカレード・ホテル』 東野圭吾

最近は東野圭吾が好きだ。
東野圭吾を読むのが日常の楽しみの一つになっている。

その中でもマスカレードシリーズが一番好きかもしれない。
前にマスカレードナイトの映画を見た時に新田と山岸のやり取りが好きで、世界観も好きで本で読みたいと思った。

そのシリーズの一作品目の「マスカレードホテル」。
ナイトの映画を観ていたので、頭の中ではキムタクと長澤まさみでもう出来上がっている。その新田と山岸のやり取りが面白い。

ナイトはホテルの後に出たので、最初にナイトを観た時はもう新田と山岸は最初からすでに知り合いだった。
それでもマスカレードナイト初見でも充分に楽しめたのだけれど。

今回はマスカレードホテル。
先ほど言った新田と山岸のやり取りはもちろん、ホテルに来るお客様のキャラクターがどれも個性的で読んでいて飽きない。
山岸は根からのホテルウーマンである。
新田は山岸に教わりながらホテルマンに変装して捜査を進めていく。

本を読み終わった後に映画の方を観てみた。
音楽も合わさって臨場感溢れる映像になっていた。とても面白い。
でも本を読んでみて、あれ、このシーンはないんだ、ていうとこがちょくちょくあった。
たとえば能勢が用事のため不在するから、新田に変わりに部屋に泊まるように言ったのは新田の為であったりとか、山岸が大学受験の時ホテルから御守りが届けられた際にメモも一緒に書いてあった事、アンノがチェックアウトした後、実はタクシーの中で涙を流していたことなど本はもっとより深く描かれていた。

あと、栗原という昔新田の教育実習生だった人物が新田に嫌がらせをし、最後にはちゃんと謝ってチェックアウトするのだけど、それにも新田は「もう一度先生を目指して下さい」というような言葉をかけてあげてた気がする。
そのささいなセリフでもじんわりと温かくなるような気持ちになれるから映画でちょくちょく省かれてるのは残念だった。
でも映画は映画なりの事情があるのだろうね。

映画も本と同様とても好きな作品になった。
松たか子の演技も良いし、本で読んでたから分かっていたけど、何も知らなかったら誰も先の結末なんて分からなかったと思う。
怪しい人が実は怪しくなかった、でも実は怪しかった。
みたいな、、。

今はイブを読んでいる。イブは映画化されてないらしくて、ホテルよりも以前のお話だそう。こちらも楽しく読めそうで、どんな物語でどんな結末になるのだろう。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?