【2022年2月11日のこと】映画「グッドバイ」、犬嫌い文豪三人衆、ドッグスマイル
銀世界モーニング文学@自宅。
夕べは風が強くて夜中何度か目が覚めたけど、起きて窓を開けたら外は銀世界だった。日が出て、屋根からポタポタと雪解け水が飛沫を上げて落ちてきている。寒い。寒いけど本日、休日につきヘッチャラ。
16時間断食ダイエット、今日で1週間目。効果のほどは分からないが、内臓を休ませることと、空腹を味わうことは学べたかも。グーグーお腹がなる。お腹空いたな〜。
ランチは何を食べよう。美味しいパン屋さんからこだわりの食パンを買ってきたから、それを食べるにして、おかずは何にしようかな。お取り寄せした中村屋のカレーのレトルトや無印良品のバターチキンカレーのレトルトもあったな。複雑なスパイスのカレーが食べたい。
映画『グッドバイ』を観ている。太宰治の未完のコメディ小説で、ケラさんが物語を膨らませて脚本を書き舞台化されたものの映画化だ。舞台同様に小池栄子さんの熱演が光っている。栄子、スゲーぞ。
舞台と映画のいちばんの違いは、舞台美術だろう。戦後の日本の雰囲気を出すために、映画はVFX技術を使って戦後すぐの街並みを再現したり、古い建物の残っているロケ地で撮影している。わたしの好きな江戸たてもの園の看板建築が使われていてにやり。
さ、12時、待ちに待ったブランチを食べてきます!
映画「グッドバイ」はハッピーエンドでよい。たぶん、太宰治も、ディティールは違えど、オチはキヌ子と結ばれる内容にしたと思う。なにしろコメディだからね。
「グッドバイ」は未完だけれど、これが太宰治の最後の作品。自死と、死後にベストセラーになった「人間失格」のイメージで太宰治=苦悩、暗い、ヤバイ、になっているけど、太宰治=オモロイ、うまい、ヤバイの楽しさみたいなのは、あんまり知られてない気がする。
わたしが好きな太宰治小説は「畜犬談」だ。「富嶽百景」も好き。良質の短編私小説で、リズミカルな美文、オモロイ、ひねくれてる、でもちょっとホロリとくる、そんな落語みたいな話が好き。
太宰治は落語好きだったし、意識もしてたんでしょうね。
犬嫌い文豪三人衆って、太宰治と芥川龍之介と、あと誰だっけ?と思い出せずググってみたら、もうひとりは泉鏡花だった。船橋市西図書館のTwitter、犬派猫派文豪勢力図が面白い!
「畜犬談」おススメコメントとして「最高に面白い。太宰の犬嫌いが作品にはっきり表れている」とtweetしている。そうだよ、名作だよ。青空文庫で読み返してみよう。
青空文庫で読み返してみたが、どうもいけない、読みにくくてならない。読み方が雑になってしまう。やはり、太宰治は文庫本で読むのがよい。
電子書籍で太宰治全集を購入したけど、結局、これも読んではいない。わたしは本をめくる、紙に指先が触れる、本の重さを感じる、という行為を含めてが読書なのだ。
春先、窓辺で陽を浴びながら読書をするとき、光で白い紙の字が浮かび上がって見えたり、ときどき影が写りこんだり、風でページがめくれそうになるのを押さえて読むのが好きだ。
withコロナ1年目のステイホームの春、狭いベランダに机と椅子を出して、よく日向ぼっこをしながら本を読んでいたのが懐かしい。もうすぐ、withコロナ3年目の春がきてしまうよ。
「畜犬談」を読んでいたら、エスとかポチとかの犬の名前が出てきた。昭和14年代の頃の犬の名前は、エスとかポチとかがメジャーだったんだろうか。今は、どんな名前がメジャーなんだろう。犬もキラキラネームになっているのかな。
犬の小説と言えば、わたしイチオシな姫野カオルコさんの「昭和の犬」を思い出す。直木賞受賞作にして素晴らしい犬のクロニクル式自伝。最後の数ページを読みたいが為に、何度も読んでしまう小説だ。
この小説を読んでから、犬が笑うところを見たいと思っているのだが、わたし、いまだに犬が笑うのは見たことない。見たいという願望に再び火がついてしまった。ドッグスマイルがぜひとも見たい!
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