【2020年10月2日(金)のこと】人生ままならないが迷子も愉し、椎名町
1. 10月2日、晴れ。目覚めの布団の中から文学。本日、ノー仕事デー。
2. 今週は、天気は下り坂ってラジオで聞いたと思うのだけど晴れている。タオルケットを洗濯しよう。
3. 朝から頭が痛い。枕が合わないのかな。肩こり、腰痛も酷い。季節の変わり目はいつも体調が悪い。左首のリンパ腺が腫れている。
4. いつでもどこでも、忘れたふりしていてもコロナ感染への不安あり。体温計で熱を測る。36.5度。
5. 東京はまた一日の感染者が200人以上になっている。10月から色々規制緩和が始まるから東京もまた感染者は増えるだろうか。
6. ウィズ コロナ。
7. いい天気の休日なのだから、気分転換に美味しいブランチを食べに行こう。注意をすれば大丈夫。
8. ムムム。
9. 南長崎ドトール文学。教えもらった美味しいお蕎麦屋さんを目指したはずが、迷子になる。全く違う場所に来てしまった。
10. 人生予定通りには進まない、ということを噛み締めながら飲むアイスコーヒーのほろ苦さよ。
11. 方向音痴なのは、人生においても一緒。でも寄り道も迷子もちょっと楽しいからよい。一直線に目的地にたどり着かなくても良いってことよ。
12. 誰かが何かを探す系の本や映画ってなにがあるかな、と考えてみた。
13. 森下典子さんの「デジデリオ」は初版を読んでハマったことがある。自分の前世を探るたび。いま、改訂版出ている。再読したくなる。
14. 五木寛之さんの「ステッセルのピアノ」もハマった。ピアノを巡るたび。そして、そのピアノがわたしの田舎にあるという奇跡。
15. 映画なら岩井俊二監督の『love Letter』。これはわたしが好きすぎて泣くやつ。オトメすぎるか。かなり好きだ。
16. 椎名町駅前到着!なんとか椎名町に辿り着き、南天そばにて肉そばを食べた。お肉たくさん!
17. 南長崎駅前のベンチはコロナ渦で撤去されてしまったけれど、椎名町は駅前に座れる場所がわりとあり、座って話しているひとが多かった。わたしも座り休憩する。
18. 老人が目立つ町。おじいさん2人とおばあさんが距離を保ちながら話しているのを聞き耳立てると、よい杖が見つからない、という話題で盛り上がっていた。おじいさんは杖の代わりに傘を使っていた。おばあさんのはピンクの杖。わたしもいつか使う暮らしになるのかな。
19. 椎名町駅前の案内地図を見ていたら、近代文学史上いちばんの美男子、小熊秀雄の終焉の地が表示してあったので行ってみることにした。小林秀雄でもなく小熊英二でもなく、小熊秀雄。アバンギャルドな詩人。
20. 美形すぎる小熊秀雄。ルックスから興味を持ち、小熊秀雄の研究を決める学生もいるとか。確かに美形すぎる。現代のモデルみたい。
21. 小熊秀雄の終焉の場所は、いまは普通のアパートになっていた。説明プレートだけが申し訳なさそうに駐車場にある。ま、そんなにここを目指してくるひとはいないか。来られても迷惑か。
22. 池袋モンパルナス、と言ったら椎名町。しかし、「椎名町」という街はない。椎名町駅はあるのになぜ?トキワ荘界隈も、椎名町ではなくて南長崎だ。近くの学校は椎名町小学校なのに。
23. 調べたら凄いことがわかった。戦後の毒殺事件「帝銀事件」は椎名町駅近くの銀行で起こっていた。で、椎名町という名前がこの事件と結びつき、嫌な印象になってしまったので昭和39年に「長崎町」と名前を変えられたらしい。
24. びっくりだ。
25. そして、帝銀事件の起こった現場は、南天そばを食べた後にふらっと立ち寄った長崎神社の前だと知る。
26. 「近くの家で集団赤痢が発生した。GHQが行内を消毒する前に予防薬を飲んでもらいたい」、「感染者の1人がこの銀行に来ている」と言って毒物を飲ませるなんて、コロナ渦の今、重ねて想像すると震える。しかも逮捕された犯人は、冤罪の可能性があるそうだ。
27. 事件現場はいまは、アパートになっていた。ゾワゾワしちゃう。帝銀事件に興味がわく。これを題材とした松本清張の本を読んでみよう。
28. とっぴんぱらりのぷぅ。
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