喜びを反芻する、Jリーグ観戦
今日は何をしようか。
いいお天気だし、時間もあるし。
そんな話をしていたら、
「サッカー見たくない?」と
座席選択の画面を見せられた。
なんて心躍る提案。
そしてなんて早い行動。
サッカーを生で観戦したのは、
多分中学生の時、好きだった男の子の試合を見に行ったのが最後だ。
それからは、運動部に所属していたので、サッカー部の活動を横目に見る機会は多々あったものの、サッカーはテレビで観戦するものだと思っていた。
ルールもぼんやりとしかわからないので、45分×2セット、テレビの前で時間をとられるのはなんとももどかしく、夢中になって見ることはあまりなかった。
そんな私も、友人がセレッソの大ファンで、楽しそうに観戦に行く様子をみかけては、なんかいいなあ、と思っていた。
大学の友人も、知らぬ間に鹿島アントラーズのファンになり、喜々として観戦時の様子を話してくれるので、そんなにいいのか、Jリーグ。と興味を持たずにはいられなかった。
『いつか直接試合をみたいな。』
そんな憧れは何年もかけてゆっくりと育っていった。
成り行きで見られることになったJリーグの試合。
予約が済んだ瞬間からワクワクする気持ちでいっぱいになっていた。
スタジアムの周りはお祭りのように屋台が並び、地域のおもてなしブースや協賛企業のブースなど様々な催しがとり行われていた。
本日の試合は
2022明治安田生命J2リーグ第24節
水戸ホーリーホック vs 横浜FC
特別推しているクラブチームはないのだけれど、なんとなくずっと住んでいた水戸を応援する。
ただし、横浜FC側にて。
ホームの水戸ホーリーホック側の自由席は既にいっぱいで、他のホーリーホックファンとともに、敵地に流れ着いた。
目の前には熱心な横浜FCファン。
なんとも申し訳ない。
今日はここで応援させてね。
試合が始まってしばらくすると飲水タイムがとられた。なんかちょっと安心する。
さっき飲んだばかりだし、走った距離も0mだけれど、私もまた喉を潤す。凍らせたペットボトル飲料が外気にふれ、大きな雫を抱えている。飲もうと傾ける度に、ボタボタ私のワンピースを濡らす。思ったより涼しいけれど、7月はじめとは思えぬほど暑い。
試合は動き、水戸ホーリーホックが得点する。
追って横浜FCも得点。
前半は引き分けて、勝負は後半戦へ。
ゴールの瞬間は本当にすごかった。
サンバ隊が一気に通り過ぎていったような、
賑やかさと華やかさ。
お正月とお盆がいっぺんにきたような愉快さ。
こりゃ〜アドレナリンも出るよな〜、と
誰目線か分からぬ感心をしてしまう。
そして同時に全身全霊で
ピッチで走り抜く選手を見て、
常に結果を出し続けることの凄みを感じた。
なんてすごい人たちなんだ。
サッカー選手すごい。
簡潔というには
あまりにもお粗末な感想しか言えないけれど
本当にすごいなと思った。
走り抜く選手を美しいなと思った。
そしてその人たちのすごさを理解し
応援する人たちの熱もまたすごいものだった。
後半に横浜FCが得点し、2点目。
アディショナルタイムは5分。
点差は埋まらず、横浜FCが勝利をした。
敵地にて祝福の拍手を送る。
そして、祝福の拍手の他に
歓喜に包まれたここら一帯の
人と人との隙間を縫って
肩を落とす水戸ホーリーホックの選手へ
労いの拍手を送る。
帰り道は、水戸ホーリーホックのチャント集(応援ソングみたいなもの)を車で流して帰った。
初めてのJリーグ観戦。
感想は一言。
「もっと早く出会えば良かった! 」
次見るときまでに、チャントの1つは覚えて一緒に歌いたいな。
あと、敵地じゃなくて、応援するチーム側で応援しよう。
帰ってからも、次の日も
「ああ、楽しかったな」って思えるのっていいな。
喜びを反芻する時間ってなんて幸せなんだ。
いい時間をありがとうございました。
思ってるよりずっといいぞ、Jリーグ。