ひろた-1000

なんてことない今日の陸前高田と「ふのり」

2019年3月10日。
今日の陸前高田では「ふのり」が開口した。
「ふのり」という言葉も「開口」という言葉もこっちに通いはじめて知った。「ふのり」は海辺の石ころにくっついてる藻。海藻。
「開口」は「この日この時間は漁していいですよ」という意味。

つまり、今日はふのり漁の日だった。

1年に1〜2回だけしか開口しないというふのりの漁というか「むしとる日」に私が立ち会ったのははじめてだった。

11時半から12時半の間は「むしとって」いい時間として決められ、漁業組合で漁業権をとっている人だけが「むしとる」ことができる。

仲の良いおばちゃんたちの所へ行って覗いてきた。

なんだか、この光景を見ていると、見たことがないはずなのに懐かしかった。みんな必死で「むしとって」いた。

みんな一斉に、みんなで岩や石に生えた海藻を「むしとる」。
わかりやすいのだ。目の前にあるものをむしとって、むしとって、集めればいい。映えないし、みんな下むいてるし、でもなんか撮っちゃった。

それがすごく気持ちよかった。そうだ、世界はそんなに難しいもんじゃない。むしとり続けりゃなにか集まる、かな。


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