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どこかへ旅したときのこと

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たまに旅にでます。
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#旅

都市の日常と観光客のごった煮

今日と明日で旅の動ける日程も終わるので、計画も下調べもしていなかった観光をがんばることにした。 リスボンの街をガタンゴトンと坂道を登り降りする、レトロでかわいい1両列車のトラムを待ちながらこれを書いている。 観光客でいっぱいなのに、1両列車は20-30人でぎゅうぎゅう。始発駅には長蛇の列。 これはリスボンではお決まりなのかもしれないが、私はさっきまで有名なトラムの路線すら知らなかった。 せっかくだから、という理由で列に混じった。 スマホ見ながら待ってる人よりも今か今かと

必ずまた来ることになるだろうな、ポルトガル。

ポルトガルには、必ずまた来るだろうなと直感的に思う。 この世界観が好きだ。 明確に言葉にはできないが、なんか、もっとここに居てみたいと思うのだ。そういう場所ってあるだろう。 お魚天国でご飯が美味しいのもありがたい。 今度は友達をつくりに来たいし、いわゆるWorkaway(住居と食料の代わりに作業の手伝いをするシステム)をしながら滞在制作をしてみたいなと思う。 実質9日間ぐらいの滞在では物足りなすぎる。 ポルトガル中が賑わうというイワシの季節にまちを歩いてみたいし、リスボ

秋のはじまり、ポルトの夕暮れ

今日から10月。 旅を振り返ってみたり、日本に帰ったら〇〇を、とか いつかヨーロッパに長期滞在するならどういう風に、とか いろいろぐるぐると考えを巡らせていた。 振り返ると、この旅はよく寝てよく食べてよく歩いて、ヘルシーに楽しんでいる。なんならちゃんと歩いているので普段の生活よりもヘルシーかもしれない…。 「あんたブレイブあるわね!」と何人もの人に言われたが、夜はほとんど出歩いていないし…。このまま帰るまで大きなハプニングありませんように。 そして、すこし俯瞰してみると、

彩雲を見た日

苦味のないグリーンティーで暖をとっていた マンダリンオレンジを食べた手はベタついて 座れるか座れないかほどの小さなバルコニーから 街並みを、空を眺めていた 坂を登って振り返れば光きらめく川、橙色の瓦屋根 ありあまる美しい風景に、美しさが何であるかもわからなくなる 海鳥が羽をつくろっていつまでも煙突にとまっている 鳥たちから見える世界はどんなだろうと想像する 人間のことなんて対して気にもせず、鳥は鳥のことばかり考えているか 実は私のような旅人を視界にいれているのかはわから

わたしたちは違うけれど、同じ

また今日もどこか港町で出かけようかと思っていたけど外はまあまあ強い雨。デンマークは本格的に秋になったもよう。 ということでバスと電車を乗り継いで別の港町へ行くのはやめた。 滞在先のアンがOdense(オーデンセ)のまちなかへ行こう!と誘ってくれたので行くことに。 今回3日間お世話になったアンファミリーは、この夏の3ヶ月を陸前高田の広田で過ごした。なんとニッチな体験だろうか。 アンとトーマス夫妻に、3人の子供。5人家族で広田にやってきて何だかんだと色んなことに参加したみたい

そこに橋をかけたなら

デンマークのコペンハーゲンとスウェーデンのマルメ(Malmo)をつなぐ橋、「Öresund Bridge(オースレン・リンク)」。 16kmほどの海峡をつなぐ橋と道路(一部は海底を通るトンネル)で、2000年に完成したそうだ。 橋が完成してから街の様子は大きく変わったという。特にマルメはスウェーデンの南端に近く、ストックホルムまではけっこうな距離があるから、海外への交通網も、色んなものがコペンハーゲンのほうが近いという地理にある。 この橋を渡った通勤をする人が増え、買い物

サントリーニ島の小さな本屋さん

「小さな本屋さん」という心地の良い響き。 店先に掲げられる「猫の貸出、5ユーロ」の斬新さ。 ぎっしりと本が並べられた掘っ立て小屋。 サントリーニ島にある「Atlantis Books」が可愛かったよ。 店内中、言葉であふれていてそのひとつひとつ読んでいるだけでもなんだかじんわり。 日本から遠く離れた場所でも見慣れた名作たちが並んでいて、こないだ読んだ「老人と海」もあったっけ。 古書も売っているようで、装丁とかを見てるだけで楽しかった。 デジタル化で失われつつあるけど「装丁

忘れられない「はじめて」のこと

10代最後の夏だった。 あのときはきっと、強くなりたくて、どこへでも行ける自由がほしかった。 もう、今は戻ることができない、もう二度と経験できないはじめての一人旅の話。 組んだ予定はマレー半島の縦断。シンガポールから北上してマレーシア、タイを旅することにした。なぜだったかはもう忘れてしまったけど、なんとなく縦断とかそういう響きが好きだった。ゲストハウスに泊まって世界を旅する旅人と出会って、楽しくわいわい過ごすことを思い描いていた。 シンガポールは友達と一緒に4人で旅をし

花を贈り合うバレンタインデー

街を行き交う人がみな、生花を持っていた。 真っ赤なバラを一本だけ持ってカフェに入ってく人。 チューリップの花束を大事そうに抱える人。 花を持ってる人が沢山いるなんて、この街は何が起きているの!?と思っていた。 気づくと、2月14日だった。 スイスのチューリッヒでのことだった。

国境を超える列車の窓から

私にとって知らなかった景色を見ることってなんだろう。 今や誰でもどこへでも、スマホでチケットを買えば飛べる。 じゃあ私がこの景色を見る、見なければいけない理由はなんだろう? そんなことを毎回、行き先から行き先への移動中に考える。答えは突然にして出て来た。 移動しながらあれこれ考える、暇(いとま)なこの時間こそが旅の愛おしさなのだ とやっと気づいた。 バスや電車、飛行機で窓の外に広がる景色を眺めながら、 ああ、この先の未来、日本に帰ったら何をしよう… あのひとに会いたい

回想の11枚/Havana, CUBA

⑩枚ちょっとの写真でした。 スクロールする間に、1秒でも止まってくれる瞬間があれば。 10秒でもそれを見てくれたらその写真はとても喜びます。 自分でも覚えてないぐらいたくさん写真を撮ってたよ。 半年以上ぶりにじっくり写真を見て、意外と自分の写真を好きになれたのでよかった。キュー

自由と絶景/Havana,CUBA

                    あるときから、絶景といわれるものを見たいと思わなくなった。 たぶん、三回目に日本ではない国に行ったあたりから。 それは、自分の好奇心がなくなったようで悲しい気もした。そして、簡単に人に言えないことだった、だって話を盛り下げるから。 でも今はそれでいいと思っている。 19さいあたりまでは、きれいな景色や大自然が自分の心を豊かにしてくれるものだと思っていた。とにかく、色んな国に行って色んな景色を見たいと

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なくなっていくもの/Havana, CUBA