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へろへろ…ニューヨークひとり旅 準備編

突然だが私は11月半ばにニューヨークに行ってきた。トロントはニューヨークに近いので、留学している学生はみんなこぞってニューヨークに行く。学校と提携している旅行会社のツアーもよく開かれる。トロントといえばニューヨーク(?)と言っても過言ではない。ちなみに私はニューヨークに全然興味がなくて、めんどいし別に行かんでもいいよと思っていた。しかし、行ってきた。1人でである。バスで片道12時間の道のりだ。体力的にもしんどかった。たった2日間の旅程に関わらず、金もかなり掛かっている。実に色々な葛藤があった。一般的にイメージされるようなキラキラしたニューヨークの旅ではない。決して。途中、かなり悩みの種になっていた。精神的にはへろへろ…である。帰ってきた今となっては「楽しかった^^^!また行きたい!!!」という心境であるが、そこに至るまでの苦しみがかなりあったので、せっかくなので記録しておく。今読み返してみると、ひとりで旅行することに関してなんだか周りの人間のせいにしているように読めてしまうのだが、決してそんなつもりはない。私自身の判断で準備して行ってきたので、そこは本当に私の責任である。


準備について

もう、準備の段階が一番メンタルがしんどかったので思い出したくないのだが、頑張って書く。今となっては大したことではないのだが、当時は初めてのひとり海外旅行、ということでものすごくナーバスになっていたのだ。
まずは今年(と言ってもあと数日で終わるが)の8月に遡る。

8月某日。クラスメイトのひとりがニューヨークの旅から帰ってきた。その子は5日間の旅程で、現地で友達と合流して楽しんできたそうである。私は元々はニューヨークに興味がなかったのだが、ミュージカルにハマった影響で、ブロードウェイに行きたい気持ちが高まっていた。私の大好きなアニメ「サウスパーク」の製作陣が手がけた、「The Book Of Mormon」の舞台がめちゃくちゃ見たかったのだ。このミュージカルはブロードウェイでしかやっていない。学校のミュージカル好きの先生に聞いた時も、「最高のミュージカルだよ!!!!」とのお墨付きで、トロントにいる間に、なんとしても見たい〜〜という気持ちでいた。
ということで、ニューヨーク帰りの友達の話を聞いているうちにどんどんニューヨークへの意欲が高まってきた。

同行者がいれば安心・・・かと思いきや!!!!
その友達は、もう一回ニューヨークに行きたい!という気持ちらしく、私が行く気があるなら一緒に行こうよ!と誘ってくれた。ひとり旅では心細かったので、ニューヨーク経験のある子が一緒に行けるということで私もその場で決断。11月に連休がるので、そこなら学校を欠席せずに行ける!ということだった。となれば善は急げで、その日のうちにミュージカルのチケットを押さえた。なんとしても最前席で見たかったのである。お値段もかなりしたが、思い切って購入。

1週間後、その友達にバスやホテルのことを相談すると、「今は米ドルが高いので、もう少し下がったら購入しよう」とのことだった。8月の時点で確か1ドル136円くらいだった。内心、「このまま米ドルが下がることはなさそうだから、この子とは一緒には行けないかもな〜;;」と思った。その子は他にも旅行に行く予定があったので、あまり無駄遣いができないのは知っていた。「まあ自分もいい歳だし、最悪ひとりで行ってこよう!」と思った。そのミュージカルはずっとずっと見たかったもので、ひとりで心細く思いながら行ってでも見る価値があると思ったのだ。

先生の反対
当時(パスウェイの前)私がお世話になっていたクラスの先生にニューヨーク行きの話をすると、「やめとけ!」とめちゃくちゃ反対された。というのも、最近ニューヨークで風邪が流行っているらしく、旅行に行った学生が軒並み体調を崩して帰ってくるというのである。コロナ禍の影響もあり、またどんなウィルスが流行るかわからないから、大都市に行くのはやめとけ!と言うことだ。私は先生をすごく尊敬していて、先生の言うことにはいつも従っていたので、本当だったらそこで「なるほど〜じゃあやめときます。また今度にします!」と言いたいところだったが、なんせ既にミュージカルのチケットを購入してしまっているのである。そうそうキャンセルはできない。そのことを話すと、「止めはしない、止めはしないよ、でも、生徒の体のことを第一に考えたら、おすすめはしたくない。最終的に決めるのは君だけど。」と言われて「そんなこと言われたらめっちゃ行きたくなくなってきたああああ」となった。この時点でニューヨーク行きの気持ちは50%くらいまで下がっていた。

キャンセルできず・・・
もうこうなったらミュージカルのチケットをキャンセルして、年が明けたら改めて行くかぁ・・・となり、ミュージカルの公式サイトに「キャンセルはできますか?」とメールでお問合せをした。翌日すぐに返事は返ってきたが「キャンセルはできない」とのことだった。気持ちは下がりっぱなしだが、せっかく大金払ったのだから、踏ん張って行こう・・・!と決意を新たにした。もしこのチケットが5000円くらいのものだったら、そのまま行くのを諦めていただろう。金の力だ。


別の友達に声をかけるも・・・
そんなんこんながあり、ちょっとニューヨークに対してモヤモヤした気持ちを抱えつつ、8月はトロントの夏を楽しんでいた。別の友達と遊んだ時に、その子が日本に帰る前にニューヨークに行きたい〜と言っていたので、ダメもとで11月の旅に誘ってみた。その時は好感触で、すぐに話がまとまり、一緒に行けることになった。内心ものすごく安心していた。翌日の学校帰りに一緒に予定を立てることになり、図書館で飛行機やホテルについて調べた。ホテル、飛行機を分担して予約しよう!としたその時、友達があっ、と顔をしかめた。実は、その子はトロントの生活に疲れてきており、早めに日本に帰ることにしていたのだ。それが11月になるか10月になるかはまだ未定で、もしかしたら私の旅行の日程の前に帰国することもありえるとのことだった。その子がトロントでの生活について悩んでいるのは知っていたので、これ以上精神的負担をかけるわけにはいかん!と思い、一旦話を白紙に戻すことにした。
この時点で私の肝もだいぶ据わり、「もう、何がなんでも!ひとりで行くぞ!!!!」と決心し、そのままバスのチケットを取ることにした。飛行機なら1時間で行けるのだが、時間帯によって値段が高くなる。金、土、日の三連休で旅行し、日の夜のバスで帰ってくることにした。月の午前11時にはトロントに着くので、学校は遅刻して行こうと思った。そのためには夜出発のバスが必須であった。ホテルも予約した。こうして私はどんどん泥沼にハマっていくことになる。


パスウェイが始まると…
さて、ニューヨーク旅行を控えた9月後半、私はパスウェイのコースを受講することになった。初日にスケジュールを確認し、基本的に欠席遅刻厳禁であることを知る。あれ?11月にニューヨーク行く時、旅行後の月曜日は遅刻しようと思ったけど・・・無理か!?と内心焦る。パスウェイ受講前に色々情報を集めようとしたのだが、経験者はみんな既にカレッジに行っていて語学学校にはいなかったので、そういうスケジュールに対する意識があやふやだったのだ。ニューヨークに行く週は最悪バケーションを取ろう、と思っていたが、そんなことは不可能だと分かったのであった。また、最初の1週間が終わる頃、宿題の量や課題の大変さを考えると、土日に旅行することは不可能であると言う結論になった。どう考えても無理なのだ。ニューヨークに行くと言うことは、課題を放り出し、遅刻をすることを意味した。もしその月のスコアが低かった場合、パスウェイを1ヶ月延長しなくてはいけない。その時点で結構メンタルにきてしまったのだが「せっかく最前チケットをとったし、バスもホテルも予約した。もう後戻りはできない・・・最悪パスウェイを延長するしかない・・・」という気持ちでいた。具体的な予定を考える気にはなれず、もうなるようになれ・・・と半ばヤケになって最初の1ヶ月を受講していた。パスウェイが大変すぎて、気がつくとニューヨークのことは頭の隅に追いやられていた。

まさかのスケジュールミス
パスウェイ最初の1ヶ月目(10月)に3連休があった。他の記事にも書いたが、収穫祭の祝日である。先生が「今年最後の3連休だから、ゆっくり休んでね。」と言ったことに「え?」と驚く。11月にも3連休があるのでは?金曜日が休みって学校のカレンダーにあったような?慌てて受付の人に尋ねると、11月の金曜日の祝日はバンクーバーの方の語学学校の記念日らしく、トロントの学校には適用されないとのことだった。つまり、私は金曜日に普通に授業があるのだ。ミュージカルは金曜日の夜。この時点で、もうその金曜日は欠席することが確定した。頭がくらくらしてきて、もう・・・チケットもバスもホテルも全部諦めて、大人しく授業に出よう・・・・・損した金額は、高い授業料だと思おう・・・自分の準備の仕方がバカすぎたのだ・・・・・と気持ちを切り替えた。メンタルはズタボロであった。・・・が、やはりミュージカルは見たいよおおおと言う気持ちが大きく、「金曜日月曜日は欠席して、ニューヨークに行こう・・・!!!」ということにした。

ちなみに、その後パスウェイ期間で新しく入ってきた学生で、旅行に行って1週間くらい休んだ学生や、遅刻常習犯の学生がいた。私の欠席など可愛いものであった。私はなんでも深刻に捉えすぎである。もっと気軽に旅行優先でーすって休めばいいのだ。「学校を休む」ことに対して過剰に反応しすぎな人種なのだ。


最初の月のフィードバックで
パスウェイでは、月の最後の金曜日にフィードバックがある。先生と15分間1体1で話をすることができる。先生からの話を聞き、最後に質問はある?と聞かれる。おずおずと、「11月の○日と○日の金曜日と月曜日に予定があって、お休みをしたいのですが・・・」と切り出すと、先生の顔がくもった。

先生「えーっと・・・その金曜日はブッククラブ(課題図書のディスカッション)と、エッセイの下書きの提出があるね。月曜日はテストが2つある。これを逃すということは、成績にかなり響くと思う。できるなら、その予定を変更した方がいい。」

とのことであった。希望は潰えた・・・もう、ミュージカルは諦めよう・・・半端にパスウェイ受けて悪い成績取るくらいなら・・・・・と諦めモードに入った。

しかし、それでも!やはり!ミュージカル!見たい!!お金の問題じゃなく!!ミュージカルが!見たいんだよお!!!という気持ちが湧き起こり、帰りのバスを取り直すことにした。日曜日の朝出発にすれば、日曜日の夜にトロントに着ける!月曜日は授業に出れる!!この時点で別のバスのチケットを新しく購入したため(キャンセル不可なので)また余計にお金がかかった。

諦めよう、行こう、諦めよう、やはり行こうの連続で、私のメンタルは疲弊した。が、それよりもパスウェイのコースのしんどさが上だったので、そこまで病むことはなかった。忙しいと病む暇がない。ありがたい。


不幸中の幸い
ちなみに私が旅行に行く日程は2ヶ月目のパスウェイの3週目の週末である。これはすごく運が良かった。最初の月だったら、全ては初体験で勝手がわからずニューヨークどころではなかっただろう。そういう意味で、慣れてきた2ヶ月目と言うのは良かった。そして3週目。3週目というのは、エッセイもプレゼンも終えて、あとは4週目のテストを残すのみ・・・という状態である。3週目のうちにエッセイをしっかり用意できていれば、土日で修正する点が少なくて済む。旅行は可能である。この日程に少しの希望の光が差し込んだおかげで、私の心は折れることなく旅行に行くことができた。



自分で書いていて自分の容量の悪さ、肝っ玉の小ささ、手際の悪さ、アホさにイライラしてくるので、読んでいる人もきっとイライラしていることだと思う。でも、この旅行を「色々あったけど楽しかった〜⭐︎」だけの感想で終わらせたくないのだ。しんどかったこともしっかり記録したいと思う。なんせ、私の、記念すべき、人生で初めての海外旅行ひとり旅なのだ。

次回は出発編について書こうと思う。

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