カナダ留学日記12 Happy Friday!

長かった1週間が終わる。この日は金曜日。
私の学校では毎週金曜日にテストがある。「文法」「スピーキング」「ライティング」「プレゼンテーション」の4種類で、この日は文法のテストだった。日本人は文法に強いと聞いていたが、本当に私以外の日本人学生は文法が得意だ。私も高校3年生の時はかなり文法に詳しかったのだが、その後の大学生、社会人生活の中であらかた忘れてしまっていた。逆に、南米の国からの留学生は、スピーキングがすごく上手だが、文法がイマイチなんだそうである。また、日本人は大体の人が1年間語学学校で学ぶのに対し、南米の学生は3〜6ヶ月で他の国に移る人が多いらしい。そんなところでも国によって違いがあるのが興味深い。

Happy Friday!!!
授業が終わるや否や、「Happy Friday〜〜〜!」「Welcome weekend♪」の声が上がる。みんな金曜日をとても楽しみにしているのだ。学校からもハッピーフライデーのメールが届いた(?)インスタを見ると、私のホストマザーもストーリーに「Happy Friday♡」とスイーツの写真を上げていた。みんななどんだけ金曜日好きなんだ(笑)とおかしくなったが、私も社会人時代、金曜日をものすごく楽しみにしていた。それでもこんなあからさまに人前で喜ばなかったな…と思い直す。大人も子どもも先生も学生もみんなでお祝いをしている感じがなんだか新鮮だった。

真っ直ぐ家には帰らない!
金曜日は、みんな遅くまで遊び歩くらしい。「今日何か予定あるの?」「うん。ピクニックに行くの。あなたは?」「僕も友達と飲みに行くんだ。」とお祭りムードで楽しい会話が繰り広げられている。私だったら家に直帰してアニメを見たり絵を描いたりするだろうな…という感じなのだが、この日だけは別だった。なんと、クラスメイトの韓国人の女の子が、私も遊びに誘ってくれたのだ。韓国風フライドチキンというのが最近流行っているらしくて、それをみんなで食べに行こう!という計画だった。さっそく地下鉄でお目当ての店にGO!と意気込んだのだが、地下鉄の駅から謎の煙が……
エスカレーターを上がってきた作業員らしき男性が「火事になった!今日はもう地下鉄は動かないよ!バス使って!」と叫ぶ。集まっていた人たちは、みんな「なんだよ〜〜」という感じで来た道を戻っていく。私は「え!??火事!?大丈夫なの!??」と驚いたが、クラスメイトたちは「仕方ない。バス乗るか〜」「月曜日には動くでしょ」と軽く流していた。トロントではこういうのが日常茶飯事なのか…?

英語と日本語
時刻は15:30というところだが、まだまだ日が高い。みんなサングラスをかけだした。私もいいサングラス欲しいな〜と思いながらバスに乗った。学校を出てしまえば日本語OKなので、バスの中では日本人同士は日本語を、韓国人同士は韓国語を、一緒に喋るときは英語を、という感じで会話をしていた。私は仲良くなった日本人の大学生の女の子と会話を楽しんだ。私の方がかなり年上なので、相手が気を使ってしまったらどうしよう…と思っていたのだが、そもそも我々は普段から英語で話している。英語を喋っている時は敬語も何もないので(敬語的表現はあるのだろうが、それを使うレベルに至っていない)とてもラフに付き合っているのだ。そのおかげで、いざ日本語で会話をするときも、普通に友達同士のように話すことができてありがたかった。
これも留学に来てあるあるなことなのだが、普段英語で喋っている日本人が日本語を話した時に「あ、そういう感じで喋るんだ…!」となる。例えば「この人関西弁使うんだ!」「英語話してる時より声がワントーン高い!」という感じである。コロナ禍で初対面の人がみんなマスクをしているという状況で、食事の席で相手がマスクを外した時、「あ、素顔こんな感じなんだ〜」となる感覚に近いかもしれない(?)
久しぶりに日本語を話している時の「無敵感」は凄まじい。まさにマリオでいうところのスター状態だ。「私こんなに流暢に会話できるのか〜〜!こんな難しい語彙使えるのか!スラングも言える!相手とスムーズに会話できてる〜〜〜!!!」と感動する。日本語ネィティブなんだから当たり前だが。

韓国風フライドチキン
バスを降りて、韓国チキンを食べられる店に入る。韓国人の子たちが、「みんなが楽しめるように、色々注文するから、シェアしよう!」と提案してくれた。

スンドゥブチゲとポテト。一緒にお漬物みたいなのも来た。
お待ちかねのフライドチキン!

フライドチキンは、熱々でカリッとしていて、とても美味しかった。甘いタレがかかっているものとチーズ味があって、どれも初めての味だった。スンドゥブは辛くて舌が死ぬかと思った。「辛いーーーーッッ」と悶えていたら、「韓国のはもっと辛いよ」と言われて慄いた。

韓国式カラオケ
店を出たのは18時ごろ。まだまだ日が高い。このまま韓国式カラオケに行こう!ということになった。お店に入ると、古き良きカラオケ店といった感じで、子どもの時分、母とカラオケに行った時のことが思い出された。みんながBTSの曲を歌って盛り上がる中(私も曲は知っているので一緒に口ずさんだりはできた)私の番が回ってきてしまった。私はオタクなのでJPOPとかKPOPには明るくない。が、今やアニメが市民権を得ている時代。鬼滅の刃(英語では“Demon slayer“)の主題歌こと「紅蓮華」を歌うことに。流石国民的アニメと言ったところか、ほとんど全員が歌えるので、みんなで盛り上がることができた。ありがとう鬼滅の刃。その後も「夜に駆ける」を歌って事なきを得た。ありがとうYOASOBI。カラオケは本当に楽しくて、久しぶりにこんなにはしゃいで歌ったなあと思った。私も大学生の頃はこうやって飛び跳ねたり叫んだりして楽しんだものだ。

韓国のラップをたくさん聴かせてもらった
このミラーボール演出がなんか嬉しい
デンモクがないので、カラオケの画面を操作して検索するか、本を見て曲を入れる。

汗だくになって外に出たのが21時頃。なんと外はまだ明るかった。こんだけ遊びまくって、まだ昼か!?と驚いた。体内時計が狂う…

家に帰った私はシャワーを浴びて即眠りについた。怒涛の一週間だったが、楽しい毎日だった。来週はもっと英語を喋れるように頑張ろうと誓った。

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