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Cash is King

妻が中小企業における総務・人事・経理のプロフェッショナルであったこともあり、当社では創業時期からお金に関わる分野についてはかなりシッカリとした管理をしてきました。

例えば、1週間ごとに小口現金と預金残高が帳簿とあうような仕組みを2年目くらいから取り入れをしていました。

創業9年目の当社ですが、現在では月次決算書をおおよそ1.5ヶ月遅れくらいで確認をできるような体制になりました。顧問税理士さんのおかげでもありますが、ひとえに妻のおかげだと頭が上がりません。

私も以前は財務諸表やら経理やら、数字が並んでいるものに対して拒否感のようなものを持っていました。パッと見ただけで「あ!無理!」って感じですね(笑

でも、ある先輩経営者から「数字から逃げると会社を潰すよ」と真剣にアドバイスを受けたこともあり、前述のような管理体制にするだけでなく、自分自身も数字の読み方を学び、今ではその苦手感はまったくなくなりました。むしろ、面白いですね。


創業当初はまずは資金繰り表から作ってみよう

まず大前提ですが、経営者はどのステージにおいても会社の数字、特に細かな経費や税務などの「おもしろくないとよく言われる数字」との向き合いを避けては通れません。

起業をしようと志している人や、創業間もない人は事業に対する夢があります。ですので、売上といった成長に直結する数字に対する意識はとても高い人が多いです。

「来月はこのお客さんからいくら入ってきて〜」「よしよし、今月はこのくらいの売上にはなりそうだな」
「仕入はだいたいこのくらいだから、だいたいこのくらい利益か、よしよし」

といった感じでしょうか。

創業当初はそれでもよいとは思いますが、私は是非初期段階から「資金繰り表」を作ることはおススメしたいです。

理由は単純です。「現預金(Cash)が一番大事だから」です。

ベンチャー起業にとって、正直B/S(貸借対照表)やP/L(損益計算書)は当分の間意識しなくてもよいと思っています。(無視しろという意味ではないですよ。優先度が低いということです)

まずは最初に用意した「現預金(Cash)」をいかに、効率よく・極力減らさず、なるべく早い段階で出血を止めて安定的なキャッシュフローを確立するか?

そして、その結果として現預金残高が前月に比べてどのくらい増えるのか?減るのか?ということを予め予測できる体制を作ること。

いくら良いサービスを提供をしても、手元のお金がなければそれは「妄想」になります。いくら、1年後に1000万円入金されるアテがあったとしても、それまでに会社が資金繰りに詰まって倒産してしまうと意味がありません。

創業当初は資金繰りを最重要視する

これがベンチャー経営者にとっては非常に重要だと思います。


色々と勉強をした人ほど嵌りやすいところなんですが、やたら細かくP/Lを作ったり専門的な会計方法を取り入れようとしたり。かくゆう私も創業当初はそんなことやってました。


ですが、ぶっちゃけ利益がどうとか、資産計上がどうだとか、それこそ少し難しい話だとDEBT比率とかEQUITY調達による資本比率だとか、WACCやらIRRやら、創業当初は基本使わないです。

要らないとは言いませんが、今自分が握りしめているお財布の中にいくらお金があって、いくら来月残っているか?をちゃんと管理できてからでよいと思います。どうせ、最初の3年くらいは赤字かギリギリ利益が出るか?というくらいの人が多いのですから。


多くの人は、「なんとなく、今月末はこのくらい、来月末はこのくらい」と把握はしているかと思いますが、資金繰表を作る事でいろいろ分かってくることがありますので、是非お勧めしたいところです。

資金繰表を作ると

1.毎月の月初・月中・月末でのおおよその預金残高が把握できる
  → 資金ショートのリスク回避
2.金融機関からシッカリしていると思われやすい。
3.なにより、無駄が見えてくる。

といったメリットがあります。


「そんなこと言ったって、資金繰り表なんて作ったことないよ。。。」という方もいるでしょう。

いやいや、最初は子どものお小遣い帳みたいなものでもいいんですよ。
ただ、お小遣い帳と違うのは、将来発生するお金(確実に支払わなければならないお金)を予定の金額でもいいので、帳面に入れていき月初と月末のお金を比較できるようにすること。これだけでもいいです。

意外と洗い出して見ると「あれ、結構お金って出ていくんだな。。。」ということが分かってくると思いますよ。

是非、作ってみてはいかがでしょうか?

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