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私小説 [朝寝とんかつ]

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自分が書いた私小説まとめです。
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#子育て

さくらんぼさん[私小説/ショートショート]

さくらんぼさん[私小説/ショートショート]

 「さくらんぼ食べる!」
 本日三歳になりたてホヤホヤの娘が、嬉々として言った。昼食のデザートに、貰いもののさくらんぼを食べたいそうだ。
「いいよ。種取ってあげるね」
そう言って、私は小ぶりなさくらんぼを十粒洗って皿に乗せた。キッチンバサミでそれぞれ二等分するように切り込みを入れ、そうして実を割って種を取り出す。すると、全部で二十片のさくらんぼになった。それを娘に差し出す。
「食べていいよ」
娘は

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赤ちゃんスポーツマン[私小説/ショートショート]

赤ちゃんスポーツマン[私小説/ショートショート]

 間もなく一歳になる息子が、うっかり夕方に寝てしまった。寝る準備を終えて、気づけば時刻は二十時半。目標就寝時間は二十一時。いつもなら三十分あれば寝てくれるが、きっと今夜は寝つきが悪いだろう、と覚悟はしていた。そして、私はその覚悟を胸に、電灯のリモコンに触れた。この時、まさかこんなに激しい寝かしつけになるとは、思いもよらなかった。

 ピッ。リモコンのスイッチを押すと、部屋の灯りが常夜灯に切り替わっ

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二人の催眠術師[私小説/ショートショート]

二人の催眠術師[私小説/ショートショート]

 催眠――眠気を催させること。催眠術――相手を半ば眠らせ、暗示を受けやすい状態にさせること。催眠術師――催眠術を行う者のこと。

 時は令和。あるところに、二人の催眠術師がいた。一人は姉よ二歳女児、もう一人は弟の○歳男児。二人の姉弟は、生まれた時から催眠術師の素質を持っていた。まだ幼い姉弟には暗示を行うことは難しいが、眠気を催させることには長けていた。
 姉弟は大人たちをいとも容易く眠りへ誘う。そ

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