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『詩歌』

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詩とも言えない、小説とも言えない、空気をただ文字に落とし込んだような散文集
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『詩歌』星は道を照らしてくれない

『詩歌』星は道を照らしてくれない

それは夕暮れの帰り道、自転車を押して帰る道すがら。昨日の部活の帰り道、あまりの暗さに空を見上げたと、話すのはあなたの横顔。

「星がね、すごく綺麗だったよ」

そう話すあなたのこと。震える胸を気取られぬよう「そうなの」と言った。

短く刈り上げた髪がセーラー服とアンバランスで、あなたはジャージを好んでいたけど、帰り道に揺れるスカートの裾はいつもよりあなたを柔和に見せる。

この愛は。この恋は誰にも

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