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ヴィーガン食も普通の食材で作りたい。

菜食を始めようとするときに、馴染みのない食材を新たに買わなきゃいけないと思うと、億劫になる人・なった人はきっといるはずだ。

何を隠そう私がその一人だ。

菜食の人は食材に対する意識が高くて、何かスーパーフードてきなものとか、よくわからない知らない名前の何かとか、野菜だって高い無農薬とか、見たことないレア野菜とか、お米も玄米を買わなきゃいけないような、そういうイメージだ。
そもそも何を食べているのかもよくわからない。サラダとかスムージーとか??
そういうイメージだ。

私はそういう特殊なことが苦手なタイプだ。
なので、とにかくいつもスーパーで買っている使い慣れた食材で料理することを大事にしてきた。
では、それでどうやってヴィーガン食・ベジタリアン食にするのか? ということを、今回はご紹介したい。

まず、日本人が最初に(あるいは最後とも言える)ぶち当たる壁として、「だし」がある。 日本ではほとんどの料理に鰹だしが使われているためだ。
これを避けようと思うと、自分で料理を作るときに、だしの素の類は使えなくなる。
また、肉類を使えばそれ自体から旨味が出てわざわざだしを入れる必要もなかったけど、菜食になるとそのままでは物足りない味になることもある。

このだし問題は、鰹だしの代わりに昆布だし、椎茸だしを使うことですぐに解決できる。
とはいえ、私は初心者の頃、律儀に乾物からだしを取っていたけれど、正直面倒だったし、数日中に使い切らないと無駄になってしまって効率が悪かった。
菜食者向けの精進だしを買っていたこともあったけど、素材から料理したい派の私にはあまり口に合わなかった。
今は、椎茸を粉末にしたものを買って使っている。これはとても便利でピュアでおすすめだ。
椎茸だしさえあれば、お味噌汁が何も問題なくいつもどおりに作れるので、ありがたい。

次に、「肉の代わりには大豆ミートを買うしかないの?」という疑問がある。
大豆ミートって使い方もよくわからないし、本当においしくなるのかもわからない。せっかく買っても結局使いこなせなかったらもったいないし……。
という気持ちがよぎったものの、それしかないと思っていた初心者の頃の私は、まず大豆ミートを買った。

でも、必ずしも大豆ミートを買う必要はない。
豆腐とその仲間達で、かなり代用できるからだ。

例えば煮物を作るときは、根菜類と厚揚げでとても美味しい煮物になる。もちろんだしは椎茸だしだ。
カレーも厚揚げを入れるととても美味しい。

炒め物は、薄揚げを入れるとちょっと満足度が上がる。

冷や奴が好きな人はそのまま食べればいい(薬味はネギを使わず、みょうがや生姜がいい)し、豆腐ステーキや豆腐ハンバーグもできる。

豆腐で餃子も作れる。
はっきり言って、餃子の皮に包んでさえあれば中身が肉じゃなくても普通に美味しい。
キャベツや大葉などで、食感や香味にアクセントをつけるといい。

和食の副菜類は、椎茸だしさえあれば何でも作れる。もともと野菜のみのものが多いからだ。

コロッケもできる。
衣に卵を使う代わりに、小麦粉を水で溶いたものを使えばちゃんとつなぎになる。

パスタや麺類は何も困らない。
野菜を炒めて絡めれば(乗せれば)なんでも美味しくなる。
ラーメンのスープも余計なものを混ぜないのでいつもヘルシーだ。
ちなみに、茹で麺は保存料に白子たんぱくなどが使われていることがあるため、乾麺を使うのがオススメだ。
乾麺は食べる量も自分に合わせられるので、少食の私にはぴったりの食材だ。

それから、野菜類にきのこを入れることもポイントだ。きのこを入れるとホントに満足度が上がる。
菜食者だって、何も緑黄色野菜だけをパリパリ食べたいのではない。
ちなみに私はサラダをあまり好まない。
胃に負担がかかる上に、体を冷やすからだ。
菜食者だからとサラダばかり食べていては、長い目でみるとあまり良くないんじゃないかと思う。

ごはんは、白ご飯でまったく問題ない。
白ご飯は動物性ではないからだ。
より健康食を極めたくなったら雑穀米や玄米に手を出せばいい。
無農薬もそう。スーパーの品ぞろえやお財布事情によっては、無農薬を意識するとストレスになることもあるだろう。
そこはいったん考えなくていい。自分自身が無農薬しか食べたくないなと思ったときに選択すればいい。

さて、これらの簡単な菜食をやってみた上で、もっと食事の満足度を上げたいと思ったら、菜食者向けの加工食品や、大豆ミートを試してみることもお勧めしたい。
温めるだけで食べられるハンバーグや、ソイハム、揚げるだけの魚フライ(湯葉でできている)など、菜食者になって食べられなくなったあの味ぽいものをまた口内に蘇らせてくれる商品がたくさんある。

そして、大豆ミートの唐揚げ。
これさえマスターすれば、けっこう幸せに生きられる。
私は肉を食べていた頃は唐揚げをそんなに好まなかったけど、大豆ミートの唐揚げを食べてから唐揚げが好きになった。
鶏の唐揚げの代わりではなく、大豆ミートの唐揚げ自体がめっちゃ美味しいのだ。
それで言うとラーメンも興味なかったけど、野菜のラーメンを作り始めてからけっこうはまっている。

ちなみに、大豆ミートはメーカーによって食感が違っていて、Amazonで買える「まめやのお肉(大豆ミート)ブロックタイプ」が私の最大の推しミートだ。

菜食者の食卓は、意外に普通だ。
むしろそうであった方がいいと思っている。
菜食になる前と後がシームレスに繋がれば、誰でも導入しやすいし、また週に一度だけ試してみるようなことも気軽にできるだろう。
ぜひトライしてもらいたい。
 

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