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🅂4 ライフデザインシートの作り方(2)

「A little dough」 第2章 プランを考えてみる 🅂4

➤ゆっくりとしたアプローチ
 前回に引き続き「ライフデザインシート」の作り方について考えていきます。前回は「自分自身の価値観」と「10年毎のビジョン」について記載しました。しかし「価値観」については、もう一つ腹落ちしないといった声が聞こえてきそうです。価値観やこれから取り上げる「人生の目的」「モットー」などもそうですが、すぐに答えがでるとは限らないものです。しかし、少し時間をかけながら考えていくと、自分にとって腹落ちする言葉がいくつか見つかったりします。ゆっくりとしたアプローチだからこそ見えてくる世界もあるので、ここはのんびり、ゆったりと構えてください。

ライフデザインシート

➤(3)ビジョン・マイルストン・当面の課題
 ビジョン、マイルストン、当面の課題は、目標を具体化・詳細化していくイメージで記入します。「10年後のビジョン」は、(2)で記載したものを文章にするだけで構いません。また「マイルストン」は、ビジョンに到達するために必要な中間目標です。この目標を達成しないと、ビジョンに到達できないことを設定していきます。そして「当面の課題」は、マイルストンを実現するためのおよそ1年以内の短期的な課題をいいます。より具体的に、書き出していく必要があります。

ープランニング・ギャップから導き出す
 こうした目標設定のポイントは「ビジョンを置くことで、現在の自分との対比を行うことが可能になる」という点です。例えば上記のライフデザインシートを書いた人にとっては「就職前の学生の自分」と「コンサルとして独立している自分」との対比が可能になります。そして対比によって明らかになるのが、様々な「違い」です。学生の自分には社会人としての実践力はほぼないので、独立した将来の自分が有している実践的能力は、その殆どがプラニング・ギャップになります。メインとなるコンサルとしての資格をはじめ、ノウハウや企画提案力・営業力・資金・人脈など、今備わっていないものはすべてです。
 これらのプランニング・ギャップが見えてくれば、あとはプライオリティーや時間的制約を前提にマイルストンとして順序だてていくことで、ビジョン達成までのプロセス表を作ることができるようになります。ただビジョンは10年先です。詳細な工程表を作っても空しくなるだけです。大事なことは「マイルストンとなる項目の洗い出しと優先順位付け」というところでしょう。それらを考えていけば、自ずと実際のアクションプランが見えてくるはずです。当然結果として、当面の課題もいくつか書き出せるようになるはずです。

➤(4)人生の目的、モットー
 順番が前後しますが「モットー」から考えてみます。この言葉は「個人の信念や行動指針などを簡潔な言葉で表したもの」ということになります。これを書き出す意味は、ライフ・デザインの実現を目指すうえで、判断や行動に迷った時に私たちを導いてくれる、あるいはサポートしてくれるような言葉を持つことにあります。例に示した「結果を恐れずチャレンジする」という言葉は、優柔不断な私にとって耳が痛い言葉ですが、そういう言葉こそ価値があります。親友が、時には厳しい言葉を発するのと同じです。その為この言葉は、私たち個人の価値観にしっかりと通じていくことになります。

ー企業理念と経営理念 
 例えば、企業には「企業理念」と「経営理念」という言葉があります。実際区分なく使用されている場合もあるようですが、企業理念は本来「会社の不変の価値観や存在理由」などからなるのに対し、経営理念は「企業活動方針の基礎となる考え方」といわれています。ライフデザインシートにおける「自分自身の価値観」や「人生の目的」は企業理念に近いものであり、「モットー」は経営理念や行動指針に当たるものです。私たちのライフデザインは、自分自身の価値観によって決まってきますが、これを実現しようとする時の私たちの行動を支えてくれるのが「モットー」です。
 私たちが普段行動する時に心がけていることを思い起こしていくことで、納得できる言葉を見つけることができるかもしれませんし、読書などを通じて自分にフィットする言葉が見つかるかもしれません。これも冒頭で記載したように、ゆっくりと考えていただければいいと思います。

 次回は人生の目的について記載します。




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