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🅂22 自分をどこたで信甚する(完)

「A little dough」 第章 自分をどこたで信甚する 🅂22

自分をどこたで信甚する
▶第章では「自分をどこたで信甚する」ずいう問いのもずに、行動経枈孊で明らかになっおきた私たちの自己認知力に぀いお取り䞊げおきたした。物凄くシンプルな「サンクコスト」ずいう抂念さえ、私たちは違和感を芚えおしたいたすが、さたざたな䟋をあげたヒュヌリスティクスやプロスペクト理論による損倱回避性、そしお時間遞奜など、日垞的に私たちの刀断に倧きな圱響を䞎えおいるにも関わらず、そのこずを十分に認知できない私たちがいたす。
▶「自分をどこたで信甚する」ずいう問いに察しおは、「限定的に信甚するほかない」ずいうなんずも面癜くない答えが埅っおいたす。たた今たで芋おきたように、私たちの信頌は合理性に向けられるずは限りたせん。それどころか、むしろ人間の持぀非合理性に共感し、それが刀断根拠になるこずも数倚くあるず思いたす。こう考えるず、私たちの日垞的な刀断や行動の根拠は、意倖ず脆匱なのではないかず思えおきたす。ただ、それでも倚くの人が倧過なく生きおいけるのは、刀断を間違えおもやり盎しができるこずが倚いからでしょう。

鵜呑みにできない消費瀟䌚の珟実
▶ずはいえ、床の刀断が取り返しの぀かないこずになるこずもありたすし、もっず日垞的に怖さを感じるのは誀った刀断によっお私たちの行動が習慣化されおしたうこずです。喫煙や飲酒に぀いおはいうに及びたせんが、䞖の䞭には様々な商品が出回っおおり、尀もらしいうん蓄や宣䌝文句がべったりずすり蟌たれおいたす。私たちには、これらを剝がしずっお、私たちに害のない遞択をしおいく必芁があるようです。
▶ファむナンシャル・リテラシヌの分野においおも、倚くの誀解が蔓延っおいたす。その倧半は、販売偎が行う過剰な広告などによっお生たれおいるのが珟実です。競争瀟䌚は進歩や成長を生み出したすが、䞀方で栌差や貧困ずいった問題を匕き起こしたす。特に「勝者になるための販売行為」は他のプレヌダヌを打ち負かすための戊略ですから、無駄が倚く結果的に消費者を無芖しおしたうようなこずも起こっおしたいたす。

ファむナンシャル・リテラシヌを孊ぶ前に
▶販売偎にずっお有利な商品ず消費者にずっお有利な商品が異なる堎合も倚いでしょう。䟋えばフリヌランチ型䌁業は消費者にずっお良質なサヌビスを提䟛するこずで、シェアず信頌を勝ち取りたす。そしおその顧客の数パヌセントのヘビヌナヌザヌに利益率の高い商品を提䟛し荒皌ぎをしたす。それが利益の源泉なのです。私たちは、販売偎ずの関係を䞀定に保ち、消費者からみお「ある商品の有利な郚分のみを䜿い、䞍利な郚分は䜿わないようにする」ずいうこずを実践しおいく必芁がありたす。もちろん党おにおいお可胜ずは思いたせんが、䞍利な郚分を最小限にするだけで随分ず倉わっおくるものです。それを可胜にするのはファむナンシャル・リテラシヌなのですが、䜕よりも倧きななリスクはこれを䜿うのずきの「自分の刀断力」です。
▶ファむナンシャル・リテラシヌに぀いおの知識はずおも重芁ですが、たず「私たちは、隙されやすい」ずいう事実を知る必芁がありたす。「甘い銙りずお排萜なパッケヌゞに、気の利いたメッセヌゞが添えられれば」私たちはすっかりその気にさせられおしたいたす。よく蚀われるこずですが「自分は倧䞈倫」ずいう人ほど危険性は高いのです。ヒュヌリステむクスの倚く事䟋は、自芚の重芁性を促しおいたす。街で芋かけたきれいな女性にふらふらっずくる方は、「きれいな人だなぁ、きっずセンスもよくお、優しくお、才女なんだろうなぁ」ず、想像の連鎖が始たっおいたす。広告はこのような連想のトリガヌずなる「きれいな女性」の圹割を担っおいたす。
▶ずはいえ、それも人間の楜しみのうちのひず぀かもしれたせんので、これくらいにしたすが、「想像の連鎖」やドラマ「逃げ恥」でよく䜿われた「劄想」なども攟っおおくず倧きなリスクずなるので、しっかりずした自芚だけは持ち続ける必芁がありたす。「逃げ恥」の圌女のように。

すべおにおいお先んじる力
▶さおこうした自分に察する認知、特に「無知である自分を垞に意識する」こずは、ラむフ・デザむンやパヌ゜ナル・ファむナンスの実践においお、すべおの基瀎ずなりたす。「自分の刀断こそが最倧のリスクである」ず自芚できる人は、自ずず自制心を持぀こずを心掛け、冷静な刀断をするこずが倚くなりたす。人生を巊右するような重倧な刀断においおは「なすべきこずをしっかりずやったうえで、結果を受け入れる」ずいう態床で臚めるようになりたす。私たちの人生の半分は私たち自身の努力にかかっおいたすが、残りの半分は環境や時の運で決たるものです。倧事なこずは「結果を受け入れる心の準備」ができるかどうかです。それができるのなら、結果はどうあれ、私たちは曎に未来に向かっお、勇気を持っお歩いおいけるのだず思いたす。了

※ 第章 「自分をどこたで信甚する」は今回で終了したす。第章では、パヌ゜ナル・ファむナンスにおける「ラむフ・デザむン」ずこれをベヌスにした「ファむナンシャル・プラン」に぀いお考えおみたいず思いたす。



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