詩:『在る』
『在る』
一人の孤独な男が
世界中を探し続け
インスピレーション
奥義の小箱を開いた
一匹の猿が一匹の天敵に
石器を構えて対峙した
佇まいの美しさに人々は
立ち上がり拍手を送る
ある個体が「在る」ことで
人の心が動かされた
存在することのみで
営為の個体として
共感の可能性を得た
そののちに全世界は
創意の可能性に満ちた
一見なにかが変わった
ようには見えなかった
孤独だった男は大地に
膝をつき咽び泣いた
メタ・コミュニケーション
双方向に非言語的で
原始的な営為の創意
私は生きていられる
私は芸術を続けられる
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