刀篤(かたなあつし)

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【詩】クソ

クソ嬉しい クソクソ大好き クソクソクソ愛してる クソクソクソクソクソクソ クソクソクソクソ生きてるって最高!

    • 【論詩】ニルヴァーナ

      例えばドナルド・マクドナルド 例えばグリニッジ・ヴィレッジ 例えばカート・コバーン 特にカート・コバーンには わたしは思い入れがあった 過去形だ 思い入れが"あった" 何事も影響力を持ち過ぎると 単なる記号になってしまう iconと言えば聞こえは良いが オタクがオタクを辞める時の 一番の理由は"オタクが嫌になる" わたしのカート・コバーンも其れだ マクドナルドと同じように 記号になったカートは 急速に安っぽく消費された

      • 【詩】緊縛

        あなたが 好き わたしは まだ 幼すぎる かしら 寂寥が 締め付ける わたしの 心臓が ギリギリと 羽ばたく 寄せて上げる 胸元 まるで 緊縛の様に コルセットに 近い

        • 【詩】ラーメン

          儚さに焦がれるなんて 寂しいことじゃない? 若い君がそう言ったから 僕はハッと気付いたのだ "生き続けたい"と思った瞬間 僕らは負け戦なのだから せめて美しく負けて逝きたい 僕はラーメンを啜った 春と秋にさよならして 夏と冬だけになった世界 儚さに焦がれるなんて

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        • 夜霧を創る
          51本
        • 論詩
          21本
        • 暁に薮を睨む
          227本
        • 虹彩は無限
          5本
        • 幻獣詩篇
          12本
        • 美徳詩篇
          7本

        記事

          【詩】差別主義

          例えば黄色人種を 生物学的な劣位種であると 当の黄色人種が信じている場合 其れに似た様な構図で 男性性を憎んでいること 相撲が嫌い少年漫画が嫌い 戦争映画が嫌い暴力的だから 其れらに似た攻撃的本能で 例えばこのわたしが 男性として生きながら この戦争に加担していること

          【詩】貪る

          私たちは寛ぎ談笑を貪る 美しさに一線を画している 土煙をあげ血に染るバッファロー 狩られ草に斃れるクロサイの仔供 (傷付いてはよろめき陽を仰ぎ) (飢えに耐え彷徨い夜に咆哮す) 心技を奪って血脈を繋ぎ止める 静脈を削って営為を奪い取られる キリンに追い縋る雌ライオンの爪 屍肉を噛みちぎるハイエナの顎骨

          【小休詩】常套句

          きみ、名前は? ヴァネッサ。 いい名前だね。 きみの名前は? ブレンダ。 素敵な名前だ。 きみ、名前はなんていうの? ロリータ。 可愛い名前だね。 きみの名前を教えて。 スペクトラム・マキャベリズマイル。 とても良い名前だね。 きみの名前は? ペンペン・ポポポ・ペロペロ・マンチンタン。 とっても素敵な名前だ。 きみ、名前は? まx♪D〇はナぎ☆ァか→#jQ。 いい名前だな。 きみの名前はなに? うんこ。 素晴らしい名前だね。

          【小休詩】常套句

          【詩】善き権利

          人種差別が永続するように この社会には根幹からして 人権なんてものが無いのに 例えば法律とか警察とか 財力とか働き方改革とか 社会的常識とかそもそも 誰が何の権利を 振りかざしてこの社会で 厚顔無恥に指図できるの 権利などと同じように この世界には本質からして 善悪の区別なんて無いのに 例えば自然とか宇宙とか 時間とか物理法則とか マルチバースとかそもそも 在っても良かった善き権利は 誰も悲しませずに死ねること 産まれてこないことを選べること

          【詩】戦友

          共闘という選択肢を選んだときに 私たちの中に何らかの類似性が生まれた 宇宙生命体なる外敵が襲来したのだった 間も無く宇宙生命体との戦闘へ突入した アラスカの氷河でアラビアの砂漠で アフリカの草原でアメリカの都市で 世界中で私たちは共闘し血を流した 何度も朝日が昇り何度も夕日を見た 私たちは自分たちの世界を初めて見た 哲学の類似性 DNAの塩基配列の類似性 アルプスの山脈でブラジルの沖合で ギリシャの古都でヴァチカンの神域で 共闘するまでは見えなかったものを見た 敵の科学戦力は

          【論詩】インスピレーション

          信者にとってコーランや聖書等は 精霊の手に拠る書物と云うか寧ろ 信仰対象そのものであり言語以前に 神の属性の一部と看做されるそうだ またある偉大な詩人は世界の凡ゆる 書物は精霊の手に拠るものであると 看破しており其れを私も信条としたい 故に私の書くものも精霊からの引用である 時間とは愛とはと云う問いには答えられず 其れでいて其れに直面するときは其れと判る 詩とは何かと問われれば答える術を持たず 其れでいて詩というものを無言で心得ている "名状し難きもの"を敢えて論ずる為

          【論詩】インスピレーション

          【詩】運命

          夜の空港に愛を語り 朝の海岸で目覚める 嘘が何かを知っている 美が何かを知っている 妻や愛人に心焦がれた 俳優やホストを愛した 躊躇い傷を共有していること (きみたちは何も知らない) 過剰摂取を共有していること 朝に洗濯物を干した 晩にシチューを拵えた 欲が何かを知っている 性が何かを知っている 夜の映画館でキスをして 朝の二段ベッドでおはよう

          【詩】感度

          西日が差し込む車内 女性専用車両の座席端 冷房が効いて心地好い ボブの女子中学生が今 おばあさんに席を譲った VUITTONのバッグから わたしはソルティライチの ペットボトルを探り当てる もし今この電車が脱線して それでわたしが生きていたら 少しでも身体を動かせたら 少なくともこの車両の 全員は全力で助けよう ソルティライチが喉を 冷たく流れ落ちてゆく この感度で生きる

          【論詩】ビジョン

          もう キリがない 要らぬものが目を耳を 五感を埋め尽くしてゆく 今日も全く要らぬ欲望を 要らぬ"広告"が増幅してゆく 経済のビジョンが"暴走"して パソコンにスマホにタブレットに 未来へのビジョンを埋め尽くしてゆく 「キリがないから厭になったのさ」「あら、おかしいね。なんでもキリがないものよ。毎日毎日ごはんを食べて、キリがないじゃないか。毎日毎日ねむって、キリがないじゃないか」「それと違うのだ」「どんな風に違うのよ」 男は返事につまりました。けれども違うと思いました。それで

          【論詩】ビジョン

          【小休詩】冷房は甘え

          クーラーの効きに透明な午前中 デスクワークに全生命力を費して 昼休み中庭に出て初めて触れる外気 ホッとする……まぁ凄く暑いけど 人間は自然にヘイコラして活きるのが 性に合っているなどと…まぁ…ねぇ… 結局耐えきれずクーラーの効いた食堂へ ホッとする……とても理にかなっている

          【小休詩】冷房は甘え

          【詩】Redrum

          女という凶器に 男は殺された "Redrum" ⇑⇓ "Murder" 男という狂気は 女を殺した ※映画「シャイニング」より大好きなギミックを使わせていただきました。

          【詩】学生

          昔教わったことが 嘘っぱちだと判った わたしは尊敬という概念を 此の世界から消した