【論詩】インスピレーション
信者にとってコーランや聖書等は
精霊の手に拠る書物と云うか寧ろ
信仰対象そのものであり言語以前に
神の属性の一部と看做されるそうだ
またある偉大な詩人は世界の凡ゆる
書物は精霊の手に拠るものであると
看破しており其れを私も信条としたい
故に私の書くものも精霊からの引用である
時間とは愛とはと云う問いには答えられず
其れでいて其れに直面するときは其れと判る
詩とは何かと問われれば答える術を持たず
其れでいて詩というものを無言で心得ている
"名状し難きもの"を敢えて論ずる為に
汎神論という概念を採用出来るのなら
私たちを駆り立てる 叙事 叙情 の詩篇は
人知を超えた神の属性の発露と言い得る
インスピレーションという言葉は
神の最も貶められた表現であろう
人の書くものは全て引用に過ぎない
源泉を辿れば神と精霊に帰結する
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