見出し画像

わたしは音楽が好き

自分以外の誰かと音楽の好みがニュアンスに至るまで一致するような人はこの世界にどれほどいるのだろう。
私は、洋楽も邦楽もK-POPもジャズもフレンチポップスもクラシックもアザーミュージックも昔のも今のも好きなのだけれど、そんな人に未だに出会えていない。

「この曲の何分何秒のメロディの後ろのこのノイズいいよね」「イラコイザの60Hz大きめにすると重低音響いて耳元が異空間だよねー」みたいな軽快でマニアックな会話で盛り上がりたいと心の中では思いつつ、自分好みの曲を発見しては愛猫に聴いてもらう日々。

趣味の範囲で充分楽しんでいるし、何にせよ多趣味なので、どの趣味にも同程度のマニアックさと情熱を注ぎたい。スペシャリストとゼネラリストの中間領域、プロとアマの中間領域、ヲタクとミーハーの中間領域をふわふわ浮遊していたい。

こんな考えを行ったり来たりしていると、いつも、自分のクローンをつくるのが話し相手に最適解だという結論に辿り着く。しかしながら現代の法律上人間のクローンはつくれないらしい、それに自分の顔から「そうだよね〜分かる〜」と共感されても少々奇妙ではないか。フランス映画「暴力をめぐる対話」の中でも弁護士のMonique Chemilier-Gendreauが、主張や意見が完全一致する社会はもはや民主主義国家ではないと言っていたから、ニュアンスは多少異なっていてもいいので、あれもいいよねこれもいいよねと音楽で語り合える友がほしい。

いる気もする。学びを得られる人、勉強中の人、もっと言えばジャンルが異なれど音楽好きならそれでいい。私はいつだってなんだってオープンマインドなので、あと必要なのは積極性だろうか。情報に溢れる現代で積極的な行動無くしては目的地にたどり着けないのは少々面倒でシャイな私には難しいけれど、類は友を呼ぶというし、とりあえず音楽が好きだとここに宣言しよう。

私は音楽が好きだ。大好きだ。

この記事が参加している募集

わたしとポッドキャスト

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?