マガジンのカバー画像

糸を手にしてから織物ができるまで。

41
日々の仕事風景をすこしづつ切り取って、つづっています。 下絵→図案→紋意匠図→紋図→糸を選ぶ配色→機場で製織→完成! これらの工程で込められている思いや祈りなどに触れてもらえる機…
運営しているクリエイター

#ニシジンオリ

染色作家さん&引き箔作家さんとのコラボ企画②

染色作家さん&引き箔作家さんとのコラボ企画②

↑ こちらは前回の記事。

まずは、前回の記事でチラリとご紹介させていただきました、スペシャルな引き箔作家の村田さんについて。

村田さんとは、私が以前所属していた『京都職人工房』で出会い、これまで交流させていただいてきました。

西陣織では分業が進んでいて、村田さんは、西陣織の緯糸として織り込む『引き箔』を専門的に制作されています。

その引き箔の素材感は、独特の美しさと深みを持ち合わせていて、

もっとみる
染色作家さん&引き箔作家さんとのコラボ企画①

染色作家さん&引き箔作家さんとのコラボ企画①

昨年に立ち上がったこの企画。

友禅作家の奥野むつみさんからお声がけ頂いたものです。

引き箔作家の村田さんが制作された「箔」を私たちニシジンオリの技術で、友禅作家奥野さんの帯を織り上げるというコラボ企画です。

奥野むつみさんは若手の友禅作家さんで、私は日頃からとてもお世話になっています。

頭の回転がはやいだけでなく、見目麗しいお姿は一度お見掛けしたら忘れられないほど。

そして、作られる作品

もっとみる
水彩と墨濃淡を織物で表現したい。

水彩と墨濃淡を織物で表現したい。

久々に、いまどんな織物にとりくんでいるのか、ご紹介しようと思います。

私たちは以前より、墨濃淡の図案を織物にすることに取り組んいます。

例えばこんなもの。

丸三角四角を墨濃淡とクレヨンで描かれた図案を織物に、帯にしました。

そして、いまはこんな、水彩と墨濃淡で描かれた図案に取り組んでいます。

こちら、何の画にみえますでしょうか?

……。

丸とラインがありますね。

こちら、実は、図案

もっとみる