連載 #夢で見た中二物語 54
かつて多大なる繁栄を築いた、深い山奥にある寂れた神社。
現在はすっかり人もいなくなってしまったが、そんな中でもその地に密かに暮らし、山神や物怪たちを鎮める役割を担っている者達が存在していた。
彼らは神社の掃除や社のお供え物をはじめとした管理を日々行ない、周辺に怪しい者がいないか調査して回りながら、村の監視をしていた。
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山道で行なわれていた村の一大祭りの跡がそのままとなっている山道を歩きながら、管理者の一人である青年は周辺を確認していた。
青年は空中監視飛空機の乗り手で、他の者達が大きなトラックに乗って陸から村を監視するのとは別に、飛空機に乗って単身上空から村を監視出来る数少ない技術を持つ者だ。
ついでに自身で制作したカメラ機能付きゴーグルも持っているので、ドローンのように村を自動で空撮することも可能だった。
時たまこの神社のことを聞いたならず者たちが村を訪れ、隠された財宝でも無いかと探しに来ることがあったが、青年のおかげで今まで大きな事件が起きたことはなかった。
山奥の神社で奉っているのは、先史時代前に非常な荒ぶりをみせていたという山の神様。
今はまったく穏やかな自然条件にあるこの土地だが、それもこの神社が出来てから沈静化された為と聞いている。
故にこの神社は寂れても無くしてはならず、封印が解かれたら大変なことになるという。
真面目な青年はその話を真剣に聞き、村から出て行く者が多かった中でこの地に留まり続けたのであった。
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そんなある日、青年が気付くまもなく突然村に見たことも聞いたことも無いような盗賊団が現れた。
彼らはものすごいスピードと統率力で行動し、あっという間に神社の境内を乗っ取って表側を封鎖してしまった。
彼らの行動に金銭以外の目的を感じた青年は、トラックでは入れない神社の奥社の方から単独で盗賊団の元に向かうと言う。
仲間達に止められるが、嫌な予感の消えない青年は急がないといけないと言い、一人飛空機に乗って木々の間を抜けて奥社へと向かう。
その途中でふと空を見上げると、見たこともないような妙な形の雲がたくさん浮かんでいた。
その事に不気味さを感じながら青年は飛空機を飛ばし、奥社の上空に出たところで大きな空気の震えを感じた。
それと同時に下界に目をやった青年は、盗賊団の首領らしき者が何か妙な儀式めいたことをしていて、どうやら山神を呼び出そうとしているのではないかということに気付いた。
これはマズいと思った青年は、それでも一人ではどうしようもないことを悟って仲間たちに状況を伝えにいくことにした。
なにせ既に、山神様が姿を現しつつあったのだから。
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またもやキリの悪いところで終わった夢でした、これが初夢とは σ(^_^;
皆様、今年は山神様に気をつけた方が良いかもしれません(どうやって?
ただ初夢とは、正確にはお正月の夜に見る夢だそうですね。
自分は大晦日からお正月にかけてみる夢のことだと思っていましたが、それは「初夢」ならぬ「終夢」?
もし明日も夢を見たら、また #夢で見た中二物語 の方を投稿するかもしれません(笑)
では皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年も、どうぞ宜しくお願い致します \(^o^)/
中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。