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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『天上天下 唯我独尊』


今日のイラストは、仏教用語の中でも特に勘違いされやすいと思われる「天上天下 唯我独尊」という言葉からイメージして描いたものです。

これは釈尊(ブッダ)が産まれてすぐに発した(と尾ひれ付きまくりで語られる)言葉で、それは産まれてすぐに七歩歩いて天と地を指差しながらの事だったのだとか。

もちろんこの辺りの逸話は現実そのままのものではないと思いますが、「天上天下 唯我独尊」という言葉にはかなり深い意味があります。

一見すると「この世でただ私だけを尊ぶべきだ!」とか「他の者と比べて自分が一番尊い存在だ!」みたいな自分勝手この上ない言葉のように聞こえるかもしれませんが、もちろんそんな事を言っているわけでは全く有りません。

「天上天下」が「天の上にも天の下にも」、つまり宇宙全体を表している事には違いありません。

しかし「唯我独尊」というのは釈尊自身の事を指しているわけではなく「全ての我を持つ存在」つまり「一人一人の人間」の事を指しているそうです。

なので「天上天下 唯我独尊」は「この宇宙全体で、貴方がた一人一人が尊い存在である」という事を示した平和を願う言葉であると解釈出来るようですね。

更に付け加えるとこの言葉には「三界皆苦 吾当安此」という続きがあって、「欲界、色界、無色界は皆苦しみの世界であり本当の幸福はそこに無い、しかしこの世界でも本当の幸福を得る事は出来る」みたいな意味のようです。

(この続きの言葉について詳しく書くと長くなってしまうので、今回は割愛致します。

 しかし釈尊が初めに七歩歩いたという事は、以前紹介した「六道」のその先にある存在みたいなものを示す部分でもあり、それが「三界皆苦 吾当安此」という言葉にも関係してきます。)



今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございます m(_ _)m







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404美術館

中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。