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連載 #夢で見た中二物語 61

古代アジア圏の山奥の秘境に、数多くの人々が求める万能漢方を作り出す製造所が密かに存在していた。

そこで日々を過ごす下働きの少年はある日、巨大な建物内で迷子になり、迷路のように幾重にも連なった廊下を人知れずさまよい歩く羽目になる。

夕方になり夜になり、夜が明けようとする頃にも出口は見つからず、人一人見かけない空間に疲れていつしか眠り込んでいた。



ふと目を覚ましてみると、目の前に小さな部屋がある事に気付いた。

そんな部屋、昨日までは確かに存在していなかったはずである。

少年が足を踏み入れるとそこは寂れた空間で、目の前に空と山々を見渡せる大きな窓があった。

そしてその前にポツンと、小さな墓標のようなものがあった。

そこには古代の文字で何かが書かれていたが、少年には読めないものだ。

かろうじて読む事が出来たのは、その墓標の最後に書かれた人物名。

その人物は今より遙か昔に生き、大仙人と呼ばれ不思議な力を用いて世界に名を轟かせたという存在であった。



その墓標の前には、扇のような羽ペンのような変わった形の武器らしきものが一つ差し置かれていた。

純粋な好奇心でその武器に触れた少年は、封印を解かれたかのようにいともたやすく取れ事に喜ぶよりも驚き慌てた。

しかしどうする間もなく、ふと気付いた時には少年は何故か建物の外に立っていた。

だがそれに気付くと同時に、突然大きな地震が起きて目の前の建物が崩れ始めた。

・・・後で分かった事だが、この漢方工場は例の大仙人が創設したものであり、彼の残した武器の秘める力で万能漢方は作り出され、工場もこんな山奥で続ける事が出来ていたらしい・・・。

その封印を解いた事で起きた地震を恐れた少年はそのまま逃げ出し、その後残った工場の者達から追われる身となった。



それから少年は、あの事件と同じタイミングで漢方のレシピを盗み出そうとして工場を追い出された青年と共に、あてどもない旅歩きをしていた。

というのも、例の大仙人の武器がどこへともなく少年を導くからだ。

その武器で何度か盗賊や山賊の襲撃を退ける事が出来たのだが、どうやらこの武器は使い手の生命力を糧に力を発揮するようで、使用後の強い疲労感と倦怠感により、少年はその武器と大仙人に対して不信感を募らせていた。

しかもこの武器は、一度手にした時から少年の手を離れようとしないのだ。

・・・もしかすると例の仙人は、相当の危険人物だったのかもしれない・・・。

その武器の導く先には、一体何が待ち受けているのだろうか。

☆☆☆


さて、かなりご無沙汰の夢物語ですね。

この夢も結構最近見たものですが、印象に残ったので投稿してみました。

雰囲気的には、古代中国の漢方薬局(というか製造所?)みたいな感じです。

夢ではよく誰もいないだだっ広く薄暗い空間で迷子になったりしますが、この夢もその典型例ですね。

絵では建物は二階建てっぽく描いてますが、実際は摩天楼みたいな高い建物でしたね(サボり)。

夢の話なので大抵最後まで見れないのが通常(完結した夢は記憶してない事がほとんどらしい)らしいのですが、話の流れ的に例の武器の正体は大仙人とやらが使役していた龍か何かなのではないかなぁと思ったり。

(なので、絵にこっそり龍がいるのですが。)

遥か昔読んだ漫画か何かに、そういう設定のお話があったのかもしれません。



今回も、ご愛読いただき感謝致します m(_ _)m






中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。