褒めて〜褒めて〜

よくやったね

よく頑張ったね

そんな一言でよかった

先生に褒められた
そう言っても
うんうんとうなずくだけ
そこに笑顔はない

あのね
うんうん
聞いてるよ

褒められる事など
数えるほど

できて当たり前
普通の事

どうしてできない?
見えないプレッシャー

押し付けられる「出来る」

必死で応えようともがく日々

冷めていく親の目

通知表
どうせ見ても

失望感漂う空気
諦めに似た空気

今回は良かったの
母の言葉に
ひらりと
ペラりと

チラッとみて
テーブルにポイ

また、頑張りなさい

まだダメなのか…

褒められたい
できない

もがく日々

家に居場所がない

学校は嫌い
だけど
家よりはマシ

隣のクラスの担任の先生

ある日
こういった

君はかわいいよ
君は悪い子じゃないよ
君はきっと、綺麗な子になる
自信を持ちなさい
大丈夫だから

ブスと言っていじめられているのを
知った先生からの言葉
直接ではなかったけど、
私を救った

初めて、認めてくれるひとが現れた

嬉しいというより
半信半疑

調子にのるな!

何処で声がした

そうだよね

小さくなって
俯いた

自己肯定感は
すでにボロ雑巾
簡単に人を信じられなくなっていた

私のぼろぼろの肯定感を
繕ってくれたのは
彼だった

肩いじ張った
私の肩をそっと揉んでくれた

それでも
私の肯定感は新品のようにはならなかった

いつも
何かと比べていて
自分は最下位

立派な親になりたい
子供の苦しみをとりたい

思えば思うほど
空回り

「お母さん頑張ったね」

ある時言われた一言

「お母さんが頑張ったから、こんないい子に育ったんだよ」

嬉しかった
子供が褒められたと

ずっと
苦しめられていた
「お母さん、お子さんは手に負えません」
の言葉

ごめんなさい
すみません

謝るばかりの日々

肯定感は簡単に上がらない
だけど
たまに褒められることは
自分を認めてもらえたと嬉しくなる

お褒める事の大切さを知った

「ほぅら〜だから、言ったでしょ、
人は褒められると伸びるんだって」

彼の言葉が心に響く

「いつも、よく頑張ってるよね」
彼の褒め言葉がくすぐったい

「あとは…痩せようか…」

ムッ!としながら
笑った

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