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音楽と暗闇とダンスfeat.昭和歌謡

女の子が恋に落ちるには必要なものがある。
よその稲刈りのお手伝いをしたところで、ロマンチックは程遠い。
スーパーまで買い物を頼まれたところで、
そもそもママと一緒の小さな男の子にしか出逢えない。
街にも学校にも家の中でさえも、人の介在するあらゆるところは、
目に見えないストッパーが仕掛けられてる感じがする。

もしも私が少子化阻止担当大臣であったなら(笑)
まず、小学校に社交ダンスの正式科目を設ける。
名目は「生涯に亘って人生を豊かにするから」ということだ。
代わりに社会学習の時間を少し減らすことにする。
雨の日に体育館でドッヂボールするより有意義だ(楽しいけど)。

小さい時分なら、ステップの体得も簡単。
2人で踊る事で、子供なりに相手への礼儀や思いやりを自然に学べる。
ミソなのが、社交ダンスはリードなしでは踊れないことにある。
男の子にはあらゆる責任感が、実は伴う。行動することを要求されるのだ。
オスの能力、知らず知らずにパワーアップ間違いなし。
いわゆる、匂いを意識するエチケット(古い)を始め、
女性に対しての紳士であるためのマナーも身に付けられる。
未来の恋愛におけるディテールの妙を知ることになるではないか。

中学生以降は「ダンスパーティーで実践的に自主練習」も学校は許可する。
一緒に踊ることほど、相手の性格を直球で知る手段はないと断言する。
だって上手下手以前に、女性側は相手の性格も分かっちゃうんですのよ。
それに嫌らしくなく身体を預けることで、女性側から
密かにアプローチもできるではないですか。その気があれば。
だから恋の花は大いに咲く。カップル多かったもん。

実は、同級生にも言いにくい趣味だったひとつが社交ダンス。
というより、「ダンスパーティー参加」が趣味というべきかも。
リードの相手がちゃんと踊らせてくれるから
ベーシックしか身についてない私でも音楽と共に楽しめる。
若い男性がおばあちゃん年代の白髪の女性の手を取ったり、
女性同士でノリのいいサンバを踊っていたり、
時には生バンドが入っていたり、体育館なら天井が高くて気持ちいいし、
ゴボウ洗いみたいな、狭い場所の大人数でさえなければ、
クリスマスパーティーなんかは、交感神経爆上がりで、
ロマンチック過ぎて、みな三割増しの美男美女になってしまう。
そんな青春、楽しくないですか?

今でも覚えてる男性は、ちびまる子ちゃんの花輪君を長身にして、
黒縁メガネを掛けさせたおもむきのバーコードヘアの公務員さん。
彼とワルツなんて踊ったら、それはもう羽が生えて鳥になったかのよう。
ワンツースリーで、一瞬体が浮いて、ググっと股の間に容赦なく
バーコード公務員さんの足が入ってくるのが合図。
上半身も同じように押し出されて、一歩がまるで私の一歩じゃなくて、
あたかも天使になったかのような羽の生えた一歩。
真剣に踊ると、それだけマジで激しいスポーツです。
公務員さんに「お願いします」と手を出されると、ときめいたっけ。


どうして同じ趣味の人と縁がなかったんだろう。
あんなに恋愛模様だらけだったのに。踊り続けたい夢は、
線香花火のように赤いダンスシューズと共に儚く消えた。。。。
あの頃、よく使われて盛り上がった曲は、君たちキウイ(以下略)。
少し湿った中原めいこの美声が、小悪魔みたいに魅力的でノリノリ。

週末は自治体主催で、欠かさずダンスパーティーでもボールでも
企画すれば、恋も生まれて健康もはぐくまれる一石二鳥。
会場設営は税金、映像や音楽関係はじめのスタッフは
都度雇うことにすれば、良いバイトで、良い表現の場にもなる。
物理的にぐっと近づけば、絶対異性と仲良くなれるんだから。
結婚相談所のご年配スタッフ雇うより、ずっと効率的だと思うけど。
そのために小学生から備えておかねば、というのがマジな私の意見です。

暗闇は世界に2人きりの気分にさせてくれるし、
音楽はその世界に深く潜り込ませてくれる。
世の中は明るすぎを要求するから、
恋の火が小さく点っても、消えてしまうんじゃないかと思われる。
魔法はそれと知られず、大人が用意してあげなきゃいけないんじゃないの?
たまには昭和歌謡のスパイスもかけて欲しいな(老人になっても参加できるから)。






花の種じゃなくて、苗を買ってもいいですか?あなたのサポートで世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡