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抱きしめてあげたい少年の瞳*レイフ・ギャレット

最近、私は金髪づいている。

何か差別的な物言いに聞こえるかも?

侮蔑的な印象も受けるのかな?

でも、それは受け取る人だけの問題で、
私には関わりのない感情だ。

そういえば「外人」という言葉は
良くない印象だとか、差別用語の部類にも
入るのだと耳にしたことがある。

「外国人」を短く発音しやすくしただけと思うが、
「ガイジン」という響きは良くないらしい。

それとも外の人、中の人と、
何か心の壁を作ってしまうのがだめなのだろうか?

沖縄では地元の人をウチナンチューとか区別するし、
北海道では本州を内地と今でも区別する。

区別することは差別することになるの?

言葉というのは不思議だ。

そこに感情が入り込むことで、ただの言葉ではなく、
勝手に意志のある言葉にしてしまうのかも知れない。

誰かの大きな声で、閉じられていく言葉が多くなると
世の中はただ従いながら、ただ不自由になっていく。

「支那は孫文の作った言葉だ。何がいけない?」と
かつて石原慎太郎が言葉を放った。

少数派の言葉は、多数派の言葉にかき消されるが、
それはただの幻想だ。

私にあるのは私の意見。

あなたにあるのはあなたの思い。

少数派にも多数派にも影響されることがない。


それで金髪づいてる話だった、、、。

この頃、私の日常にちょっとだけ
金髪の方が登場しつづけている、というだけの話だ。

少し前は、肉感的な40代の男性と
友達との待ち合わせに向かうところで目があった。

どこかで会った気がして、つい凝視してしまったので、
思わず着ていた黒のスターウォーズのTシャツを差して、
「It’scool !」とすれ違いざま声を掛けて誤魔化した。

彼は親指を立てて、笑顔でウィンクして去って行った。

海外ドラマの登場人物にでも似ていたかな、と思い直し、
加齢に結論づく、答えを出せない苦しみに蓋をした。

先日はサンタクロースみたいな小さなおじさんと、
2mはあろうかという身長の、旅行者らしいお2人と
買い物中に目があった。

その背の高さにはもう、この目が釘付けだ。

どうして私は子供のような失礼なことをするんだろう、、、。

仕方ないので「Could I help you?」と声を掛けてみた。

2mの金髪さんは、お店中に響き渡る
日本語のような発音で、「イエ~~~~~ス!」と
抑揚をつけながら、その両手を広げた。

その両手の長さは身長と同じぐらいなので、2mだ。

後ずさりしたくなった。

サンタクロースさんが、4日前から両目がかゆいので
抗ヒスタミン薬の目薬が欲しいという事だった。

もちろん、薬の段階で翻訳サイトが登場する。

オーストラリアからやってきた二人に、
お決まりの「Have a nice day. 」「You ,too.」
と、手を振って笑顔でバイバイした。

2mさんは太陽のように明るかった。

友人の妹がイギリス人と結婚した時に、
「どんな人に似てるの?」と尋ねたことを思い出す。

「そうね、モハメド・アリかな」と返ってきた時に、
イギリス人=外国人=金髪、という法則が
私の概念に収まっていることに初めて気づいた。

「奥様は魔女」とか、「わんぱくフリッパー」とか、
白黒テレビでも金髪としか思えないトーンだったし、
「キャンディ♡キャンディ」の漫画でも、
主人公は金髪だった気がする。

そういえば「王家の紋章」でも、
エジプトにタイムトラベルしたキャロルは、
その金色の髪の希少価値のせいか、
若き王と時代を超えた恋愛にいたる。

何かワンパターンじゃないですか、、、。

幼い頃の刷り込みが、
巡り巡って大人になっても影響されて残ってる。

「誤魔化しは必要ない」
「お前の価値観を捨てなさい」とでも
神様が告げているのかな?と感じてしまった最近でした。

でもトシちゃんの「哀愁デイト」より、やはり
口パクでもレイフ・ギャレットの方が私は好き。

確かに思春期にも金髪の洗礼が続いた。

もしや捨てきれない憧れの域に達してる?



どこか愁いを含んだ眼差しに、あの頃の私は胸キュンしてた。

それは金髪のせいではないと信じたい、今の私。

抱きしめたくなるのは母親としての思いかな、と
気づいてしまい、少し愕然とする。

ヤバいじゃないの!いろんな意味で!










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