陰キャ、料理沼
私が料理にハマった理由
大学生の時。
ひとりぼっちの集合体で見つけた、数少ない友人宅に招かれ料理をご馳走になった。
ある日さっとした炒め物を出され、私はその味の奥深さに驚かされた。
それまで自炊はしていたが、得意だったわけではなく、
何でもかんでも麺つゆを入れれば美味しい!
手料理なんてのは全部めんつゆ味!
と思っていたのでかなりショックを受けたのを覚えている。
そこから友人に何を入れたのか、何を参考に料理をしているのか聞いたりして、自分の料理にも反映させたくなっていったのが始まりだ。
料理にハマっていく中で、そもそも私のような陰キャと料理は相性が抜群にいいことに気付いた。それを紹介していこうと思う。
創造力を発揮できる場所
料理は単なる日常の作業ではなく、創造力を発揮できる絶好の場だ。
私は静かな環境で自分のペースで物事を進めるのが好きだ。そのため、キッチンでレシピを試行錯誤する過程は、心地よい時間となる。
この前定食屋さんで食べた料理を再現してみたり、盛り付けなんかも一手間加えると楽しい。
食べればすぐに無くなるし、食べれればいいでしょ、と思う人もいるが、自己表現の一環として楽しむことができる。
一人の時間を楽しむ手段
陰キャは一人の時間がないと生きてゆけない。
そのくせ、寂しい、うわーん!などとあべこべな気持ちに駆られることもよくあるが、料理はその時間を豊かにする手段となる。
誰にも邪魔されず、自分だけの空間で料理だけに集中することができる。
お気に入りの音楽を聴きながら料理をすることで、ちょっとドラマティックなひとときを過ごすこともできる。
個人的には井上陽水を聴きながらする料理がちょうどいい塩梅に仕上がる。なぜだ
コントロール感の提供
料理は、プロセス全体を自分でコントロールできる活動だ。
陰キャは、自分のペースで進められることを好むため、料理の過程もその一環として楽しむことができる。
食材の選定から調理、盛り付けまで、すべてのステップを自分で決めることができる。
複数料理を限られた時間内で同時に完成させることができるとかなり満足度が高い。
RTAに似た達成感。
段取りナイス!私素晴らしい!
と自分肯定感が上がる。
他者との交流のきっかけ
料理は他者との「とっても都合の良い」交流の手段ともなる。陰キャは、直接的なコミュニケーションが苦手な場合が多いが、料理を通じて自然な形で人と関わることができる。
バーベキューはその好例だ。
私は飲み会は嫌いだが、バーベキューでは肉を焼いたり野菜を焼いたりすることで、直接的な会話なしでもコミュニケーションを取れるので魅力的に思う。
話したくなければひたすら肉を焼いていればいいのだから。
達成感と満足感
インキャは、自己完結型の達成感を求める傾向がある。料理はそのニーズを満たす活動だ。
新しいレシピを成功させたときの達成感や、自分で作った料理を味わう満足感は、非常に大きい。
難しいレシピに挑戦して成功したときの達成感は、他のどんな活動にも代えがたいものとなる。
この達成感を味わえる手っ取り早いメニューが「カレー」である。
私はいっときタモリカレーにハマっていた。このめんどくさい工程〜食べ終わるまでがセットでかなり満足感があると思う。
タモリカレーの作り方
https://www.1101.com/curry_club/pdf/recipe.pdf
料理にハマった結果
私の場合、料理にハマった結果いくつかの変化が生まれた。
それまで自分の料理には無頓着だったが、味や栄養に関心を持つようになり、生野菜のサラダを取り入れるようになった。
素材本来を味に目を向けつつ、料理の幅を広げるため、さまざまなスパイスを購入するように。
スーパーでドレッシングや調味料の成分をチェックし、自作することができるようになった。
作ってみたら、人にも食べて欲しくなるので、自宅に人を招くことが多くなり、友達付き合いも良好になった。なんて好循環だろう。
さらに、クックパッドを見なくても、この素材ならこの味が合うであろうと頭で推測できるようになったため、何も見ずとも冷蔵庫にあるものでなんとなく料理ができる。
デザインを組む時と同じ脳みそが動いている気がする。この考え方が仕事にも役立っていると思う。
結論
料理は、内向的な人にとって多くの魅力を持つ活動だ。創造力を発揮できる場所として、一人の時間を楽しむ手段として、またコントロール感を提供する活動として、料理は私たちの生活を豊かにしてくれる。
さらに、他者との自然な交流のきっかけを作り、達成感と満足感を与えてくれる。
料理が好きな陰キャとして、キッチンでの時間を今後も楽しみたい。
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