tarako

はじめまして。 大人だってぬるま湯につかっていたい時があります。 そんな場所を作りま…

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はじめまして。 大人だってぬるま湯につかっていたい時があります。 そんな場所を作ります。 そんなことばを並べます。 1人くらいそんなやつがいてもいいでしょう? どうぞ、よろしく。

最近の記事

呪い

男性らしく 女性らしく 田舎だから 都会だから お母さんたるもの お父さんたるもの これだから独身は これだから既婚者は 女なんだからもっと 男なんだからもっと 親がそうだから ひとり親だから 肌の色が違うのは 同じなのは 貧乏のくせに 金持ちのくせに 背が高いわりに 背が低いわりに 大人なのに 子どもなのに あぁ あの人も あの人も あの人も呪われてる かわいそう 親からの教えかもしれない 育ってきた家庭かもしれない 環境かもしれない 読んできた書物かもしれない 好きな

    • たからもの

      なんてことない時間 言葉にしてしまえば 日常とか 普通とか 何もしてないとか そんな表現をされそうな時間 でも自分にとって 大切な条件がたまたま揃って とてつもなくいい時間になったことが 最近あった あの数分は私にとって最も幸福な時間で 宝物で 穏やかだった この一生を振り返る時 私にとっての特別な時間として 必ず登場するだろう そんな時間は これからを生きる私のお守りとなる 辛くてどうしようもない時に きっと救ってくれる 大丈夫、君はこんなにも穏やかに過ごせた時間

      • 応援団長

        何かに取り組む誰かに、 がんばれー!負けるなー!ふれーふれー!その調子だー! とエールを送り続ける存在。 ただただ応援の対象が目指す方へ、どうか近づきますように、届きますようにと祈り、表現する。 それが応援団長(ではないかと思ってます)。 高校野球で甲子園に出たことがない私にも、応援団長がいる。 母だ。 うちの応援団長は、とても優秀でそして強い。 ある時は幼稚園に行くのがどうしても嫌で、引きずられて登園したとき。 ふれーふれー! ある時は中学校の卒業式で答辞を読まなければ

        • 信号待ち

          朝の通勤の間に 何回か信号待ちをする 立ち並ぶビルが今日も いつも通りの形で いつも通りの佇まいか ながめる たしかめる それでも青信号にならなければ 空を見上げる ラッキーな日には遠くを飛行機が横切る ラッキーだ! と思える その後すぐ機内に乗り込む 丁度離陸して、飛行が安定した頃で ベルト着用のランプが消えたくらい これから私はここを離れるよ 誰にも干渉されすぎない街 空気の澄んだあちらに ちょっと行ってきます 青に変わった さて。

          「今日は天気がいいですね」について

          私は「今日も天気がいいですね」が苦手だ。 「なんだか蒸し暑いですね」も 「雨が少し強くなってきましたね」も 「これは何の虫の鳴き声でしょうか。秋ですね」も 苦手だ。 私はOLで、職場では、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、この会話をする。 1年中。 この会話を投げかけられると、私はそれとない、 50点で、無色で、記憶には40秒ほどしか残らないような返事をする。 その返事をしている自分がいつも気持ち悪くて仕方がない。 一方で、いわゆる「会話上手になるための~」とか「ビジネスマ

          「今日は天気がいいですね」について

          寝息

          見ないよ たぶん だいすきな君は横で気持ちいい顔で眠ってる 見ないよ たぶん おなかをふっくらさせた後 ゆっくりへこませてる 見ないよ たぶん 誰かさんみたいに腕をからませて 太ももにはさんでる 贅沢でしょ

          羨ましがること

          髪を切った 気持ちがいい 美容師さんの地元は海沿いだそう 「海の近くで育つなんて、素敵ですね」 「でも、私海がこわいんです」 「そうなんですか!海の近くで育った人は、  海を見れば本当の自分を思い出せるとか  素直になれるとか、勝手にそうなんだろうなって思ってました。  だから羨ましがってました」 「特に海にまつわる悲しい過去があるわけでもないんですが、  なんだか海が怖くて。底が透けて見える海なんて特に怖いです。  ファインディング・ニモの映画も見られないんです」

          羨ましがること

          数えられないように

          家の蛍光灯が明るすぎる日がある 明るすぎてくらくらする 明かりを暗くする くらやみ 木の根のように下へ下へ永遠に巡らされる 私の心配事や不安をくらやみは隠してくれる 今日の終わりになると神様が地球人の数を数える 明日に連れていく地球人の数を数える まだ明日を迎えたくない 沼の中で心を沈ませたい私は どうか数えないでほしくて くらやみに身をひそめる まだ明日の1人にしないで 今日に浸かっていたい あと少し 夜更かしはほどほどに

          数えられないように

          うみ

          そこにある 私が生まれようと 恋におちようと あんなことばを吐き捨てられようと こんなにおいしいケーキが焼けようと あの人を見失おうと 年を取ろうと そこにある おおきく いつもそこにある よせて かえして またよせる そうしていてくれて ありがとう グレー またくるから 君だけはそのままであって

          生活

          地球上でこんなにも孤独で悲しい人は 自分だけなのではないかと思うことがある いやそんなはずはない ご飯が食べられて 水道からはきれいな水が出て 毎日お布団の中で眠れる そんな私より助けが必要な人は数えきれないほどいるのだ そんなことはわかっているはずなのに 時々その黒にまとわれ ずぶずぶと今に沈んでしまうことがある そこに外から流れ込んだ 皿を重ねる音 テレビから流れる今日の天気 子どものどうしようもない笑い声 引っ越しトラックのバックする音 お母さんがあの子を呼び止め

          大人のぬるま湯

          はじめまして、tarakoです。 OLです。どうぞお見知り置きを。 同じこの時代に人間として生まれましたそこのあなた。 この世界を「大人」として生きることは大変ですね。 そうは思いませんか。 大人の楽しみもそこそこ覚えてはきましたが、耐える、乗り越える、そんな試練や選択が容赦なく降り注ぎます。 そんな大人が立ち止まり、時間を忘れ、自分が何者であるか等気にも留めない、そんな場所や時間。 それをここに作りたくて、ことばを並べております。 ご意見あるかと思いますが、1人くらい

          大人のぬるま湯