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Bye Bye Baby


Marilyn Monroeに夢中だ。

きっかけは去年、元彼に振られた後に見た映画。
Gentlemen Prefer Blondes
邦題『紳士は金髪がお好き』。

それまでの私は、マリリンモンローに対して特に深い思い入れはなく、歴史に残る偉大な女優でありかつセックスシンボルという特異なアイコン、また、かの有名なアンディーウォーホルのアートワークのイメージなど、多くの一般的な人々が持っている最低限の認識と相違なかった。

ただ、6月1日が誕生日ということだけは鮮明に記憶していた。というのも、10代の頃に一時期憧れていた少年が「マリリンモンローと同じ誕生日だ」という粋な決まり文句で自己紹介をしていたからである。

余談であった。

さて、
紳士は金髪がお好き。という作品と
マリリン・モンローについて語る。
(Filmarksでの自身の過去レビューを参考に。)

終始陽気で、誰でも楽しめる内容になっているコメディミュージカル。楽曲もどれも素晴らしい。

クスッと笑ってしまう場面ばかり。
しかしどういうわけか、いつでもシリアスな私はこの作品に失恋への救いを見出したのであった。

本作は、ヒロイン2人の歌唱によるTwo Little Girls From Little Rockという曲をイントロに始まる。
これも非常に明るい曲だが歌詞の中で「地元で男に捨てられた苦い過去〜」的な物語が、わりとあっさりと語られる。
それ以降の劇中では、そんな陰のある話題は殆ど出てこない。

誰もが振りかえるほど華やかなヒロイン達にも我々と同じような過去があるのかと、私は冒頭から強く心を掴まれたのだった。(善良なチョロい鑑賞者)

また、モンロー演じるローレライはダイヤモンドに目がない。
「金よりも愛」という情熱的なドロシーとは対照的に、金に愛を見出すヒロインである。

文字にすると一見打算的なようだが、
それは理に適った哲学だ。
この作品を見ると、そう感じる。

「お金がなければ愛する余裕もないでしょう」
それな。

だとしても。
ローレライだってきっと最初からそんなんだったわけではないだろう。

私たちは誰もが、かつては人ありき。
王子様を夢見るロマンチストな少女であったはずである。

「愛よりダイヤモンド」の哲学はいかにして彼女に根付いたか。劇中ではやはり深くは語られないが、いつでも溌剌に見える彼女の過去に想像を巡らせると、少々切なくもなる。

それでも。
過去に男に傷ついたであろう女性でも、
いや、傷ついたからこそ、
彼女のように可愛らしくしたたかに輝くことができるのだ。
そう思うと、励まされざるを得なかった。

情熱に生きようが、一見打算的に思われようが。
可愛いからオッケー。
可愛いは正義。

これは私の見解だが、
愛は美に宿る。

圧倒的な魅力を前にすれば、何も敵わない。
問答無用で許したいと思ってしまうもの。
笑顔を向けられれば、
こちらが幸せになってしまうから。

マリリンモンローは私にとって、そんな存在だ。
彼女が愛されたのは、女優としての努力や才能も勿論だが、人を幸せにする彼女の愛らしさゆえでもあっただろうな、と思う。

最後に。

本記事タイトルにしたBye Bye Babyは、
この映画の劇中歌で私が最も好きな曲。
ヒロイン2人を演じるマリリンモンローとジェーンラッセルによる歌唱がメインとなっている。

「ちょい離れるけどまたね~浮気はしないからね~」というノリ。軽めの離別、短期間の遠距離恋愛を前に恋人に歌われる明るい送別ソングだが、
これもどういうわけか、切ない。

作中最後の曲ではないけど
フィナーレ感が強いからだろうか?
またね~のはずが、何となくもう会えないような気がしてくる。

劇中のローレライと婚約者は別にそんなことはないんだけれど。

ぜひ聴いて、この明るいのに何とも言えない切なさを感じてもらえたら。嬉しい。
刹那の愛、人の心の移ろいの予感に寂しさを感じたことのある人なら、共感してもらえるのではなかろうか。

今日も今日とて
何でもかんでもシリアス。

またも取り留めのない内容。長くなった。
もっとまとまりのある良い文章を書きたい。
気持ちに追いつく文才が欲しい。
マリリンモンローについては、またちゃんと語りたいところ。

駄文を読んで下さった方がいたら、ありがとう。

おやすみなさい。

バイバイ、ベイビー。



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