使用するレンズを撮影対象別に考えてみる
今回は、「使用するレンズを撮影対象別に考えてみる」という事でお届けして参ります。
はじめに
初めて一眼レフ機やミラーレス一眼のレンズを購入しようとする(した)時に考えるのが、
どのような目的でこのレンズを使うのか?
この一言に尽きるかと思います。
一眼レフやミラーレス一眼で次なるステップアップをするためによく出てくるのが「単焦点レンズ」ですが、単焦点レンズに限らずレンズの特性や目的を知らずに買ってしまうと結果的に自分自身が損をする可能性があるのです。
(私自身も単焦点レンズの記事を載せていますが、ご覧いただいている皆様へおすすめしているだけであり、購入を強制している訳ではありません)
この記事では、これから新しいレンズを購入予定の方や今あるレンズを買い換えたい方向けの内容となりますが、そうでない方も是非ご覧いただければ幸いです。
私は撮影対象(用途)別にレンズを使い分けており、それについて次項でご説明したいと思います。
鉄道写真
鉄道写真は基本的に望遠を使用する事が多いため、私はこのようなセットで撮影します。
標準ズームレンズ
望遠ズームレンズ
標準ズームレンズは駅停車中の車両撮影や風景を含めた撮影に使い、望遠ズームレンズは車両の編成撮りや正面などをクローズアップした撮影に用いることが多いです。
こちらは標準ズームレンズを用いた鉄道写真。
東京都北区にある「飛鳥の小径」で撮影したものです。JR宇都宮線・高崎線などで活躍するE233系近郊型をバックにあじさいを入れて撮影。
(Canon EOS 6D Mark II + EF24-70mm F4L IS USMで撮影)
こちらは望遠ズームレンズを使用した鉄道写真。
JR成田線にて期間限定で走行した「スカ色」のE231系。丁度成田線での運行が終わりに差し掛かるタイミングで撮影しました。
(Canon EOS R6 + RF70-200mm F4 L IS USMで撮影)
私が考える鉄道写真で用いる適正なレンズは次の通り。
(APS-C機などの場合は35mm換算の焦点距離として考えてください)
【標準ズームレンズ】24~170mm程度
【望遠ズームレンズ】80~700mm程度
因みに私の場合標準を24-105mm、望遠は100-500mmを使う事が多いです。
APS-C機時代は標準が18-135mmの高倍率、望遠は100-400mmを使用していました。
望遠ズームに加えて望遠単焦点レンズを使うという手もありますが、車両のクローズアップ撮影に特化すれば「あり」と言えます。編成全体を入れたい場合は単焦点ですと無理があるので望遠ズームが最適でしょう。
航空機写真
航空機写真については鉄道写真同様、望遠を使用する事が多いため私はこのようなセットで撮影に臨みます。
標準ズームレンズ
望遠ズームレンズ
標準ズームレンズは駐機中の航空機撮影に使い、望遠ズームレンズは航空機単体やクローズアップ撮影に用いることが多いです。
こちらはクローズアップ撮影のものですが、航空機撮影ではこのように先端のみをアップして撮影することやエンジンのアップなどを撮影しています。
(Panasonic LUMIX G99 + LUMIX G VARIO 14-140mm F3.5-6.3 II ASPH./POWER O.I.S.で撮影)
※高倍率ズームレンズでの撮影
航空機全体を入れた写真はこの通り。
被写体までの距離があるため、望遠ズームを用いるとぴったり収まります。
(Panasonic LUMIX G99 + LUMIX G VARIO 14-140mm F3.5-6.3 II ASPH./POWER O.I.S.で撮影)
※高倍率ズームレンズでの撮影
私が考える航空機写真で用いる適正なレンズは次の通り。
(APS-C機などの場合は35mm換算の焦点距離として考えてください)
【標準ズームレンズ】24~200mm程度
【望遠ズームレンズ】80~1600mm程度
因みに私の場合、鉄道写真同様標準を24-105mm、望遠は100-500mmを使う事が多いです。APS-C機時代は標準が18-135mmの高倍率、望遠は100-400mmまたは150-600mmを使用していました。
望遠をメインに使用する場合は、望遠単焦点レンズを選ぶのも1つの手ですが、高価なものが多いので購入の際はご自身のお財布状況も確認しましょう。
風景写真
風景写真は広角か標準を多く利用するため、私はこのようなセットで撮影に臨みます。
広角ズームレンズ
標準ズームレンズ
望遠ズームレンズ(~200mm程度)
風景全体を入れたい時に広角ズーム、クローズアップ撮影に望遠ズーム、それ以外は標準ズームで使い分けしています。
こちらは標準ズームレンズの広角端で飛鳥山公園の桜を撮影したもの。定番のアングルから飛鳥山公園へ向けて撮影。
(Canon EOS 5D Mark IV + EF24-105mm F4L IS II USMで撮影)
風景ではあまり使わない望遠ズームを用いたクローズアップ撮影。
橋から撮影する方にピントを合わせました。
(Canon EOS R + EF70-200mm F2.8L IS III USMで撮影)
広角ズームレンズを用いてローアングルから青空をバックに彼岸花を撮影。
ピントはほぼ中央に合わせています。
(Canon EOS 6D Mark II + EF16-35mm F4L IS USMで撮影)
私が考える風景写真で用いる適正なレンズは次の通り。
(APS-C機などの場合は35mm換算の焦点距離として考えてください)
【広角ズームレンズ】14~24mm程度
【標準ズームレンズ】24~120mm程度
【望遠ズームレンズ】70~200mm程度
因みに私の場合広角は17-35mm、標準は24-105mm、望遠は70-200mmを使うことが多いですね。撮影対象によっては望遠を使用しない場合もあります。広角の場合はズームの代わりに広角単焦点レンズを用いるのも「あり」です。
ストリートスナップ写真(街並みなど)
私自身あまりストリートスナップはしない方ですが、良い感じの絵だと撮影する事があります。
基本的にはこのようなセットが望ましいでしょう。
広角単焦点レンズ
標準ズームレンズ
標準単焦点レンズ
ストリートスナップの場合、望遠を使うことは殆どないので標準ズームや標準単焦点だけでも良いかと思います。
標準ズームを用いて夕暮れの浅草を撮影。
これから夜へ向けて日中とは異なる賑わいを魅せてくれる。
(Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.で撮影)
高倍率ズームと言う手はどうだろうか?
高倍率ズームは以前当noteの記事でも紹介しましたが、広角~望遠までを一本で賄うことが出来るレンズの事を指します。
この記事の中でも高倍率ズームを用いている写真は2枚ありましたが、お気づきでしたでしょうか?
実は航空機撮影で紹介した2枚が高倍率ズームで撮影したものでした。(「※高倍率ズームにて撮影」の文言があるものですよ)
高倍率ズームと言う手に関しては、私から見た場合全然悪くないです。
荷物を軽くしたいのならそのような方法を使っても大丈夫ですね。
ただし、望遠端の限界などを考えると望遠ズームは1つぐらいあった方が望ましいかも知れません(特に鉄道と航空機では)。
最後に
今回は、「使用するレンズを撮影対象別に考えてみる」をお届けしました。
私が主に撮影している対象のみをご紹介しましたが、これ以外にも最適なレンズはありますので、是非ご自身で見つけてみてください。
新たな発見があるかも知れませんよ。
今回はここまで、最後までご覧いただきありがとうございました。