【017】Today’s Branding Topic

企業の社会課題への態度と活動が、ユーザーのアイデンティティと一致したブランディングの事例。アパレル業界と言えば、機会損失なく販売し、在庫ロスを減らすことがビジネス上のキーの一つだ。結果それは廃棄を減らすことにもつながり、サステイナブルな経済を作ることに寄与すると考えられる。しかし、実際にはファストファッションの流行等もあって、大量生産・大量消費の裏で大量廃棄も起こっており、サステイナブルではなかったと言える。ただ最近は、SDGsの世界的なムーブメントで変わりつつある。その中でひときわ突出しているのが、「パンゲア(PANGAIA)」という企業。
アパレルブランドは、デザイナーがブランドの中核になっていることが多いが、「パンゲア(Pangaia)」は、社会課題解決 / 社会活動に取り組んでいることがブランドになっている。Pangaiaのブランドビジョンの一つは、「地球の全ての資源にとってネットポジティブ(全体でプラスとなること)を実現する」となっている。その活動のひとつとして、Pangaiaは社内に研究開発チームを抱えている。そこでは地球上の温室効果ガスや廃棄物を削減しながら高機能な素材を開発している。他のアパレルブランドにはない取り組みだ。結果Pangaiaはサステナビリティアパレルブランドとして認知され、ユーザーはブランドを身につけることで、サステナビリティへの関心が高いというアイデンティを共有することになり、ブランドへの支持につながっているようだ。