アメリカ ルート66を巡る旅 18 カリフォルニア州 中部
ルート66を走る旅。ゴールが近づいてきました。モハベ砂漠を超え、峠を降り、いよいロサンゼルスに入ります。
<Victorville>
ビクターヴィルの旧ルート66は、D Streetから7thStreetを辿ります。7th Streetが高速と交差したら道路名がPalmdale Rd.となります。この高速と立体交差する直前に左折しMariposa Rd.に入ります。高速と並走する道が旧道です。この道は結局州間高速15号線となります。15号で峠を下ります。
この峠道、以前は車線が少なく、よく渋滞していましたが、現在は工事が完了し渋滞がなくなりました。ロサンゼルスとラスベガスの間にはかなりの交通量があるようで、夜でも頻繁に車が走っています。
ビクターヴィルから峠を下り、広大なグレーター・ロサンゼルス圏に入ります。ロサンゼルスは日々拡大していて、かつては砂漠だったロサンゼルス西部の土地はロサンゼルス郊外という位置付けになっています。旧ルート66は、開発により古き良き文化や建物がどんどん消滅しています。これは大変残念ですが、この地に移り住んできた住人達は、この文化を顧みることはせずひたすら都市を拡大・開発しています。そんな新興のロサンゼルス郊外を走ります。
<San Bernardino >
高地から峠をくだると、高速は15号と215号という名称になり分岐します。ルート66を旅する場合は215を南に進んでください。そしてWest 5th Streetという出口でおります。この道路は西に向かうとFoothill Blvdと名前を変えます。旧ルート66は、所々で「Historic Old Route 66」という看板が出ているので、間違うことなくかつての旧道を辿ることができます。ここからは真西に走り続けることになります。
このあたりの景色は、ちょっと昔のアメリカの面影を残しています。道沿いにあるモーテル、ドーナツ屋さん、ハンバーガー店などなど。地元にしかないような知らない名前の店に行列ができていたりします。のどかなLA郊外の庶民の生活が垣間見られるポイントです。
この街、マクドナルド発祥の街です。映画「ファウンダー」でも描かれていますが、本当のマクドナルドは、現在のマクドナルド社に騙されて経営権を剥奪され閉店していました。Original McDonald's Site and Musiumがありますので、興味のある方は覗いてみてください。
<Wigwam Motel>
ルート66の雰囲気を残しているモーテルが奇跡的に残っています。このモーテル、ネイティブ・アメリカンのテントを模した宿泊施設です。絵的にはとても面白いのですが、果たしていつまで残れるかという感じです。
<Azusa>
かつて、まだこの辺りがメキシコ人によって開拓された頃、ここには大きな牧場がありました。しかしアメリカによってこの地がアメリカとなるとメキシコ人は減り、代わりに入植者が現れるようになります。アズサと聞くと日本由来の名前に感じますが、そうではないようです。ゴールドラッシュを経て現在は住宅地が広がります。同時にロサンゼルスの街に飲まれ、ルート66の名所は姿を消してしまいました。ルート66の面影を残しているのはFoothill Drive-in Theaterというドライブイン・シアターの看板です。車に乗りながら映画を見ることのできるシアターがかつてここにありました。現在はスクリーンは撤去されカリフォルニア州のランドマークに指定された看板だけが旧ルート66に残っています。
そのほか、ルート66らしいダイナーや古い看板が点在しているので、ゆっくりと旧道を走ると思わぬ発見があると思います。ただ、これらの名残もそう遠くない未来には撤去されてしまうでしょう。
<Arcadia>
アズサを過ぎるとアーケーディアの街を通ります。この辺りにもポツポツと古き良きアメリカの街並みが残っています。中でもRod`s Grillは今でも現役のダイナーです。内装もいい感じですので寄ってみるのも楽しいと思います。
< Pasadena >
ロサンゼルスまであと30分の街、パサディナ。この辺りから急に洒落た街になります。。旧ルート66は E. Colorado Blvd.と名前が変わります。古くからの豪邸が建っていて、オールド・ダウンタウンも良い感じに洗練されています。よく見ると建物は古いのですが、高所得層がきちんと手入れをして独特の雰囲気を維持しているようです。ここにも小さいながら伝統のあるホテルやレストランが点在しています。おおくの観光客がこの街を通り過ぎていきますが、是非立ち止まってほしいポイントです。
特に映画にも登場するColorado Street Bridgeは、歴史的な橋で、特に夜が美しいです。創立100周年を超えたFair Orks Pharmacyでは昔懐かしいファンテンバーがあります。
次回は、ロサンゼルス。そして最終回はロサンゼルスからサンタモニカの終点まで紹介します。長い旅も残り少なくなりました。
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