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アメリカ ルート66を巡る旅 19 ロサンゼルス

シカゴから走り続けてきた旧ルート66は、ロサンゼルスに入ります。この辺りでは「古き良きアメリカ」の景色はほぼ消し去られています。
今まで通過してきたルート66も同様、発展した街では懐かしさは取り壊され、最新の建物やサービスが台頭しています。アメリカ人は合理的なようで古き良き景色はどんどん壊されてしまうようです。
特にアメリカの大都市のひとつであるロサンゼルスとシカゴは、沿道に住んでいる人ですら「ルート66」を知らない人ばかりです。

そんな大都市ロサンゼルスの旧ルート66を通ってみましょう。

ロサンゼルスのユニオン駅

<Union Station>
ロサンゼルスの鉄道の玄関口、ユニオン駅です。1939年に作られたこの駅舎はダッチコロニアル様式と呼ばれる美しい佇まいをしています。近郊からの通勤通学にも使われているので、いつも人で賑わっています。この駅は映画の撮影にも使われているので、駅前の駐車場に車を停めて中を見て歩くのも面白いでしょう。トイレやレストランなどもあります。
ルート66を走っていると並走する鉄道がありました。あのアムトラックのサウスウエスト・チーフ号がシカゴから到着する場所です。ルート66を出発した際にあったシカゴのユニオン駅からここまでやってきているのです。なんとも感慨深い思いです。

ロサンゼルスのダウンタウン

<Los Angeles >
旧ルート66は、ロサンゼルスのダウンタウンを通過します。だだっ広いロサンゼルスの中で高層ビルが建ち並んでいる場所です。ここはかつてのロサンゼルス中心地。現在はこのあたりにはあまり人が住んでいません。日本人としてはリトル・トーキョーと呼ばれる日本人街の名残が残っていますが、すでに日系人の中心地は別の場所に移っており、戦中・戦後の寂しい雰囲気を感じます。この後旧ルート66はRt110という高速道路になります。
Rt. 110からサンタモニカ・ブルバードを西に走ります。ゴールまでは、この道をひたすら走ります。

ビバリーヒルズのサイン

<Beverly Hills>
ロサンゼルスのダウンタウンから西にサンタモニカ・ブルバードと名前を変えた旧ルート66を進むと、ビバリーヒルズに着きます。ここは皆さんの良く知っている高級住宅地です。旧ルート66は、ロデオ・ドライブとも交差しています。
ロサンゼルスのダウンタウンから来ると、景色は住宅地になり走っている車もベンツ、BMW、ポルシェ、ベントレー、ジャガー...派手になってきます。
このあたりは、町中に良いホテルが点在しています。ちょっと先のセンチュリー・シティにはインター・コンチネンタル、ビバリー・ヒルズ入り口にペニンシュラ、ホテル・カリフォルニア、そして「プリティ・ウーマン」の舞台になったビバリー・ウィルシャー・ホテル… ルート66沿いにはモーテルばかりあり、旅行中は、何泊もモーテルに宿泊してきたので、最後の夜は、贅沢に過ごすのも良いかもしれません。

ロサンゼルスの街中を走っていると、今まで走ってきた古き良きアメリカの風景はほぼ姿を消してしまいました。ダウンタウンを過ぎると富裕層が住む街になり、大きな豪邸が立ち並んでいます。ルート66にあった無数のモーテルもなくなり、あってもホリデイ・インやデイズ・インなどのチェーン店です。
ロサンゼルスはアメリカで第二の都市です。古き良き時代の建物は取り壊され効率の良い最新鋭のビルや建物に置き換わっているのは必然と言えますが、あのノスタルジックな街並みが懐かしく感じられるのもここが華やかすぎるからでしょうか。

次回は、ルート66の終点に向かいます。






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