俺の実家に聖火が一時的に安置されることになって半年が過ぎた。
俺の実家に聖火が一時的に安置されることになって半年が過ぎた。
三年ぶりの帰省の出迎え役は、駅舎内に所狭しと張り出された見慣れぬゆるキャラ。我が村の名産品と炎を掛け合わせたゆるキャラは、牛の赤坊が男の子、トマトのほの香が女の子だそうだ。
最寄駅から実家の村のある役場までのバスに乗り込む。乗車率は七割ほどか。いつぞやは廃線の話題まで出ていたのに、今では土日に増発もされている。景気のいいことで。
元々、聖火安置の場所は最上級の機密になる予定だった。
各関係者が言う「聖なる炎を置