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スキを伝える

どうやら旦那さんは、意気揚々と今月もまた海外へお出かけしたようだ。

1人取り残されたお部屋に戻ると、いつもよりもずっと広く感じる。
ソファもベットも、わたしの左隣にいるはずの姿はもぬけの殻。
いるのは小さな白文鳥だけ。
フゥとため息をついて、彼があちこちに脱ぎ捨てた大量の服や荷物を片付ける。いつもだったら片付けるのが面倒になり、「また置きっぱなしだよ」って仕事から帰宅した旦那さんに膨れっ面をしてみせる。
もちろん本気で怒っていないし、フリをしているだけ。
膨れた顔を見た彼が微笑むのを見たいだけ。
そんなお決まりのやり取りが2人のいつもの日常である。


でも、今は散らかった物たちが愛おしく感じる。
片付けも面倒だなんてこれっぽっちも思わない。
おかしい。

どうにもおかしいのはわたしの旦那さんスキが止まらない頭の方だと思っていたけれど、見渡したらたくさんの心強い仲間がいた。




昨年の暮れにTwitterでと#すきだよオブザイヤー2019 を開催しているつぶやきが流れてきたのを移動中の電車内で見かけた。

『すきだよオブザイヤー2019』を開催します!!
パートナーに「すきだよ」と感じたエピソードであればなんでもOK! パートナーにきゅんとしたり、惚れ直したりした出来事、なにげない日常の1コマのことなど……たくさんお聞かせください。
1年の最後に「すきだよ」という想いをまっすぐに伝えちゃおう!
 (引用文 : すきだよメディア)


…なんですって!?
そういう企画待ってました!
いっぱいありまっせ!
でも、どれも「すきエピソード」過ぎて選べまへん!



気づけば、脳内で溢れて止まらない旦那さんとのやり取りの数々を思い出していた。きっと端から見たら、どことなく口元がニヤついているので、とても気味が悪かったかもしれない。ごめんなさい、あの時の不審者はわたしです。


そして、12月のまだ記憶に新しいわたし自身の誕生日の出来事を振り返り、海外に行ってしまった遠距離中の彼が送ってくれたLINEのラブレターを読み返す。


旦那さんが持っているスカウターに表示される「わたしの取説」はきっとメーターが振り切れていると思う。わたしがどんな言葉が欲しいのか、どんな言葉で元気になれるのか、本当によく知っている。

(心を読めるのか…カカロット?)


いや、もちろんそうじゃない。2人ともとても無器用な半人前だし、スカウターも持っていない。
だけど、これから先ずっと日々訪れる強制エンカウント的な遠距離と、1つ屋根の下で2人で過ごす時間の中で、どんなコミュニケーションをしていくべきなのかをきちんと話し合ってきた。


だって、もし言いたい事を言えないまま、永遠に離れ離れになってしまったとしたら?

もちろんこれは絶対に考えたくもない事だけれど、わたしたちはきっと少しの時間も無駄にはできない。だからって、雁字搦めに気合を入れて生活しているわけではないけれど、互いに想い合っていないと何度も時間と距離を超えていけない。そう言えば、映画「君の名は」を2人で見に行った後、しばらく2人のテーマソングになっていたのは、RADWIMPS /「なんでもないや 」と「スパークル」だった。


だから、これを伝えたら恥ずかしいとか、しおらしさのかけらも無い。
きちんと相手に届くように、伝え続けるだけだ。
わからないことがあったら、わかるように伝え直すだけ。
とてもシンプルだ。




嬉しいことに、そんなわたしたち夫婦のエピソードを5選にセレクトいただいた。より勢いがついたように惚気ている日々である。

ただ、ちょっとここで困ったことがある。



旦那さんにまだ知らせていない、ということ。

さっきまでカッコつけて「直接伝えます!シンプルだ!」とピシャリと言ってのけた後に、これだ。我ながら、とんだお間抜けっぷりである。

繁忙期の彼は日々ノンストップで朝8時出社、帰宅は23、24時の毎日で、つい伝えそびれてしまったままだった。



でも、大丈夫。
だってわたしのnoteは旦那さんもよく読んでいる。

なので、遠い異国の地でこれを読んで叫ぶはずだ、「ジーザス!」ってね。




そして今日、わたしの中で#すきだよオブザエンドレス的つぶやきを見つけた。


これからもメディアすきだよ&編集部さんを応援しています。ありがとうございました!
そして、他に選ばれたみなさんのつぶやき、どれも最高でした…!もうすでに勝手に仲間だと思っています…♡

大賞に選ばれたのはこちら♡



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