社会人3年生

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私たちの「夜明けのすべて」

彼が繋いでいた手を離した 「大丈夫?」 そう聞いても 「ん、大丈夫」 とだけ小声でこぼして黙ってしまう 私は慌ててお手洗いのマークを探す 「あ!あそこだよ」 と指さすと、何も言わずにそちらの方へスタスタと歩いていく彼 こういう場面が一日のデート中に何度も起こる 私の恋人は2年前にパニック障害と診断された ーーーーーーーーーーーーーーーー 今話題の映画の原作である、瀬尾まいこさんの「夜明けのすべて」を読んだのは、そんな彼とお付き合いを初めて2ヶ月ほどたった

    • 自分を赦すことと他人を信じること

      こんにちは。かなりご無沙汰になりました。 なかなか文章をゆっくり書く時間が取れないほど、ある意味充実した日々を送っています。が、自分のことをすきになるため、すきでいるために言葉にしておきたい考えがあったので、文章に起こすことにしました。 先日、恋人とお出かけしたときのことです。 彼は普段ほとんど運転はしないのですが、私と出かける時は運転係をしてくれます(本当にありがたい)。 普段し慣れないことをするには不安が付きまとうもの。 私もできる限りサポートするよう心がけてナビ係をし

      • 向き合うって、何?

        2021年末、映画締めしようと渋谷へ向かい、映画『偶然と想像』を観ました。 3編の短編映画のオムニバスで、どれも会話劇から成る作品でした。2人の対話の中で自分がどちらの立場により共感できるかを考えたり、自分がこれまで理解することができなかった人の気持ちを知ることができたり、ずっと心に留めておきたい映画のひとつになりました。 中でも私の印象に残ったのは1作目の『魔法(より不確か)』です。話の中で主人公が元恋人に対して「(付き合ってた時)私と向き合ってくれたことあった?」とい

        • 「怒り」に包まれたものは

          あけましておめでとうございます。今年も頭を整理する場所としてふらっと訪れて言葉を綴りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 新年の挨拶をしましたが、内容は全く世間の迎春とは関係ない(個人的にはある意味「迎春」と言えるかもしれませんが)、精神的にタフになったというお話です。 最近の私は、2月初めにある、大学生活の集大成となる卒業演奏会に向けて専らピアノを弾いて弾いて弾き続けています。夢の中でBGMのように取り組んでいる曲が流れた日にはさすがに目覚めが悪かったです。

        私たちの「夜明けのすべて」

          「普通」を愛おしくする魔法

          今、故郷に向かうバスの中でこの文章を書いています。バスに乗った時は流れる風景を眺めながら考え事をするのがすきです。 高速に乗ったバスからは東京の暮らしを上から眺めつつ、下から見上げたときは小さい四角に切り取られてしまう空も広く見渡すことができます。ちょっと天界に近づいた気持ちになって、他人も自分も俯瞰して見えるのです。トンネルに入ってしまったので、文字を打ち込むことにしました。 先日、「ボクたちは大人になれなかった」の先行試写会に行きました。普通な男の、普通な人生を描いた

          「普通」を愛おしくする魔法

          ピアノを通して知った「大人になる」の意味

          こんにちは。友人の勧めで始めようと思っていたnoteですが、バタバタと日々を過ごす中で半年近く腰が上がらず手付かずでいました。大学四年生、あと半年で学生生活が終わるこのタイミングで、自分の頭の中を整理しつつ生産的な表現ができる場所がやっぱり欲しい!と思ったのでちょろちょろと書き始めようと思います。 突然ですが、「大人になる」ってどういうことだと思いますか? これはここ数年、私の頭を悩ませていたテーマです。 私は大学でピアノ演奏を専攻しています。そして、ある日のレッスンで

          ピアノを通して知った「大人になる」の意味