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Masego 〜トラップ・ハウス・ジャズの先駆者〜

※この記事は、他メディアや海外メディアを参考にして書いています。


皆さん、音楽好きですよね!私は好きです!

突然ですが、「トラップ・ハウス・ジャズ」という音楽をご存知でしょうか?

陶酔感漂う四つ打ちのリズムと中毒性のあるMPCの強烈な電子音が混ざったビートの上で、サックスの音色が自由に踊る、そんなお酒がススむような至高の音楽のことなんですが・・

本日紹介したいのは、そんなジャンルレスな独自のサウンドを確立したアーティスト、Masego(マセーゴ)です。

なんでいきなりMasegoかと言うと、2018年?に代官山Unitで開催された来日公演に行ったんですけど、もうその時の感動がいつまで経っても忘れられなくて。「言葉に表せない」と言うのは、こーゆーことなんだな、と。(笑)と同時に、この感動を仲の良い友達とか特に音楽好きな人にも伝えたくて。少なくとも、ちょっとでも魅力を伝えて興味を持ってくれたら、なんて思ったのと、個人的に言葉で表しておきたいなと思ったので、書きました。

長ったらしく書いても面白くないので、さらっとアーティストの生い立ちとおすすめ楽曲をいくつか紹介します〜!


アーティスト紹介

1993年6月8日生まれ(なんと誕生日一緒!一番びっくり!(笑))、ジャマイカの首都キングストン生まれ。牧師であるジャマイカ人の父親とアフリカ系アメリカ人の母親のもと、幼少期はゴスペルを聴いて育った彼は、8歳の頃にアメリカはバージニア州に引越し、その頃からピアノやドラムを独学で習得し音楽の才能を開花させます。14歳の時に学校の教師に恋をし、その教師のバインダーにサックス奏者のNajee(ナジー)の写真が貼ってあるのを見つけ、サックスを始めたらしいです。(笑)

高校生になると、自分の先祖のルーツが南アフリカにあると知り、南アフリカの部族の言語であるツワナ語で「恵み(blessings)」を意味する「Masego」をステージネームにすることを決めました。2013年頃からは、バージニア州を拠点とし、Soundcloudなどを通じてインターネット上に自身の音源を積極的に発信するようになり、「トラップ・ハウス・ジャズ」という独自のサウンドを確立しました。

そんな彼、楽譜が全く読めないことをファンに公表していますが、キーボード、ドラム、サックス、ベース、トランペット、ハーモニカ、MPC、カズー等を独学で習得・演奏するマルチインストルメンタリスト/プロデューサー(天才)なんです。(笑)


おすすめ楽曲3曲

さて、早速ですがそんな彼の楽曲の中からおすすめの楽曲をいくつか紹介していきますね!

・『Tadow』

アルバム『Lady Lady』に収録されている本曲は、フランス人プロデューサー兼マルチインストルメンタリストFKJとのコラボ曲。いつかのFKJのショーでMasegoがオープニングアクトをつとめた時に、顔合わせしたときはお互いが初めましてだったらしいんだけど、それぞれの音楽は聴いていたらしくて(笑)だからオープニングアクトが始まった瞬間FKJは「行きの飛行機の中で聴いた曲だ(笑)」ってなったらしい(笑)動画は、そんな彼を気に入ったFKJが後日パリにあるレッドブルスタジオで即興演奏した時の物。本当に即興とは思えない(笑)FKJもこの曲は「天からの贈り物だよ」って言っている(笑)今ではYoutubeでは2億回近い再生回数を叩き出してますね。私が行ったライブでも最初に流れたんですけど、全て独学で学んだが故か、その自然体かつ越境的センスの歌唱力・演奏力は、本当に終始鳥肌止まりませんでした(笑)


・『Send Yo’ Rita!』

アルバム『Loose Thoughts』に収録されており、Justin Timberlakeの『Señorita』をサンプリングして躍りやすくテンポをあげてくれた本曲。「1,2,3,4」の後のコーラスのどっしりとしたビートが最高ですね!ちなみに、彼が曲中でよく使うフレーズ「Hi-de hi-de hi-de, ho」は、1930〜40年代にかけて活躍したアフリカ系アメリカ人ジャズシンガーCab Callowayの短編ミュージカル「Hi-De-Ho」から引用しているとのこと。インタビューでは、自分の音楽はCab Callowayから最も影響を受けているとも語っています。


・『Small Talk』

この曲は、「trapscatting」にフォーカスしていると彼は言っています。trapはご存知の通り高速なスネアと派手な電子音が特徴のtrapmusicあるいはそのサウンドのことですね。scattingとは、ジャズの一種で歌声を楽器のように使うことを言います。聴いてもらえれば分かりますが、トラップビートの上で自身の声を楽器のように歌って(というか奏でて)いるのが特徴的ですよね。実際、彼は「trapscatting」でYoung Thugより有名になりたかったと言っていますが、彼が既にブランド化してしまった、と語っています。


・『Nayhoo』

個人的に一番好きなエモソング。で、原曲も死ぬほどいいのだけれど、NPRのTiny Desk Concertのやつ(4:55〜)がもっと死ぬほどいいので、あえてこっちを載せておきます。「この気持ちは誰にもわからないんだ。高まるばかりで決して沈まない。これだけは言わせてくれ、本当に本当にあなたを愛しているんだ。」クゥ〜いい歌詞ですね。これもライブでやったんですけど、ライブの中で一番グッときたシーンと聞かれたら、間違いなくこの曲ですね(笑)一部始終はTwitterにも動画で載せているので、よかったら覗いてみてください(笑)


さて、ここまでMasegoのことについてさらっと紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?本当にここで紹介したのはほんの一部なので、他のおすすめとかこれいいじゃん!って曲があれば、コメントとかくれたらハッピーです(笑)

そして、もっとアーティストや楽曲の魅力を伝えられるようなワクワクの記事を描けるように頑張りますので、よろしくお願い致します。(笑)


(おまけ)

今月17日、Masegoはシカゴのフードデリバリーサービス企業のGrubhubが主宰する医療従事者向け支援オンラインライブ「SOUND BITES」に出演してました。収益の主軸になりつつあるライブ事業が行き詰まっている音楽業界ですが、アーティストが音楽を通して社会に貢献する事例が、日本においても多く見られます(SIRUPとか星野源とか)。音楽を通してこういうイケてることしているアーティストは、人として本当にかっこいいし、尊敬します。一刻も早くコロナ渦が収束して音楽業界が今まで以上に盛り上がることを祈っています!


Written by Takumi Hirakawa

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