再加熱珈琲

雑記、表現の墓場 小説書いたり自分の事書いたりしてます

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マガジン

  • 人生の

    私の周りの人を題材にした雑記です 当人に怒られたら即削除します

  • SS

    ショートショートを纏めたものです。 読んだら出来れば感想が欲しい。

  • 分岐点

    私の生きる中で発生した分岐の話 1から読んでね

最近の記事

リバイバル

 私が死んだ。もう何度死んだのかはわからない。また生き返った。勿論、生き返らない選択肢もあったが、誰かがそれだけは絶対に許してくれなかった。ただよくよく考えてみると、一度死んで生き返る事と、死んだフリをする事に側から見ていて違いは感じられない。逆に言えば、死んだフリをすればそれは一度死ぬ事と相違ないと思う。 死ぬ理由はそこまで複雑ではない。語弊を恐れずに言うなら「総て私の所為」である。完全個人主義と人に期待しない事を念頭に置いた私の生活は、自己責任の塊に更に漆とニスを塗った筋

    • 人生の傾奇者

       今回のnoteで「人生の」シリーズは終わる。私が今まで書いてきた題材の人の順番はルーレットで決めていたが、この人が最後となるに相応しい人だったと思う。私の中で印象的なのは、その人自身の生き方と、何をしてきたかの経歴と、守るべきものがある事に対する覚悟である。  最初に言っておくと、私が使っていた言葉は全てその人を否定しようとしたり、嫌悪しているから使用しているのでは無い。今までの付き合いがそれなりに長くなっているのもあるので誤解を恐れずに書いている。  彼女と出会ったの

      • 人生のウラオモテ

         人間にとって善と悪の表裏関係はコインの表と裏の様に簡単なものでは無く、善は自然法と常識という普遍的なものであっても、裏側は特に心情や思惑やそれに付随する欲求によって複雑になっていく。事に承認欲求というものは、その人間の裏側(悪)として扱われていると考えられる。裏アカウント、裏サイトなどがその一例で、裏側というものは基本的に外界から排他されるべきの個人の欲望であり、それは目に見えている「善であるべき社会」がそれだけ人間の剥き出しの感情のみで出来ていたら回らないと言う事だが、抑

        • 人生の酔

           三度の飯より日本酒が好きな私だが、居酒屋に行った時に最初に飲む物は実は二択ほどに絞っている。ビールかコークハイか。理由は簡単で、ハズレがないからである。個人的な酒の嗜み方として、日本酒は他の酒を飲みギアが上がってから頼む事にしているので、私が居酒屋で日本酒を頼んだ時は、「おっ、ギアが上がったな」と思ってくれれば幸いである。だがギアが上がったと言っても、特に顔色をあまり変える事はない。  酒の話に付随するが、私の周りの人間はガルバやコンカフェ経験者が多く、やれ客と寝ただの彼

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        記事

          人生の作曲

           私は所属している社会人サークルのライブで、自分が作詞作曲を行った歌を弾き語りした。高校生の頃から一度やってみたかった事でもあった為か、作曲する為の創作欲はライブに近付くに連れて大きくなり、遂に私は人々の前で発表する事ができた。極度の緊張の中、歌い始めると体の震えは徐々に止まって…なんて事もなく、常に震えながら歌い終えた。一息ついて周りを見てみると、皆、“無”そのものの顔で、とりあえず拍手してくれた。微妙すぎる反応で緊張と羞恥心が爆発した私は顔が赤くなり、早々に切り上げて逃げ

          人生の仮想世界

           再加熱珈琲という人間が雑記を書き始めてざっくり3年ほど経っているのだが、基本的に私のSNS活動の拠点はX(Twitter)になっている。Instagramはアップロードする画像が特にこれといってなく、また長い文章を書くのに適していないのもあいまってアカウントの所持だけしていたものの、文章を書く事に専念する為に削除した。世間からもよく言われているが、Instagramのストーリーやポストはキラキラした自分を表現する為の場所であり、病んでいるお気持ち表明の文章は受け入れられる筈

          人生の仮想世界

          人生の鏡

           私には幼馴染がいる。全く同じ日に生まれた同級生であり、私の義務教育時代をよく知る人である。正確にはわからないが当時の同じ学級だった辺りから付き合い始めた彼氏とは未だ健在で、籍を入れる直前(もしくはもう後なのか)となっているのは、個人的には本当に喜ばしく、また羨ましくもあった。 だが彼女の生まれた境遇は客観的に見ても不遇であり、窮屈な狭い世界の中にいた。私は昔からその事を知りながらも、どうすれば良いのかも分からず、直接何かをする事もなく傍観者を気取っていたのをよく覚えていて、

          人生の平行世界

           数々の分岐点を経験してきたが、偶には私の選ばなかった選択肢について考えて書いてみる。現在の職場含め、私の周りには既に結婚していたり或いは恋人同士である期間が人生の大部分を埋めて結婚を視野に入れ始めたりと、押し寄せる現実味を帯びた【結婚】という言葉が最近の私を更に路頭に迷わせていた。今の考え方的にはそこまで結婚というもの自体に価値は感じないのだが、ここでも心の寒さが悪さをする。ある意味一時的な感情によって私が誰かと籍を入れる事は絶対にないものの、やはり人生における相棒は友情的

          人生の平行世界

          人生の堕落

           バンド活動が生活に侵食すればする程、その人間が側から見れば堕落した様な生活になっていくというのは前々から思っていた事ではあるものの、結局のところはその本人が元から堕落しかけた人間であったのを人の目に触れる事の多いバンド活動が暴き、世間に露呈させているのが実際のところなのではないかと最近では思う様になった。私は根っからの寂しがり屋で、人との繋がりを何とかバンドという付け焼き刃で手繰り寄せた結果、今の死にたがりで堕落した人間が出来上がったのだと思う。 しっかりと身を入れたバンド

          人生の浪人

           大学受験の浪人生ではなくなったが、私の人生は常に流浪人として各地を放浪としている。何事も経験だと自身を煽り奮い立たせて、やった事も見た事も無い業種に飛び込むのはもうそこまで怖くはない。そういう生き方が性に合っていると今更ながらに気が付いた。私はキャンパスの敷居を大手を振って跨ぐことはなかったが、それでも普通に大学に通っていた人間とは違う経験をして来たという自負があった。浪人自体を勧めも辞めさせもしないが、私が言いたいのは「大学に通う事が人生の全てではない」という事である。

          人生の主人公

           私が考えている人生観の中で根幹に属しているものが「私の人生の中で私は主人公では無い」というものである。では私は何なのかというと「“主人公”が他にいて、かつその主人公の作品のスピンオフ的主人公である」という考え方である。人間誰しも生きていく上での責任は、リスクヘッジや本能的な感覚により実際のものよりも大きく考えてしまう様にできている筈で、私はそれをもっと楽に考えられる方法は無いか探し求めていた。昔から人生自体を何らかの造られた物語の様に感じる変な性癖を持った私が納得できる考え

          人生の主人公

          ある男

           真昼間に男が1人、一畳半のベランダで室外機に身体を預けながら煙草を吸っていた。この時代に似つかわしく無い甚平を身に纏い、項垂れながら吐き出した煙はまるで生気をそのまま吐き出しているかの様相である。誰かが煙草を吸い続ける事を緩やかな自殺と言ったが、それは単純に健康面での自身の寿命を縮めるという意味合いを持っていたのに対し、その男が煙を吐き出す様は、どちらかと言えば今まさに魂を吐き出して死に近付こうとしているという何とも超自然的な現象に近かった。火種が近くなるにつれて煙で目を刺

          またもや歳をとりました

           「恥の多い生涯を送って来ました。」と言う書き出しで始まる「人間失格」の手記を初めて目にしたあの時から、もう結構時間が経った様で、またもや歳をとってしまったらしい。20歳を超えて歳をとりたくないと考え始める様になりはしたものの、結局のところ“私の日”である事が少し嬉しいものであった。去年の今頃の私をふと思い返すと、まだ仕事というものがもやがかかった様にイメージ出来なくて、それ以前に就職にあたる面接すらも作り物からのイメージで、ただ何となく就職しようとしていた就活の真っ只中だっ

          またもや歳をとりました

          変わるもの、変わらないもの

           何となくやりたくなくてサボりにサボった仕事の休憩中に、前々から観ようと思っていた「シティーハンター」の映画を予約した。 そして本日の業務を終えて逃げる様に退社した私は、あれ、といつもよりも歩調が軽く、やはり定時で退社する事に対して若干の嬉しさを感じているらしい。それに加えて前から楽しみにしていた映画を観られる事に高揚しているのだろう。 少しでも映画館にお金を落とそうと、正直食べるのにきつい程のポップコーンとファンタメロンを買った。 夜遅い時間なのもあってか、人の入りはまばら

          変わるもの、変わらないもの

          前回までのあらすじ集

          以下のあらすじは私のとあるX(Twitter)アカウントにて少しずつ書いていた現状報告である。 ※は現状で読んでみての感想等コメントを記載している。 (太宰は私の仮名である。) 前回までのあらすじ 2022/3/17 この世に生を受けてから早二十一年、太宰は何かを成し遂げる訳でもなくただ社会から逃げ続ける事に限界を感じていた。 手放せなくなった頭痛薬の副作用で記憶も曖昧であり、酒を飲んで気絶する毎日。 この世が地獄である事を悟った太宰はただ無気力に手首を捻り続けるのだった…

          前回までのあらすじ集

          ごめん、母さん。

           ごめん、母さん。あのね、結構前から思ってたんだけど、もう、俺は生きていたくはないんだよ。急にこんな話してごめん。ただわかっていて欲しいのは、別に仕事が嫌だとか、誰かとの人間関係が嫌だとかそのせいだけでこんなこと思ってる訳ではないってこと。仕事は嫌で今直ぐにでも辞めたいけど、今俺の心は落ち着いていて、側から見れば普通に元気に見えると思う。その見方は間違ってはいないし、身体も元気だよ。 後もう一つ、生きていたくはないと言ったけど、これは今から死ぬ予告とかではなくて、今まで経験し

          ごめん、母さん。