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ファッションに疎いアラサーが、長く使えるアクセサリーを求めて

我ながら、矛盾しているなあと思う。

わたしごときにアクセサリーなど、と戸惑ったり

かと思えば、高級品も思い切って買うべし、と言ったり。

いや、これらは、土台に「ブランド品・高級品に興味のないわたし」がいるからこそ成り立つ考え方なのだけれど。
ブランドバッグが大好きだとか、ジュエリーを集めているだとか、もしもわたしがそういう女性であれば、こんなことは言っていられない。

学生の頃に集めていたアクセサリーは、たいてい某300円均一のもの。時たま、均一価格ではない雑貨屋さんやハンドメイド作家さんの商品を見るけれども、買うのは高くても2,000円あたりまで。
そういう価値観だ。ひところはノンホールピアスにハマり、従来のイヤリング金具と比べて格段にスタイリッシュな、まるでピアスのように華奢なものを耳に着けては、浮かれていた。
安価ではあったものの、着け忘れるとソワソワするくらいの必需品だった。いつも持ち歩くポーチに、予備のノンホールピアスを忍ばせるほど。

そうした日々から離れて、もう何年になるだろう。ノンホールピアスのみならず、ネックレスもヘアアクセサリーも、めっきり着けなくなっている。
いつ頃からこうなったのか正確には思い出せないけど、かれこれ3~4年くらい、装飾品の類は腕時計だけ、という暮らしぶりだ。あとは、冒頭で引用した記事にある"お守りのネックレス"を、年に一度。

そんなわたしが、今になって立て続けにアクセサリーを買った。
ここでは、買ったアクセサリーの自慢をするわけではなく、なぜ購入に至ったのかを考えたい。

まずひとつめは、ハリオランプファクトリーのネックレス。
2年ほど前に知り、忘れられずにいたものだ。初めて知ったのが、ちょうどアクセサリーを着けないことが定着してきたころだったから、すぐには買う決断に至らなかった。
でも、日常的にはアクセサリーを身につけない暮らしであるにも関わらず、ずっと気になり続けていて、この度ついに、自分のものにした。

それから、シンプルなイヤリングを2対。
こちらはほとんど衝動買いに近かった。オンラインショップの初売りで、2つ買うのがお得だったので、注文したもの。
金属アレルギーに対応しているのが決め手だった。わたしは特段アレルギー持ちではないけれど、夏場の汗をかきやすい首まわりや、疲れているときの耳たぶが、時々赤くなる。かゆみを伴わないので、見た目さえ気にしなければ支障はないが、少しでもやさしい素材を選ぶべきなんだろうな、と薄々感じていた。

すべて合わせて、定価だと15,000円を超える。
ブランドものに慣れた人からすれば、1つあたりの値段でも安く感じるかもしれないし、ともすればゼロの数が違うかもしれない。でも、わたしにとっては、これでも十分、ゼロがひとつ多いくらいなのだ。

そんなお買い物をしたのは、「長く使えるものが欲しい」という気持ちからだ。
プチプラの製品が長く使えないと言っては誤解を招くが、どちらのほうがより長く使えるかで言うと、ある程度の金額はかけるべきだと思った。

具体的にわたしの背中を押してくれたのは、以前よりも好みが移ろいにくくなった(自分がどういうものを身に着けたいかわかってきた)ことと、ものをメンテナンスしながら使うことの魅力に惹かれはじめていること。

ネックレスも、イヤリングも、製造元に相談するとアフターケアをしてくれる製品だ。傷んだり壊れたりというのは、そんなに頻繁に起こることではないだろうけど…。

いざというときに頼れる窓口があることは、何においても心強い。
アクセサリーに限らず、クリーニング屋さんや、靴のヒールゴムを替えてくれるお店も。かかりつけ医をもつことだって、そう。
物も身体も、必要に応じてメンテナンスをしてあげること、それを頼める場所があること、とっても大切だと思う。

こういうことに気づけたのは、やっぱり年齢を重ねたことが大きい気がする。
アラサーとか、学生とか、年齢のレッテルを振りかざすような生き方には、これまであまり好感を持てずにいたんだけどね。なぜかというと、若いほど良い、みたいな暗黙の了解がある(ように感じる)から。
でも、それらを必要以上に敵視するのも違うなあ…と思って。自分の中で年齢レッテルへの抵抗感をふっとゆるめてみたら、「長く使えるアクセサリーを迎え入れる」という願望にたどり着いたのだった。

アクセサリーありきでファッションを考えるのは、ずいぶん久しぶりのこと。歳を重ねることを恐れず、新しいアクセサリーを味方に、前向きな生き方ができたらいいな。

七志野さんかく△

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