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夕影

日が暮れてく街並み
"まだ帰りたくない" なんて描いて
オレンジが消えて夜をむかえる

それでも動き出さないぼくら
楽しさに身をゆだねてお月様からかくれんぼ



「大人になる」なんて意味
まるで分かっていなかった あの頃

繰り返しの日常のなかで
出会えたこと、笑いあえた奇跡

離ればなれ また交わるときまで


"ばいばい" なんて
その言葉で、また魔法がとける
ひとりになったら寂しさが滲む
夕立に心をあずけて

"ばいばい" なんて
その言葉に、また魔法をかけて
手を振って笑顔で "またね" を



変わってく街並み
変わらない人たちと歩く帰路

霞んだ空のいろ、流れる水の音
懐かしい校舎、談じた場所

褪せた記憶に また、色が宿る


"ばいばい" なんて
その言葉で、また魔法がとける
宿った色も また、褪せることを知る

"ばいばい" なんて
その言葉に、また魔法をかけて
手を振って笑顔で "またね" を



夕影に翳り、街灯の影
また "今日" が暮れていく


"ばいばい" なんて
その言葉で、また魔法がとける
宿った色も また、褪せることを知る



"ばいばい" なんて
その言葉で、また魔法がとける
ひとりになったら寂しさが滲む
夕立に心をあずけて

"ばいばい" なんて
その言葉に、また魔法をかけて
手を振って笑顔で "またね" を。