遡-ギゾ編・2日目

翌日。旦那は仕事だけど私は暇なので、散歩。見慣れぬアジア人が路地を徘徊するのを、興味津々に見てくるギゾ人。ハローっていうとわりと満面の笑みでハローと返ってくる。ソロモン人はシャイだけど往々にして素朴で良い人が多い。でもみんな私の事中国人と思っとるんだろうな。

この絵、なんかくっきりした絵の質感がゴヤみたいなダリみたいな感じで好きで撮った。今なら分かるけど、この建物でかつてはベテルナッツとかタバコとか、絵に描かれた通り紳士の嗜好品売ってたんでしょうね。打ち棄てられた倉庫にポスターが貼られとるだけだと思っていた。

鉄格子の下部中心の穴が、商品とお金受け渡し所。堅牢である。ホニアラも住宅街に行くと、こんな感じの、ミニミニキオスクがいっぱいある。機能としては昭和のたばこ屋なんだろうけど、「人を見たら泥棒と思え」思想が溢れんばかりの建築様式がちょっと悲しいですね。


昨日より行動範囲を広げて、丘の方へ上がってみた。


Firewood on sale、ってか、古い看板取ろうぜ。あと瓦礫の山は多分Firewoodとは関係ない。


散歩も飽きた、っていうかすれ違うほぼ全員に笑顔で挨拶してあげるのに疲れたのでホテルに戻った。

旦那のケータリングのランチの残飯もらってきたよ!甘くない種類のバナナにココナッツクリームが塗られとる何かと、鯖みたいな魚のフライと、ソーセージとチンゲン菜を中華風に甘辛く炒めたものと、ミンチの何か。

この国はチンゲン菜をはじめ白菜とか空芯菜とかの中国野菜がやたら流通しており、人参とかじゃがいも等の輸入野菜を使わず、マーケットで調達した野菜だけでなんか料理しようってなるとだいたい中華料理を作らざるを得ない状況に陥る。魚とタロイモをバナナの葉っぱでくるんでココナッツミルクで煮ました、みたいな超絶トロピカルフードを食べているんだと思っていたけど、なんつうか、こんなところにも中国人の影響が…とその文化の伝播力に驚くばかりです。

1ヶ月ちょいいて受ける印象は、多分、この国では中国人の持ち込んだもの──食文化も物理的なモノも──は必要悪みたいな存在になっとる。ソロモン人としては、お前ら勝手に来てどんどん増えていって嫌いだから店も襲撃したけど、お前らがおらんと困る。ってとこなんじゃないかなぁ。生活必需品のほとんど、中国人経営の店で買うもの。粗悪品だけどね。でも、ないと困る。

夜。その辺で釣ってきたっぽいロブスターを食べたし、200ソロモンドルくらい(2700円)だった気がする。HAKAKU。そのレストランにいた野良猫。

Jamie Cullumの新曲が「Everybody wants to be a cat」っていうんだけど、いやほんとそうだわ。足元でうろうろされるだけで餌あげたくなるもんなぁ。こんな生きやすい種族もない。


3日目へ続く。

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