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期待を超えていこう

就職したばかりとか異動したてとか転職先でとか
そういう状況では特に
周囲の人といい関係性を築きたい
いい印象を持ってもらいたい
とは、誰でもきっと思うことでしょう。

笑顔、挨拶、ポジティブな声掛けといった
人間関係全般におけるプラスストロークは
職場でももちろん有効ですが、
友人関係と決定的に異なるのは
関係性のベースに「仕事」があること。
だから、一般的なコミュニケーション力に自信がなくても
仕事面での働きかけで関係性をよくすることができます。

では、いい関係性をつくる、仕事面の働きかけって
何でしょうか。
誰もが認めざるを得ない完璧な仕事をする、のは
もちろん喜ばれるでしょうが、簡単ではありません。
しかも、仕事上の価値観は人それぞれです。
やる気を重視する人もいれば
成果がすべてという人もいます。
地味でもミスのない仕事を評価する人もいれば
粗くても画期的な企画力を求める人もいます。
身を置く業界や携わる業務によっても違うでしょう。

ただ、相手がどんなタイプでも、どんな環境でも
ほとんどの場合においていい印象を与える方法はあります。
相手の期待を超えること
です。

私的な人間関係で、自分が相手に何を期待されているか
察するのは難しいし
それが自分の本質と異なる場合は、むしろ
相手に無理やり合わせるべきではないでしょう。
でも、幸いなことに、仕事上の関係はずっと単純です。
基本的には、期待=指示だからです。
つまり、期待を超えることとは
指示に「お土産」を添えて返すことです。

例えば、
指示されたデータを提出することと
指示されたデータの分析結果を加えて提出すること。
ミスをしてリカバリーすることと
併せて、今後のミスを防ぐ仕組みを提案すること。

なあんだ、そんなことか、と思いましたか?
ただ、実際に思い至れるかどうかは人によります。
いわゆる「気が利く」と言われるものです。
(思い至ってもやらないというのは、また別の話です)

また、
余計なことして、生意気って思われないかな
と不安になるかもしれませんが、
それを受けた側の上司や先輩は
「ああこれ、自分がしなきゃいけなかったんだけど
やってくれて助かるわ~」
と喜ぶことのほうが、多いと思います。
お土産の内容そのものは
そのまま使うことはできないレベルかもしれませんが、
途中までやってくれただけでもありがたいし
新しい視点に気づかせてくれることだってあります。
もし、本当にまったく役に立たなくても
その心遣い、気のまわし方がうれしいものです。

同時に、上司がすべきことをやってみる、というのは
自分の視点を広げることにもなります。
「一つ上の役職になったつもりでものを考えろ」
とよく言われますが、まさにこのことです。
そうすると、次第に
「指示=期待」から「指示<期待」になっていきます。
それこそが社会人としてのレベルアップです。

個別の業務において期待を超えるために
具体的に何をすればいいのかは
その都度考えることになりますが、
ヒントになるのが
次工程や周囲への波及・影響
です。
自分がこれを提出した後、受け取った人は何をする?
これによって影響を受けるのは誰?
この仕事は最終的にどこに辿り着く?
などなど、立ち止まって考える。想像する。
結局
想像力
がものを言います。

その点では、どんな人間関係も同じかもしれません。
結果としてできてもできなくても、気持ちが通じれば
相手に喜んでもらえるのも、きっと同じです。