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レンジファインダーカメラ 「Zorki-4K」 で撮影をより楽しく

35mm一眼レフのフィルムカメラを経験して、次に興味を示したのはレンジファインダーのカメラ。
まずはお試しということで安価な物を探している中で手に入れたのが今回ご紹介する「Zorki-4K」  私のは1975年製。

見出し画像でわかるようにレンズは「Jupiter-8 50mm F2」
購入した時は後期の黒鏡胴が付いていた。が、シルバー鏡胴のほうが似合うと思い以前から持っていた初期の指掛け付きに変えた。うん、似合う。

とても好きです。このカメラ。

好きだけど好きじゃないところが多いので先にお伝え。

1:ブライトフレームがないので狙った構図とのズレが大きい時がある
特にレンジファインダーは見える範囲が広いので迷いが生じるし中心がどこかも把握しづらい。(中心に置いて撮ったつもりだったのに端っこに写ってたなんてことも)

ファインダーは50mm用となっているので他の焦点距離のレンズを使用する時はアクセサリーシューにビューファインダーを取り付ける必要がある。
が、レンズによって距離計にズレがあったりするので交換のたびに横ズレを確認または修正することになる。(同じ焦点距離でも) なので基本は同じレンズを着けっぱ。

2:光線漏れ
ロシアのカメラは精度など個体差が大きいってことで光線漏れは表現のひとつと捉えて付き合うのが気持ち的に楽。だけど、撮る度に「今回はここを塞いでみよう」なんて試してると軽減できたり。偶然かもだけど。
日差しの強い日に持ったまま移動してるだけでも光線漏れが起こる場合があるようなので「撮る時以外はバッグにしまっておく」なんて書いてる記事もある。

3:縦ズレの修正が軍幹部を外さないと行えない
縦ズレは撮影結果へ影響しないが二重象を合わせる際に見づらいので直したい。
しかし軍幹部を外して元通りにするのは私のような素人には厳しい。
縦ズレが直せたらもっと好きになるのに。

4:フィルムカウンターが頼りない
フィルムを装填した際にフィルムカウンターは自分の指で0ないし1へ動かす。
そう、カウンターにカバーがない。シャッターを切ればカウンターも動くけど、気づかぬうちに触ったりしてズレてしまうことが多々ある。
なので私はこのカメラを使う時は撮ったら念のためにメモ帳に正の字を書いていく。ちょー面倒臭い。

5:巻き上げレバーが撮り終えても巻き上げる
「はぁ?」って感じです。
このカメラには使用するのに作法や注意しなければいけないところがある。
初めてこのカメラで撮影した時のこと。
最後の1枚を撮ったけどカウンターもメモも正しいか不安で試しに巻き上げレバーを動かしてみると巻き上げた。「あれ?まだ撮りきってなかった?」くらいの感覚を2回繰り返した。「もういいや」と巻き戻しを開始してすぐに違和感を感じた「軽い . . . 」
撮影前に装填練習用のフィルムで何度か試していたので巻き戻しの重さが感じられないことに気づけた。何十回回しても重さが変わらない。嫌な汗が . . .

「フィルムがパトローネから千切れてしまった . . . 」

今までに使ったフィルムカメラはどれも最後の1枚を撮ったら巻き上げようとしてもロックされたように巻き上げられない仕様になってる。
ふふ、このカメラにそんな優しさは無い。
慎重に時間をかけて撮り終えたファーストロールが取り出せないなんて(泣)
結果はヨドバシカメラさんでダークバッグを使用して取り出していただきそのまま現像手続きを済ませ事なきを得ました。感謝!!!
2本目の時はビビって30枚くらいで撮るのを止めたw

6:カメラの両サイドにストラップ吊り下げ用金具がない
なので自分は底の三脚用ネジ穴にハンドストラップを取り付けてる。
(付属の革ケースには付いてる)

7:アンダー パーフォレーション
フィルム室内でフィルム位置がズレてフィルム送りの穴に被って写真が撮れてしまうこと。だそうで、私のカメラでも起こるが幸いちょこっとのトリミングで済むのであまり気にしてはいない。

8:シャッタースピード設定ダイヤル
文字盤が印刷なので使ってるうちに数字が薄れて見えなくなる。

9:巻き戻しが軽く筋トレ
感覚としてはペットボトルのキャップを最後締めきる時の力。それを36枚撮りだと自分の巻き方で70回くらい。「え?まだ?」って毎回思う。

こんなとこかな?多いね(笑)
まぁ、手がかかる子ほど可愛い的なやつです。

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それでは好きなところをお伝え!

1:匂い
機械油?鉄?ロシア?説明しづらいがそれらが混じり合った匂いがフィルム室に籠もって裏蓋取るたびに嗅いでしまうくらい好き。

2:視度調節機能付き
これは購入する上でとてもポイントが高かった。最近視力が悪くなってきた(近視)けどファインダーを覗く時に眼鏡はかけたくない。このカメラに限らずフィルムカメラを選ぶ時は視度補正レンズなど調節できるものが用意できるかがかなり重要。

3:シャッター音と巻き上げ音
シャッター音は大きいけど「パシュッ!」っとかなり気持ち良い音を鳴らす。
以前CANON EOS-1D X Mark IIを使用していた時があり、シャッターを切る感覚があの頃を思い出させる。
巻き上げ音も大きいが「ジッ!」って巻き上げてる感覚が心地よい。
どちらもうるさいけど好き。
撮る際に必ず行うことなのでここも重要。

4:バルナック型
まず見た目がかっこいい。
本体の重量は579g。レンズ込みでも800gいかないくらい。何時間も持ったままスナップしてても疲れることはない。
サッと構えて巻き上げる時にレバーへ親指の腹がピタリと合い、巻き上げ後に人差し指の腹がシャッターボタンへピタリと合う。私の手の大きさと相性が良く巻き上げからシャッターを切るまでの動作に無駄が生じない。ホールド感もすこぶる良い。

5:撮る楽しさがこのカメラにはある
これに尽きる。

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それでは作例へ。
今回もたっぷり写真を掲載しているので是非ご覧ください。
レンズは全て「Jupiter-8 50mm F2」で撮影。

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↑ 良い感じに撮れた1枚からスタート

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↑ 中心部に感光だか白っぽくなってますね

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↑ すげーいい写真!

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↑ 絞ってるから金網が写っちゃった

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↑ ここまでが「Kodak ColorPlus 200」
↓ ここからが「Kodak Portra 400」

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↑ もうちょい左上で構図を狙ってたのに自分が写り込むという結果に

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どうです?良くないですか?
「こうだったらなー」ってところが多かったり、ちょっとした作法が必要だったりするけどそういうの込みで好き。
ロシア製コピーライカの中でも評価がなかなかに高いこのカメラ。個体差という当たり外れが撮ってみないと判断できないところもあるって悩ましさはありますが安いんで。
レンジファインダーを試してみたい方に最初の寄り道としてかなりおすすめです。

最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは、また次回。

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