「ヘルスレポート」ムスブヘルス 編集部 しろくま

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「ヘルスレポート」ムスブヘルス 編集部 しろくま

https://rigakusya.com 健康づくり・予防に関わる方々に向けて役立つ情報や利用できるコンテンツ、仲間づくりができるサイトを目指す「ムスブヘルス」を運営。noteでは健康・予防関連の検討会やセミナーを中心にレポート。内容は、公開当時の情報であり、個人的な見解です。

最近の記事

高齢者の保健事業の一体的実施は全市町村でほぼ実施。今年度はフェーズ2という新たな段階に突入

9月4日開催「第17回高齢者の保健事業のあり方検討ワーキンググループ」動画配信を傍聴しました。 そもそも高齢者の保健事業の一体的実施(以下、一体的実施)とは、ありていに言えば、市町村が別々な部署で別々な予算で実施していた高齢者の事業を「いきいきと高齢者が暮らすこと」という目的は同じだから、いっしょにやりましょう、といったもの。 ただ、大事なのは「一体的に実施」するだけでなく、一体的実施の対象者及び評価指標について標準化し、その実態や効果の詳細について分析するためのデータ基

    • 『未来を築く、健康経営』とは? 10年後は今からはじまっている

      8月28日開催の「健康経営会議2024『未来を築く、健康経営』‐これから10年先の健康経営を考える-」にオンライン参加しました。 ご講演のメンバーは豪華ですね。内容もとても充実していました! なんといっても面白いと思ったのは、パネルディスカッションで、 「労働衛生は今後どうなっていくのでしょう」という、山本氏からの質問に、 岡田氏が「兼業、副業など働き方が多様になり、今までのように労働時間など、企業が産業保健として個人の働き方を把握するのが難しくなる。これからは、個人が自

      • 『後期高齢者支援金の加算・減算制度の見直しについて』の資料

        「第46回保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の資料です。7月2日に持ち回り(書面審議)により開催していたのを、見落としていました。そんなわけで、完全に情報提供です。  「後期高齢者支援金の加算・減算制度の見直しについて」2024年度の追加の評価指標と、2025年度の追加・変更についての内容と、高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン(第3版)の改定についてです。 ガイドラインの改定については、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」の進行に伴い、大きな変更と

        • 労安法の「女性特有の健康課題の質問」は法定外(任意)になりそうです

          8月21日開催の「第6回 労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」を傍聴しました。 議事は前回に引き続き、「女性の健康」について。今回は事務局案が提示されました。 傍聴しての個人的な印象では、うーーーん、なんだかとても後退したように感じました。労働安全衛生法に基づく一般健康診断は罰則をもつ義務なので、仕方ないのかもしれませんが……。 前回検討会において「一般健康診断問診票」を改訂し、「女性特有の健康課題に関する質問」を追加すること、そして具体的な質

        高齢者の保健事業の一体的実施は全市町村でほぼ実施。今年度はフェーズ2という新たな段階に突入

          「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が閣議決定

          完全に情報提供です。 自分もいまから、中身を読んでみます。

          「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が閣議決定

          進化し続ける健康経営、今年度の改訂ポイントから見えること

          7月23日開催「第12回 健康投資ワーキンググループ」(経済産業省)を傍聴しました。 資料https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/kenko_iryo/kenko_toshi/012.html 今年度施策及び調査等の方向性として、 1.健康経営の可視化と質の向上 2.新たなマーケットの創出 3.健康経営の社会への浸透・定着 上記が3本柱としてあげられ、今年度の健康経営顕彰制度についても、上記の3本柱に沿った改訂

          進化し続ける健康経営、今年度の改訂ポイントから見えること

          「課題を認識しつつも超高齢社会をポジティブに。新たな高齢期像を志向すべき」と提言

          8月5日開催の「高齢社会対策大綱の策定のための検討会(第8回)」(内閣府)を傍聴しました。 「高齢社会対策大綱」(以下「大綱」)とは、「高齢社会対策基本法」によって政府に作成が義務付けられているものであり、政府が推進する高齢社会対策の中長期にわたる基本的かつ総合的な指針となるもの、です。 本検討会は、今回で最終回。構成員からほぼ合意を得ている「高齢社会対策大綱の策定のための検討会 報告書(案)」について事務局から報告があり、あとは、各構成員からの感想といった内容でした。

          「課題を認識しつつも超高齢社会をポジティブに。新たな高齢期像を志向すべき」と提言

          ストレスチェックだけでも全労働者になるのか、いや、職場環境改善までのアレンジが提示されるのか…

          7月26日開催の「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 第5回」を傍聴しました。 今回は、事務局が「ストレスチェック制度の枠組みについて」の今までの議論を9つの論点にまとめ、これを元に議論がされました。 ●50人未満の事業場におけるストレスチェック 論点1 労働者のプライバシー保護 論点2 医師の面接指導の事後措置 論点3 50人未満の事業場に即した実施内容 論点4 実施コスト 論点5 地産保等による支援、その他50人未満の事業場に対する支援策 ●集

          ストレスチェックだけでも全労働者になるのか、いや、職場環境改善までのアレンジが提示されるのか…

          労働安全衛生法の一般定期健康診断で「女性の健康に関する質問項目案」が提示されるが…

          7月19日開催「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会 第5回」を傍聴ました。 前回までのレポートはコチラ↓ 今回も引き続き、「女性の健康に関する事項」が議題で、事務局から前回までの議論の概要の説明の後、具体的な内容が事務局から提示されました。 この提示に個人的には、初めは予想通りかな、と思いましたが…、資料の説明や構成員の質問から、事務局が想定している内容が少しずつ詳しくわかってきて、自分の勉強不足を実感する展開になりました。 質問32「女性に

          労働安全衛生法の一般定期健康診断で「女性の健康に関する質問項目案」が提示されるが…

          介護被保険者証のペーパーレス化など、介護DXはもう待ったなしの状況なのかも

          7月8日開催の「第113回社会保障審議会介護保険部会」を傍聴しました。 ●介護情報基盤の整備の必要性とそのメリット 議題のメインは「介護情報基盤」について。 「介護情報基盤」とは、自治体・利用者・介護事業所・医療機関等が介護情報等を電子的に閲覧できる情報基盤のこと。 令和5年に成立した「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」にて、下記のように、必要性とメリットが記述されています。 また、介護基盤整備のためのお金出所として

          介護被保険者証のペーパーレス化など、介護DXはもう待ったなしの状況なのかも

          職域のがん検診の法制化は可能なのか?  (ところで子宮頸がん検診にHPV検査単独法が導入されたのはご存じでしたか)

          7月4日開催の「第42回がん検診のあり方に関する検討会」を傍聴しました。 (1)対策型検診の項目の導入に係るプロセスについて (1)の内容は、がん検診の変更についてのプロセスを明文化していく、ということのようです。 ちなみに対策型検診とは、「対象集団におけるがん死亡率の減少を目的として、予防対策として行われる、公共的な医療サービスであり、限られた資源の中で、利益と不利益のバランスを考慮し、集団にとっての利益を最大化するもの」を言います(がん情報サービスサイトより一部引用)

          職域のがん検診の法制化は可能なのか?  (ところで子宮頸がん検診にHPV検査単独法が導入されたのはご存じでしたか)

          出産費用の保険適用は、当事者や医療機関にどのように影響するのか

          6月26日開催の第1回「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」を傍聴しました。 関心も高く、多くのメディアで取り上げられていますね。見出しだけ、いくつか。 と大筋は確かなメディアが伝えていますので、ここでは少しプラスαのところを。 閣議決定で『2026 年度を目途に、出産費用(正常分娩)の保険適用の導入を含め、出産に関する支援等の更なる強化について検討を進める』というかなり切迫した日程という状況での検討会の開催となっていること。 産科医関係の構成員

          出産費用の保険適用は、当事者や医療機関にどのように影響するのか

          ストレスチェック制度の枠組みに焦点を絞った議論がスタート 〜ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会

          6月24日開催「第4回 ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」を傍聴しました。 ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 第4回資料 第4回目から数回「ストレスチェック制度の枠組み」を中心に議論を進めて、その議論が取りまとまった後に、現行のストレスで制度の有用な運用について、 あるいはさらにメンタルヘルス対策全般について議論となるようです。 ストレスチェック制度の枠組み、具体的には、 ○50人未満の事業場におけるストレスチェック ○集

          ストレスチェック制度の枠組みに焦点を絞った議論がスタート 〜ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会

          職場で、月経困難症、更年期症状などの女性の健康問題をどう捉え、考えていくか

          6月21日開催「第4回 労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」を傍聴しました。   ●「女性の健康に関する事項」の取り扱いをどうするべきか 4回目の検討会のメインは「女性の健康に関する事項」の取り扱い。 いままでの議論の論点は「資料2 女性の健康に関する事項について」にまとめられています。 なかでもテーマは、「骨粗鬆症検査」と「月経困難症、更年期症状等の女性の健康に関連する問診」の2つにほぼ絞られたようです。これらを健診に取れ入れるかどうか、また

          職場で、月経困難症、更年期症状などの女性の健康問題をどう捉え、考えていくか

          糖尿病をもつ人、一人一人の人生に最適な医療を 第62回日本糖尿病学会学術集会に参加して

          少し前になりますが、5月17〜19日開催の日本糖尿病学会学術集会で、運動、食事、医療、疫学などをテーマにしたいくつかのシンポジウムを聴講しました。それぞれのメインの内容についてレポートをとも思っていましたが、全体で感じたことを忘れる前に少し。 今会のテーマは、「糖尿病」のない世界を目指して です。 大会長の植木浩二郎先生のことばを引用しつつ、少し筆者が一部解釈・改変しますと、 日本糖尿病学会は、医療者として、画期的な治療法の開発により「糖尿病」のない世界、治癒を目標とし

          糖尿病をもつ人、一人一人の人生に最適な医療を 第62回日本糖尿病学会学術集会に参加して

          全ての労働者に等しい産業保健を。ただ、義務化される事業者側(大規模↔️中小規模)に違いがあることも現実

          5月31日開催の第3回ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会を傍聴しました。 ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 第3回資料 1回目、2回目のレポートはコチラ ↓↓↓ ●WHO 職場のメンタルヘルス対策ガイドラインの戦略とは はじめに1回2回の検討会での意見のまとめを事務局が紹介(資料1)。 次に、堤構成員からWHO 職場のメンタルヘルス対策ガイドラインの紹介(資料2)がありました。 ガイドラインでは、①全労働者、②ヘルスケア

          全ての労働者に等しい産業保健を。ただ、義務化される事業者側(大規模↔️中小規模)に違いがあることも現実