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努力している人がすき

今日は頭を整理するためのnote。先日上海に来てほぼ初めて、同業の同年代男女4人で飲み会をした。わたしの働く業界で海外へ人を派遣することの必要性は常に議論されていて、特にコロナ禍においては海外配置人材を削減してオンラインなどでの遠隔管理を行う企業が増えたので、同年代が4人も揃うことは稀。こんなに気兼ねなく話せたのは久しぶりで、楽しかった。

20代後半から30代前半だと、飲み会での主なトピックはそろそろ中堅で責任の重くなる仕事のこと(これが仕事の愚痴の話になることも多い)、現実的になる今後のキャリアのこと、結婚や家庭のこと。昨日はたまたま4人とも独身で、どういう人がすき?という話に。その時とっさには出てこなかったんだけど、わたしは今、男女問わず「努力をしている人がすき」だなぁと思う。

大人になって欲しいものは、時間をかけないと手に入らない


大人になって求めるもの、仕事面ではやりたい仕事、キャリア、社内のポジション、プライベート面ではたくさんの大事な友達、理解し合えるパートナー、鍛えられた身体や美しさ、没頭できる趣味など、ほとんどのものは、お店で購入するものではなく、日々の積み重ねで手に入れるもの。それを手にした人にあったとき、また、それを手にするために人が努力をしている姿を見るとき、私はその人を素敵だな、と思うことが多い。
「学歴」は人が時間をかけて手に入れるもののひとつかな、と思っている。人を判断するとき学歴なんて関係ないとはよく言うものだが、私は人の学歴を聞いた時、その偏差値の大学に入れるまで努力した人なんだな、とは思う。

自分の努力は、信頼している人にしか話さない


人が努力をしていることを知るのは、だいたいその努力が大成したときだ。国家試験に受かった、起業し独立した、セミナーの講師として招聘された、結婚式をした、コンサートに出演したなど…。だけど、それが大成するまでに何カ月も、もしくは何年も、花を咲かせるためのプロセスを踏んでいる。
大人になって何かを始める時、他人は無責任にそれを否定する言葉をかけがちだ。「今から勉強して何になるの?」「プロになれるわけじゃないよね?」「既存のものを買った方が早い」本当に、余計なお世話だと思う。外野は黙ってて。アドバイス求めてないから、自分の型に入れて否定の言葉なんてかけないで。
だから、何かを手に入れるべく努力していることを話せる相手はとても限られる。そして、だいたいその相手は、その努力の価値をわかる人。同じく何かをがんばっていると思う人だと思う。
ある後輩が、仕事をしながら何年も会計士の勉強をしていることを話してくれた。全力で応援したいと思い、自分ももっとがんばらなくてはと思い、またそれを話してくれたことがとてもうれしかった。

始めることは簡単、続けることは非常に難しい

高校のとき、政治経済の先生がこんなことを言っていたなぁと未だに思い出す。高校生のときは、何においても、スター的な目立つ人が必ずいて、地道に頑張る人に光があたることはほとんどない。その先生自身も、絶対に授業で人を寝させない名物教師、スター性のある先生だったので、意外なこと言うなと思った。「物事は何でもいい。小さい事でもいい。継続することが大事で、でもなにより難しいんだ」。大人になるとこれは本当に真理だと思う。1日のうち自由にできる時間が4‐5時間あればいい方で、周りの環境も毎年変わる中、物事を続けていくのは難しい。だから、なにかを続けている人はそれだけで尊敬できる。
すごく感銘を受けた漫画、「ちはやふる」の中で、3年次の全国大会個人戦準決勝で、名人に最も近いと言われる同級生に敗退して、主人公のチームメイトの肉まんくんが、こういって泣く。


「ずっと名人を目指してきた相手を目の前にしたときだけ勝ちたいなんて…俺の毎日、なんだったんだろうなぁ」


気持ちがわかりすぎて、わたしも泣く。肉まんくんは、幼少期からずっと競技かるた続けてきたA級選手、主人公たちと共にかるた部をひっぱってきたメンバーだ。肉まん君だって、わたしだって、みんな、日々を一生懸命がんばっている。でも、結果がでなかったとき、自分は何をしていたんだろうと思う。だから、筋を通して自分はこれをがんばってきたと、胸を張って言える軸を持ち、それを続けないと折れてしまうときがある。このときの肉まんくんは、「俺はこれをがんばる」という一貫した目標がなかったことに気づいて、自分の日々を肯定できなくなってしまったのだと思った。小さなものでもいいから、がんばるものを見つけて、努力を継続したい、と漫画の中の高校3年生に今日も思わされている。
(ちはやふるの作者の末次由紀先生がnoteにいらっしゃるのを見て、すごく感動している。ちはやふるに何度も、背筋を伸ばしてもらっている。ありがとうございます)

どんな環境においても、努力を続ける人間でありたいし、そんな人の近くにいたいと思う。お互いの努力を認め合える大事な人を、たくさん見つけていきたいな。


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