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中学生の淡い恋愛

つい先日、中学生のときに高校野球で活躍していた人のプロ野球引退のニュースを見て、中学生時代の恋愛を思い出した。


好きになった人は真面目な好青年タイプの男の子だった。

中学校入学から彼のことが気になり始めるまで、1ヶ月もかからなかったように思う。


初めに彼に注目したきっかけは、好きなバンド好きなメンバーの下の名前と同じ名前だったからだ。今思うと、いかにも中学生なのだけれど、気になるようになったきっかけはそれだけで十分だった。

いわゆるイケメンとは言えない人なのだけれど、真面目でかしこく、スポーツもできる。そんなタイプだった。モテてもおかしくないスペックではあったのだけど、そこはやはり中学生だから顔や見た目が特別良いわけではなく、しかもいわゆる陽キャにも分類されない彼は、特にモテているようには見えなかった。


入学から3ヶ月後、私から告白し、付き合った。付き合ったといっても特別なことは何も起こらなかった。

私も彼もシャイだったから学校では全く話さなかったし、デートのようなこともほぼほぼしなかった。ダブルデートのまねごとみたいなのはした気がする。


シャイなふたりの行動のきっかけは、大抵周りからの冷やかしだった。周りに一緒に帰ればいいのにと言われ、一緒に帰るようになった。

とは言え、私の部活は早く終わるので彼の部活が終わるまで1時間とか待たなければいけなかった。しかも、彼と私の家の方向は正反対だったから、彼がいつも私を家まで送ってくれるという流れだった。歩いて10分くらいの距離だったけど、ふたりだけで話せるのが楽しく感じた。


そんな日々を1年ちょっと続けていたのだけれど、彼と一緒に帰ることがあまり楽しくないと感じるようになってきていた。

真面目だった私の彼は、いわゆる話の上手なタイプではなく、話すことは勉強やクラスのことのみで、ドキドキがあったときには楽しく感じていた会話も月日を重ね、飽きを感じてしまったのだろう。

時を同じくして、クラスの話の面白い男の子が気になりだした。ないものねだりだったと思う。


私から別れを切り出し、1年8ヶ月の交際に終止符を打った。

寂しい気持ちもありつつ、それ以上の解放感を感じたことを覚えている。

中学時代にはそれ以降特に恋愛はなかったけれど、この経験ができたことは私の恋愛の基礎を作ったという感じがする。


そして、この彼とはさらに後日談というか、5年後、6年後以降の話があるのだけれど、これはまたの機会に記したい。

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