愛を伝える5つの言語
大学のある授業で、愛を伝える5つの言語について初めて話を聞いた。これが今でも印象に強く残っているのは、担当の女性講師が新婚で浮き足立って話していたからというだけではない。
愛を伝える方法はいろいろあるけれど、自分の重要視するものを知り、パートナーと同じグループだと相性が良い、という話だった。
グループは、
1. 物をもらうことで愛を感じるタイプ
2. 助けてもらうことで愛を感じるタイプ
3. 触れ合いや肉体的な接触で愛を感じるタイプ
4. 言葉で伝え合うことで愛を感じるタイプ
5. 同じ時間を共有することで愛を感じるタイプ
の5種類に分けられる。
簡単な心理テストのような診断をして、自分のグループを調べるのだけれど、私は5の同じ時間を共有することで愛を感じるタイプだった。
もちろんどのグループにも優劣はなく、誰でも全部の方法を使って愛を伝えているはずなので、あくまでも重要視するものの順位が相性に繋がるということだ。英語しか話さない人と日本語しか話さない人がうまくやっていけないように同じ「愛の言語」を話すということが大事なのだ。
パートナーのタイプが知りたくてすぐに試した。
面白いことに彼も5のタイプだった。グループが同じということは、お互いへの愛の伝え方が同じということなので、すれ違いが少なくうまくいきやすい。
例えば、一緒の時間を共有することが大事だというタイプの私が、物をあげることで愛を伝えるタイプの人と付き合ったとする。少しでも長く一緒にいたり、いろいろな時間を共有したいと感じる私に対して、相手は会える回数が少なくてもプレゼントをあげることが最高の愛情だと考えていたら誤解ばかり生まれる気がする。私は、相手はなぜ会うたびにプレゼントを持って来るのだろうとか、少額のものだとしても、プレゼントで釣れると思われてるのかなと疑うだろう。相手は逆にプレゼントをもらえないことに不満を持つかもしれないし、私がいろいろなことを一緒にしたいと言えばうっとうしがるかもしれない。
だから、彼とは同じタイプでよかった。
そして、もう10年近く一緒にいるけれど、日常の些細なことに幸せを覚えられる基準が同じで助かる。
家で一緒にゲームをするとき。小さなおでかけをして一緒にいるとき。近くを散歩して知らない道を一緒に歩いてみるとき。ふたりのお気に入りのアイスを一緒に食べるとき。
そして、お互いがいろいろな用事があってすれ違うことが数日続けば、同じ時間を共有することが恋しくなり、夜ごはんを一緒に作ったり、食べたりすることですら幸せを感じられる。
もちろん誕生日やクリスマスにプレゼントをもらえると嬉しいし、私が好きなものをときどきサプライズで準備してくれていたら愛を感じる。手をつなぐのも、言葉で伝えてもらうのも、困ったときに助けてくれるのもすべて愛を感じる。
コミュニケーションさえしっかりしてお互いを理解していれば、タイプが違っても問題はないのだと思う。
だけど、YouTubeで可愛い猫の動画を見ながらアイスを食べる時間にお互いが最高の幸せを感じられるのは、同じタイプだからだと思う。育った環境が違っても話す「愛の言語」が同じで本当に良かった。
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