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機械的な英訳では英語は学べない〜単語に意味はない

「『たまにはこういうのもいいよね』って英語でなんて言うの?」

娘から訊かれて、こんなやりとりが展開しました。

私「どんなシチュエーションで言ってるの?」
娘「え?そんなん別にない」
私「状況がわからないと、訳せないよー」
娘「なんで?」
私「たとえばさ……」

・いつもは手のこんだ料理をつくってくれるパートナーが、珍しくお惣菜を買ってきた。
「美味しそう!」と内心大喜びしつつ、いつも手作りしてくれていることに配慮しての言葉かも?
or
「たまにだったらいいけど、いつもだと嫌だな」と思っているかも?

・節約生活をしてい夫婦が、久しぶりに外食に出て楽しんだ。
「是非また来ようよ!」という意味かも?

・自分では絶対に手を出さない洋服を勧められ、着てみたら悪くなかった。
「こういうのも悪くないかも」とツンデレなのは、店員さんに心の中で盛大に感謝してるからかも?

「直訳すると『It's good to be like this sometimes.』だけど、いろんなシチュエーションと表現があると思うよ」
と私。

それを聞いた娘は、英訳サイトでいろんな日本語を打ち込んでは、
「むむー」
となっていました、笑。

シチュエーションによって意味が変わる


苫米地英人博士は『バイリンガルは二重人格』の中で、「単語に意味はない」と書かれています。


たとえば、ある女性が ”John” と叫んだとき、その場所が駅なら「久しぶり!」かもしれないし、彼の家のトイレなら「紙をとってちょうだい!」かもしれない。

このように言語が表す意味というのは、同じ言葉でも、発話状況次第でいくらでも変化します。

苫米地英人(著)『バイリンガルは二重人格

”Go” に「仕事のゴーサイン」という意味もあれば、物理的に「行け」という意味もある。
”You are bad! ” が褒め言葉の場合がある。

このように、言語の意味は、必ず発話状況の中に埋め込まれています。
したがって、発話状況がはっきりしない単語そのものに、とるべき意味がないのは当たり前のことです。
書物などに書かれた文章であれば、単語もセンテンスも、文脈(コンテキスト)があってはじめて意味が付与されます。

苫米地英人(著)『バイリンガルは二重人格


一文だけを英訳する勉強法(というよりテスト対策?)に違和感がある私。

いろんな場面で文脈を考えられるようになってほしいなーと、改めて思った夜でした。


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