決まっていく。
精神腫瘍科
本題に入る前に、精神腫瘍科について少し説明。「がん患者さんと周りの人を精神的な観点から支えてくれる医療者がいるところ」と私は捉えています。
お昼前に、精神腫瘍科の先生が来てくれました。昨日話を聴いてくれた認定看護師さんも一緒です。来てくれるのが早くてびっくりしました。私と話した後、受け持ちさんがすぐ連絡してくれたのでしょう。話しやすい先生でほっとしました。仕事への不安、今の状況を親へうまく伝えられないことについて相談しました。先生からは、「診断書は出せるけれど、今の状況では1か月ずつ様子を見ながらでないと出せない。」と伝えられました。新卒ということもあって、精神的な理由で休むことによるデメリットの方が大きいのではないかという考えているそうです。退院してからの体調がどうなるか分からないので、休職するかは退院後最初の受診で最終決定することにして話がまとまりました。退院日に母が来たときに、入院中のことや私の不安について先生から話してくれると約束してもらいました。仕事と家族の理解についての不安は、とりあえず解消されました。
見通しが立ってきた
お昼ご飯を食べた後、採用先から電話がかかってきました。退院してから連絡しようと思っていましたが、新年度を控えた時期なのでのんびりしていられないのでしょう。今の体調について伝えると、数か月間は休職しても構わないと言ってもらうことができました。入院前に治療の見通しについてきちんと伝えておいたので、そのように提案してもらえたのではないかと思っています。いつ、何を、どこまで伝えるかはすごく難しかったのですけれどね。採用先とのやり取りや仕事のことは、また詳しく書きます。
色々な人に話を聴いてもらって、たくさん泣いて、採用先とも話ができて。溜め込んでいたものを吐き出したことで不安が少しずつ解消されて、前に進んでいる感じがしました。見通しが立たないことが最も不安な私にとって、先が見えないまま退院するのはとても怖いことでした。看護師さん、先生、採用先の方。話を聴いてもらい、必要なところにつないでもらったことで安心して退院できる準備が整っていきました。
受け持ちさんとお別れ
夕方、受け持ちさんが様子を見に来てくれました。午後に一度来てくれたのですが、疲れた私がウトウトしていたのを見てそっと帰ってくれていたのです。傷への茶テープの貼り方を教えてもらいながら、色々な話をしました。お互いの大学の話、受け持ちさんが若いときの話。看護師さんとお話する時間が好きな私にとって、いい気分転換になりました。「朝より少し表情が明るくなってよかった。」と言っていたので、朝は相当余裕のない顔をしていたみたいです。受け持ちさんが動いてくれたおかげで、気持ちが軽くなっていました。退院前に受け持ちさんと会えたのもゆっくり話せたのも、この日が最後でした。素敵な看護師さんに受け持ってもらえて、恵まれた入院生活でした。
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▽ まとめ
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